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【新連載】彼に振られたあの日から、もう何もかもが面倒で……

会が終わって優子先輩に挨拶するころには、
久々に心から人と交わる満足を味わっていた。

結婚式を終えたばかりの優子先輩は、
それはもうとてもきれいで、
これ以上はないほど幸せそうだった。
その幸せオーラが、お店を一段と華やかに、
楽しそうな場所にしていた。

そして少しの間だけれど、
いっしょに会計をした塚本さんからは、
LINEの登録をお願いされた。

「最近、あまりLINEにも参加していないんです」
正直に塚本さんに言ってみると
「ぼくが投げたメッセージに、
たまに返事をくれるだけでいいです」
と言われて、はじめることにした。

その晩からメッセージのやりとりが始まった。

朝晩のちょっとした挨拶と、
その日にあった物事の、
ちょっとした感想だけのやりとりだったが、
わたしは塚本さんの誠実で、
飾り気のない人柄に惹かれていった。

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