睡眠不足で女性ホルモンが減る!? 女性ホルモンの分泌を活発にさせる睡眠のコツ
女性の美しさを決めるお肌には、女性ホルモンが非常に深くかかわっていることをご存じですか? 女性ホルモンのうちのエストロゲンには、女性らしさを出したり、お肌の状態をよくしたりする作用があります。もちろん、女性ホルモンはお肌だけでなく、私たちの心身すべてに大きな影響をもたらしています。しかしこの女性ホルモン、睡眠不足や過労などのストレスによって分泌が減ってしまうことがあるといわれているのです。そこで、女性ホルモンと睡眠不足の関係について、ポートサイド女性総合クリニック ビバリータ院長 産婦人科医の清水なほみ先生に詳しくおうかがいしました。
女性ホルモンと睡眠ってどんな関係があるの?
仕事や勉強が忙しくて、どうも睡眠不足になってしまいがちという方は多いでしょう。睡眠不足になると、日中活動しにくかったり、疲れやすくなったりしますよね。けれど睡眠不足は女性ホルモンにも影響があり、女性ならではの不調が起きることも気に留めておかなければなりません。
「よく、生理前に異常に眠くなったり、反対に寝つきが悪くなったりすることがあると思いますが、生理が終わった途端にぐっすり眠れるということも多いでしょう。これは、女性ホルモンの作用が睡眠にも影響を与えているということです。
睡眠不足になると視床下部や下垂体の機能が正常に働きにくくなり、女性ホルモンの分泌が乱れてしまうことがあります。精神的なストレス、無理なダイエットなども同様に女性ホルモンの分泌を乱れさせる原因です」(清水先生)
女性ホルモンの分泌を活発にさせるための睡眠のコツとは?
睡眠不足になると、女性ホルモンの分泌が乱れてしまうことがわかりました。では、どうすれば女性ホルモンを高める睡眠をとることができるのでしょうか?
「質の高い睡眠をとるようにすると、女性ホルモンの分泌も正常になってきます。質の高い睡眠をとるには、いろいろな工夫が必要です。まず夜の入浴は、38~39度くらいのぬるま湯に20分ほど浸かる程度にし、ほてりを冷ましてから寝ること。夜間の激しい運動や食事は質の高い睡眠の妨げになるので控えましょう。日中は朝から光をたくさん浴びて、なるべく体を動かすように心がけることや、起床・就寝時間を一定にすることも大事です」(清水先生)
質の高い睡眠で女性ホルモンが高まるとどうなる?
質の高い睡眠を意識した生活や食習慣を心がけることで、女性ホルモンのバランスも整ってきます。また、睡眠中に分泌が高まる成長ホルモンなど、その他のホルモンの働きも同時に高めることができます。女性ホルモンや成長ホルモンの働きが高まると、私たちの体にはどのような効果があるのでしょうか?
「女性ホルモンのうち、エストロゲンには肌の潤いを保ったり、髪をつやつやにしてくれたりする働きがあります。正常に分泌されれば気持ちの面でも明るくなり、記憶力も高めてくれるので、仕事や勉強にいい影響があるでしょう。成長ホルモンにはアンチエイジング効果や肥満予防効果もありますので、質の高い睡眠はいろいろな意味で美容にも重要といえます」(清水先生)
今後はぜひ、女性ホルモンを意識して、質の高い睡眠をとるよう心がけてみましょう。
(取材協力:清水なほみ、文:石原 亜香利)
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※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2014年10月03日に公開されたものです