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粘着質な人の特徴とは? 意味と対処法を解説【恋愛・職場別】

大塚統子(心理カウンセラー)

中田ボンベ@dcp

粘着質な人にはどのような特徴があるのでしょうか? 彼氏や上司などの身近な人がそれで困っている人もいれば、自分自身が粘着質で困っている人もいるかもしれませんね。この記事では、粘着質の意味と当てはまる人の特徴を紹介。併せて対処法を心理カウンセラーが解説します。

何かとしつこくつきまとったり執念深かったりなど、「粘着質」な人っていますよね。「粘り強い性格」と好意的に捉える人もいますが、あまりにひどいと正直迷惑です。

では、どうすればこうした粘着質なタイプの人とうまく付き合うことができるのでしょうか?

今回は粘着質な男性との付き合い方を探るべく、その心理を紐解きます。心理カウンセラーの大塚統子先生に詳しい話を聞いてみました。

粘着質とは?

そもそも「粘着質」とはどのような意味なのでしょうか? おさらいしておきましょう。

読み方は「ねんちゃくしつ」

粘着質と書いて「ねんちゃくしつ」と読みます。「粘着テープ」などの意味で使われる、ねばりつくことという意味を表す言葉が使われていますよ。

辞書の意味

「粘着質」を辞書で引いてみると、以下のように記載されていました。

ねんちゃく‐しつ【粘着質】 の解説
クレッチマーによる気質類型の一。ねばり強く、感情的な動きが少なく、保守的で、時に爆発的な感情放出を行う気質。

出典:『デジタル大辞泉』(小学館)

「粘着質」は人の気質に対して使われる言葉です。

本来の意味は辞書に記載がある通りですが、一般的には「執着心が強い人」といったニュアンスで使われています。

例えば、1つのことにこだわりすぎる人、何かにしがみつく体質の人といった意味で使用される場合が多いでしょう。

類語

粘着質の類語には「ネチネチした」「ねちっこい」などが挙げられます。どれも人の気質に対して使用します。

粘着質な人の特徴と心理

続いて、「粘着質な人の性格や言動」をアンケートで聞いてみました。さて、どのような特徴があれば粘着質なタイプだと思えるのでしょうか?

(1)ストーカー気質

・「ストーカー気質の思い込みの激しい男。事件になりそうなので」(29歳/医療・福祉/専門職)

・「ストーカー体質。破局した後が大変」(33歳/機械・精密機器/技術職)

・「嫉妬深い。付き合っていくのが大変だと思う」(31歳/金融・証券/専門職)

嫉妬深く、思い込みの激しいストーカー気質の男性を「粘着質」だと思う人が多くいるようです。気になる女性の周辺をコソコソ探るようなタイプは、同じ男性からも嫌われますよね。

参考記事はこちら▼

この気質がある男女の特徴と対処法を、心理カウンセラーが解説します。

(2)連絡する回数が多い

・「メールがしつこい。返事がない、ちょっと遅いだけでまたメールを送ってくる」(25歳/運輸・倉庫/事務系専門職)

・「メールの回数が多い人は粘着質なタイプだと感じる」(33歳/学校・教育関連/専門職)

・「メールと電話の回数が多い人。何かにつけて確認してくるので疲れそう」(28歳/警備・メンテナンス/技術職)

連絡回数が多い人を「粘着質なタイプ」とする意見も多数でした。メールの返信を待たずに何度も連絡してくるようなタイプや、電話を頻繁にかけてくるタイプはしつこくて怖いですよね。

参考記事はこちら▼

(3)過去にこだわる

・「半年以上前のことを引きずる人。さすがにそこまでいけば忘れるから」(28歳/自動車関連/事務系専門職)

・「過去のちょっとしたミスに対し、繰り返しネチネチ愚痴を言う男。ひとつのことにこだわりすぎ」(24歳/学校・教育関連/その他)

