【心理】自己評価が低いから!? だめんず男性ばかり好きになってしまう女性の心理
貧乏、浮気癖、虚言癖、DV、浪費癖などを持つ「だめんず」男性。なぜか、そんな「だめんず」ばかり選んでしまう女子がいます。
あなたは大丈夫ですか?
度重なる彼の浮気や、借金、嘘などに悩んでないですか?
倉田真由美氏のノンフィクション漫画「だめんず・うぉーかー」。出版当時は「こんなにダメな男、本当にいるのかな」と思っていたような気がしますが、よくよく見渡してみれば結構いるものです。
浮気しがちとか、ちょい虚言癖、プチ暴力とか程度の差こそあれ、だめんずのメンタルは「どうせ許してもらえるからやっちゃえ」という甘えに満ち満ちた考えが共通しています。
だめんずはだめんずなりにそれぞれの事情があって、ダメ人生を生きています。彼らは精神に問題を抱えていてそこから抜けられず、問題を起こしてはもがいています。
だけどそれらはだめんず当人の問題であり、巻き込まれる女性はたまったもんじゃないよねと思いきや、そのだめんずを育てているのが他ならぬ付き合っている女性であるということが少なくありません。
さて、だめんずの女のというと、弱くて、低学歴で生活能力がなくて男にすがりつくような女というイメージを持つ人が多いと思いますが、イマドキは高学歴で元気でしっかりもので経済的に自立していることがとても多いのに驚きます。
そんな今風の女性が、裏ではだめんずにさんざんやられているという事実。
そんな「だめんずの女」を見ていると、ある共通項があることに気づきます。
「だめんずの女」は、大切な誰かを「お前なしでは生きられない」という気持ちにさせるることでやっと自分が承認されたような気になる、つまり、誰かに必要とされることでやっと自分が生きている価値があるといった考え方を持っています。
「必要とされる必要」があるのです。
これを専門的には共依存(コ・ディペンデンス)といいます。
つまりだめんずの女は、自己評価が非常に低いので、男に頼られ必要とされることでようやく自尊心を保っているのです。
また、自己の感情や行動に自信がないから、擦り寄ってくるだめんずの世話をしてますます自分を頼るように仕向けてしまいます。
そしてポカポカやられながらも、頼らせて結局は男をペット化し、だめんずをもっとだめんずに育ててしまい……という負のスパイラルにはまって行くのです。
しかも恐ろしいことに、日本は美しい母や妻のイメージが「自己犠牲的に尽くす女性」であることをあらゆる文学やドラマや歌詞がいうように、「共依存」を賞賛するような社会的雰囲気があります。
そんな思想がしっかりと長い時間をかけて教育されてきているのでその病理性が見えにくいという難しさがあります。
ということは、うっかりしていると日本女性の誰もが共依存者になってしまう可能性をはらんでいるということになります。
例えば、たまたま縁があって付き合った男がだめんずだったばかりに自分を必要としてくれる人に自己犠牲的に尽くす快楽に知らず知らずに目覚めていて、疑いもなく尽くしていたけどボロボロになるのでやっぱり別れて、よかったと思っていたら次の男もだめんずで……。はたと気がついたら立派なだめんず好き女子になっていた……なんてことも珍しくありません(笑)
だめんずを育ててしまったのは他ならぬ私たち女性だとしたら、女性は心して今後はだめんず生産を止めることに尽力しなくてはいけません。
それには、どうしたらいいのでしょう。
共依存は、自尊心のなさがもとになっています。
ですから、その自尊心を育てるためにあなたは、常に誰かに必要とされていなくたって、私は充分価値があるのだ、ということを自覚しなくてはなりません。
相手に必要とされることを自己承認の道具にばかりしないで、自分の感覚に誠実になりましょう。つまり自分の心と体を大事にするのです。
相手が自分に不誠実であれば離れるし、だからといって恨むこともないという「自分は自分」という感覚こそ自己肯定感であり、その自己肯定感の上に成り立つ他者との親密さが健康的な関係性といえるのではないでしょうか。
「この人、私がいないとだめだから。」
いいえ、だめじゃありません。そうやってだめにしているのは誰?ということに気づきましょう。
では、またね。
(心理カウンセラー 中野とも子)
※この記事は2015年02月04日に公開されたものです