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「へそ下ぽっこり!」がんこな便秘は、腸のズレが原因だった!?

改善されないがんこな便秘。その理由とは……

おなかが張って痛い……。おなかもぽっこりしてきたかも……。そんな不快な症状をともなう便秘は辛いですよね。意識的に、水分補給をしたり、体を動かしてみても効果がでない場合、便秘薬に頼ってしまう人も多いことでしょう。しかし、それでは薬がないと排便できない、という状況が繰り返されるだけで、根本的な改善にはなりません。そんながんこな便秘に悩まれている人の中には、「腸のずれ」が原因であることも多々あります。実は、便秘外来を訪れる半数以上の人に、この「腸のずれ」が見られているのです。

“腸のずれ”って、どんな状態?

そんな「腸のずれ」には、腸の位置が下にずれた「落下腸」と呼ばれる状態が多く見受けられます。通常は横行結腸の両端が固定されていますが、外れてしまっているのが「落下腸」の原因です。

便が順調に通過できる大腸の角度は90度程度。ところが、大腸が落下すると、その角度が大幅にずれてしまうので、便が詰まりやすくなってしまうのです。すると、さらに腸が下に引っ張られ、通常50cm程度の横行結腸が2倍ほどに伸びてしまうことも……。

これは、生まれつきの体質ともいえるので、子どものころから便秘に悩まされている人は、「腸のずれ」が原因かもしれません。

“落下腸”かどうかチェック!

以下の5つのうち、2つ以上該当すると落下腸の可能性が大。
1 子どものころから便秘
2 腹痛をともなう便秘
3 便秘のあと下痢になる
4 運動量が減ったら便秘になった
5 立ち上がった際に、下腹が出る

「落下腸」の改善方法

下腹部から、おへその上まで両手で押し上げるマッサージは腸を正常な位置に近づける効果があります。また、体をひねる運動も効果的です。その他、姿勢をよくすると自然とおなかが引っ込んで、内臓が上に引き上げられるとともに腹筋に力がかかって内蔵を支えてくれます。したがって、腸の位置が整えられて、便が出やすくなります。

ただし、腹痛をともなわない便秘は腸の動き自体が悪いことが多く、マッサージの効果はあまり期待できません。したがって、従来の治療や生活習慣の改善が重要になります。

まとめ

便秘の原因には腸のずれだけではなく大腸がんや腸の炎症もあります。血便や最近起きた腹痛、体重減少のある方、40歳以上の方は、大腸検査を含めて一度医療機関を受診してください。

(文:33歳女性内科医/Doctors Me、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.07)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2015年01月02日に公開されたものです

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