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【新連載】元彼と友人の結婚式。懐かしいあのころの思い出が蘇ってきて……

Story1 ★バージンロードを歩く友

チャペルに入ると、よく知った後ろ頭が見えた。
カツカツとヒールを鳴らして近寄り、
肩をたたいてみる。
「ごぶさた、元気にしてた?」
「おう、ひさしぶり! 彩乃こそ元気か」

天野樹は、一瞬ひどく驚いたみたいだけれど、
すぐにあのころと同じように、
人懐こい笑顔をわたしに向けてくれる。

「うん、おかげさまで」
わたしも、あの頃と同じように微笑んでみる。
でも、もしかしたら今はもう
まったく印象が違ったかもしれない。

彼は大学時代同じサークルで、そして恋人だった。
今日は共通の友人の結婚式。
自分から声をかけたけれど、
やはり照れてしまう。

「いいじゃん、今日のドレス似合うよ」
「そう、ありがとう」
エメラルドグリーンのひざ丈のドレスに、
うすいイエローのショール。
自分でもいい選択ができたと思ったので、
素直にうれしい。