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【新連載】先輩のことが大好きなのに、私たちの関係は曖昧で不透明……

小向先輩は唖然とした顔で、わたしに聞く。
「あの……オレ、何か悪いことした?」

「このお付き合いそのものがつらいんです。
友だちと会うから帰れとか、
メールを出しても返事がないとか、
粗末に扱われるのは、もうイヤ」

すると今度は小向先輩が何度も首を横に振る。
「そんな粗末に扱うつもりなんてなかったよ。
ただ『彼女』ってなったら、
絶対メールの返事しなきゃいけないし、
サーフィンはデートより優先できないし
……アレ? オレって、けっこうひどいヤツ?」

しばらくの沈黙の後、小向先輩は言った。
「あのさ、これからはメールも返事出すし、
会ってる途中でほかの予定もいれない。約束する。
おれたち恋人同士として、やり直せないかな?」

「じゃあこれから1カ月、今のまま付き合って、
本当に彼女になっても大丈夫か考えさせて。
あと……来週も会いに来ていい? 」

すると先輩はホッとしたように笑って言った。
「もちろん会いに来てよ。彼女じゃなくても」

(おわり)

※この記事は2014年05月08日に公開されたものです

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