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冬は“ほてり冷え”に注意! 医師に聞く「4つの冷えタイプとその対策」

川嶋朗

<先生オススメ「冷え」対策>

冷え性の多くの人は、エネルギーを自分で作れない状態なので、まずは「冷やさない」、「あたためる」が重要です。今回は以下4つの冷え対策を紹介してくれました。

・直接体をあたためる

湯たんぽや温熱シートを使って、直接体をあたためましょう。手先・足先が冷たかったとしても、もともと血のめぐりのいい「太もも」「二の腕」「おなか」や、おしりの真ん中より少し上にある「仙骨」をあたためてあげたほうが、効率よく体があたたかくなります。特に女性はおなかをあたためると、子宮筋がやわらかくなってスムーズに経血が出てくるので、生理痛の緩和にもつながります。

・38~40℃のお湯で全身浴

冷え性の人は体温調節が苦手なので、お湯の温度のあげすぎはNG。40℃未満であれば、血管がゆっくりとひらいて、徐々に体温があがります。特に、炭酸ガス入り入浴剤は、血のめぐりをよくする効果があり、効率よく体をあたためてくれるのでオススメです。汗は体温があがりすぎたときに出るものなので、むりやり汗をかく必要はありません。

・筋肉をつける

筋肉は熱産生の中心ですから、運動をして筋肉をつけることが必要です。体力に自信がない人は、階段を使う、電車では立つ、つま先立ちを意識する、大股早歩きをするなど、日常生活でできることからはじめましょう。自分にとって少しキツイと感じる運動を、コンスタントにやることが重要です。適度な運動は自律神経を正常に戻します。

・あたたかいものを食べる・飲む

とにかく冷たいものをとらないようにしましょう。口にするものは、常温あるいは体温より高いものが望ましいです。食材は、寒いときにとれるもの、寒い地域でとれるもの、色・味の濃いもの、地中に向かって伸びるもの、硬くて水の少ないものを選ぶといいと思います。また、咀嚼も大事。咀嚼は満腹中枢を刺激するので過食が防げますし、内臓脂肪が燃えて体温があがります。口に入れるごとに30回噛むことを目安にしましょう。

<まとめ>

冷えは、体に負のスパイラルを招くやっかいもの。特に冬は「ほてり冷え」にならないよう、自律神経を鍛えておきたいですね。日ごろから体をあたためることを意識して、生活するようにしましょう!

(取材協力:川嶋朗、文:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2016年02月09日に公開されたものです

川嶋朗

北海道大学医学部医学科を卒業、医師。東京女子医科大学大学院医学研究科修了、医学博士。ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院に留学。2003年、日本の大学病院初の統合医療診療を行う「東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック」を開設し、所長に就任。

東京有明医療大学保健医療学部鍼灸学科 教授。東洋医学研究所附属クリニック自然医療部門担当。日本内科学会認定総合内科専門医。日本統合医療学会(IMJ)理事、認定指導医。

著書に、『心もからだも「冷え」が万病のもと』(集英社新書)、『冷え取り美人』(アスペクト)、『太らない病気にならない体のつくり方』(実業之日本社)、『やせる!冷え取り習慣66』(講談社)、『体を温めて健康になる100 の法則』(リイド社)、『冷えとりの教科書』(マイナビ)などがある。

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