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「くさい玉」って何? 耳鼻咽喉科医に聞く「膿栓」のギモン

木村聡子

通称「くさい玉」と呼ばれ、のどの奥あたりから出るくさい塊。そもそもこれは何なのでしょうか? そして、「くさい玉」がある人とない人がいるのはなぜなのでしょうか? 今回は、日本耳鼻咽喉科学会専門医で医学博士の木村聡子先生に「くさい玉」のさまざまなギモンについて、答えてもらいました。

●ギモン1:「くさい玉」って何?

白あるいはクリーム色をした「くさい玉」の正体は、扁桃腺にたまる「白血球と細菌の死骸」と「食べかす」が混ざったものです。

「扁桃腺」は外から入ってくる細菌を捕らえて体を病原菌から守る「免疫機能」に関与しており、「白血球」はその細菌をやっつける役割を担っています。口の中に入った細菌を扁桃腺が捕らえたあと、白血球と細菌が戦い、その死骸がくさい玉となるわけです。ただそれだけでなく、食事の際の食べかすも含まれています。

正式にはくさい玉は「膿栓」と言い、つぶすと悪臭を放つのが大きな特徴となっています。

●ギモン2:「くさい玉」がある人・ない人のちがいって何?

実は、くさい玉は誰にでもできます。くさい玉を見たことがない人は、気づかずに飲み込んでいるだけ。また、扁桃組織は口の中から見えているものだけでなく、鼻や舌の奥など複数カ所にあります。ですので、目で見えない部分の扁桃腺に、くさい玉がたくさんついている可能性もありますよ。

あえて挙げるのならば、「できやすさ」と「見えやすさ」にちがいがあります。

・できやすさのちがいとは

口の中に細菌がいっぱいいるほど、白血球が細菌と戦う頻度が高くなるので、くさい玉ができやすくなります。特に、ドライマウスの人や、鼻づまりでいつも口呼吸しているような人は、唾液の量が少ないので、細菌が繁殖しやすいです。また、扁桃炎や副鼻腔炎(蓄のう症)など、よく炎症を起こす人や、虫歯や歯周病がある人も、口の中に細菌があるという意味で、できやすいでしょう。

・見えやすさのちがいとは

扁桃腺の作りには個人差があり、それにより見えやすさにちがいがあります。扁桃腺はスポンジのような作りになっていて、表面にくぼみがたくさんあります。そのくぼみに入った細菌がくさい玉になるのですが、くぼみの深さや大きさは人それぞれ。扁桃腺が奥のほうに埋まっている「埋没扁桃」など、口をあけても扁桃腺が見えにくい人もいます。

●ギモン3:「くさい玉」の正しい取り方は?

基本的にはそのままにしていても、問題はありません。ただ、気になる人は、耳鼻科で除去することをオススメします。耳鼻科では、真ん中に穴があいたスプーンのような特殊な器具で扁桃腺のくぼみの外側をギューッと押して、そこから押し出されたくさい玉を吸引機で吸って取ったりします。

くさい玉を綿棒や歯ブラシなどを使って自分で取ろうとする人がいますが、扁桃腺が傷つくのでやめましょう。扁桃腺が傷つくと、新たな細菌がついて炎症を起こし、さらにくさい玉ができる原因につながることもあります。

●ギモン4:「くさい玉」の予防法ってあるの?

唾液は口の中をキレイにする役割があるので、シュガーレスガムを噛むなどして、唾液の分泌量を増やすといいでしょう。もし、副鼻腔炎や扁桃炎、虫歯、歯周病など、鼻や口腔内にトラブルがある人はその治療を。しっかり治療をすることで、口の中の細菌が減るので、くさい玉ができる頻度が低くなります。また、うがいや歯磨き、マウスウォッシュで口の中をキレイに保つことも、予防の手助けになりますよ。

(取材協力:木村聡子、文:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.26)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

木村聡子

女医+(じょいぷらす)所属。日本耳鼻咽喉科学会専門医、医学博士。

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