・「過去のことばかりしつこく指摘する。私の友人が過去のことで揚げ足取りをしてきて不愉快だった」(30歳/運輸・倉庫/技術職)

過去のミスや昔のことをいつまでもしつこく指摘する人も、まちがいなく粘着質なタイプといえますね。こうした人とのお付き合いは、最小限にとどめたいものです。

(4)くどい・こだわりが強い

・「いつまでも同じことをネチネチしつこく話す。しつこくてうざいから」(32歳/商社・卸/事務系専門職)

・「一度した失敗をネチネチ言ってくる。くどい男は嫌われる」(33歳/機械・精密機器/技術職)

・「こだわりが強すぎる。どうでもいいことにこだわりすぎる男性を見ると、粘着質なタイプかと思ってしまう」(26歳/電機/技術職)

どうでもいいことをすごく気にしたり、細かいことにこだわるのも、粘着質なタイプの特徴のようです。同じことをネチネチと話したり、くどい人は同性からも嫌われますよね。

SNSをチェックしたり、連絡を頻繁にしてくるストーカー気質はもちろん、こだわりが強いタイプは「粘着質なタイプ」だと思うようです。

(5)人に依存しやすい

アンケートで集まった回答以外にも、粘着質な人には以下のような特徴と心理があると考えられます。

まずは、人に依存しやすく嫉妬深い気質であること。恋人がどこで何をしているのかが気になって毎日連絡したり、連絡が取れないと不安で相手のことをずっと考えたりしてしまいがちです。

また、自分といない時に楽しそうにしている相手にいらだちを覚えるなど、嫉妬しやすい傾向にもあります。

参考記事はこちら▼

依存体質の原因と特徴、治し方について精神科医・ゆうきゆう先生に解説してもらいました。

(6)思い込みが激しい

粘着質な人は、思い込みが激しい傾向にあります。物事を「きっとこうに違いない」と決めつけると視野が狭くなり、他人の話を聞き入れることができなくなります。その結果、人間関係に摩擦が生じやすくなる可能性も。

例えば恋人と連絡が取れない時に「もう私のことを好きじゃないんだ」と思い込んで執拗に連絡したり、仕事のミスを指摘された時に「ミスをする自分はダメだ」とひどく落ち込んだりしてしまいます。

参考記事はこちら▼

心理カウンセラーの高見綾さんに、思い込みが激しくなる理由やそんな性格を直す方法を聞いてみました。

(7)人との距離感がつかめない

幼少期に心の交流経験が十分に積めなかった場合などには、それが原因で人との適切な距離感がわからなかったり、話しかけていいタイミングがわからなくなったりします。また、「そもそも自分が何を理解していないのか」さえわからない人もいます。

そうした人は自分の世界観だけで物事を完結させてしまうため、相手の気持ちを想像するのが苦手です。

そのため、なれなれしく近づいたり、遠慮のない質問をしたり、しつこく絡んでしまうことがあります。それで嫌われることがあったとしても、「嫌われているかも?」と疑うことができません。深層心理では、自分を疑うことがつらすぎてできないのです。

そのために、「そんなに恥ずかしがることないのに」とポジティブな解釈をしたりもします。

(8)過去の不快な思いをいつまでも記憶している

粘着質なタイプの人は、嫌だったことを反芻(はんすう)して思い出し、記憶を強化する傾向があります。人から受けた親切は忘れても、人からされた仕打ち(と自分が思っていること)は忘れません。過去の出来事を根に持って、ことあるごとに持ち出すのです。

不快な感情を「終わったこと」として処理するのが苦手なので、何かの出来事でスイッチが入ると、まるで今それが起きたかのように怒り出すことがあります。本人の中では常にストレスがたまっている状態なので、どこで爆発するかの予想がしにくいです。

周囲は軽い冗談のつもりでも、「ばかにされた」と誤解する人もいます。冗談を言うときには「冗談です」とはっきり伝えないと、禍根を残すことがあるでしょう。

▶次のページでは、粘着質な性格のメリットを紹介します。

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