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【栄養学講座】第10回:妊娠力を低下させる!? “糖化”が引き起こす悪影響とは?

細川モモ

結婚の予定はないけれど年齢的に出産のリミットも近づいてきている。この先、結婚して子どもがほしいと思ったときに「産めるカラダ」でいるために、今からできることはやっておきたい。そんな働くアラサー女性に向けて、予防医療コンサルタントの細川モモさんによる、産めるカラダを維持するために今から知っておきたい栄養学を全10回でお届けします!

こんにちは、細川モモです。早いものでこの連載も最終回となりました。いつかかわいい赤ちゃんを望むすべての女性に願いを叶えてもらうべく、最後に特集するのは“糖化”です。聞いたことないという人も少なくないと思いますが、女性の美容と健康にとって、今もっとも注目されているキーワードです。甘いものが大好き! 麺類やパンが大好き! という女性にはとくに意識して読んでいただきたいと思います。

知られざる糖化による妊娠力の低下とは!?

糖化というのは、人が老化する3大要因のひとつです。前号で特集した酸化が“からだが錆びる”というなら、糖化は“からだが焦げる”現象です。実際に糖化してしまった体内のパーツは炒めた玉ねぎのように色が茶色く変色し、本来の機能を失ってしまいます。いったいどのようにして私たちのからだが内側から焦げてしまうのでしょうか? その原因は“血糖値”にあります

高すぎる血糖値がコラーゲンや血管、骨などのたんぱく質をプスプスと茶色く焦がしてダメにしていってしまうのです。しかも、困ったことに一度糖化してしまったたんぱく質(AGEs:終末糖化産物)は体内に蓄積するばかりで、体内から除去ができません。コラーゲンが糖化すると肌が黄ばんできますので、最近では抗糖化化粧品が注目を集めています。美容面だけでなく、糖化は生殖機能をも侵してしまう力を持っています。実際に糖化が進んでいる女性では、卵胞液などの変色が確認されていて、月経・排卵の障害となり、不妊症リスクを高める可能性があることが示唆されています。

血糖値が妊娠に大きな影響力をもっていることはこれまでのコラムで度々お伝えしていました。これから妊娠を望む女性にとって避けたいのは、血糖値が下がりにくくなることで排卵障害のリスクが高まってしまう「インスリン抵抗性」になってしまうことです。最近、女性タレントの多くがカミングアウトしているPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)は、インスリン抵抗性が関与していると考えられています。

PCOSの女性は体脂肪が高い傾向にありますので、自覚がある女性は基礎体温計で排卵の有無を確認するようにしましょう。健康な女性と比べてPCOSの女性の卵巣では、AGEsが多いことが認められています(※1)。

働く女性にとっては耳が痛いですが、加齢・ストレス・運動不足・睡眠不足・飲酒・喫煙・痩せ or 肥満・不規則な食生活がインスリン抵抗性を引き起こします。実際に不妊治療において糖尿病治療薬を投与することにより排卵・妊娠率が改善することが報告されていますので、血糖値を安定に保つことは妊娠を成功・維持するために必要不可欠であることを覚えておきましょう(※2)。

細川モモ

予防医療コンサルタント。両親のガン闘病をきっかけに予防医療を普及させるべく、米国で栄養学を学ぶ。医療と食の専門家による予防医療プロジェクト「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を日本とNYに発足。2011〜2015 ミス・ユニバース・ジャパン ビューティーキャンプ講師を努める傍ら、卵巣年齢共同研究PJ、妊婦栄養研究PJといった共同研究を進める。働く女子1,400名が参加した「まるのうち保健室」を三菱地所とともに立ち上げ、日本初となる「働き女子1,000名白書」を発表。近著に、働く女性のプチ不調、お悩み別レシピ本『細川モモの美人食堂』などがある。また、4月7日(木)に、新刊『美人の食卓は1日2000kcal—人生をキラキラさせる“足し算”ダイエット 』が発売された。



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