「ありがとう」感謝を伝える花21選! 卒業・退職・門出のシーンに
花に気持ちを乗せて花束などをプレゼントしたい時、参考にしたいのが「花言葉」。今回は「感謝」にまつわる花言葉を紹介します。先輩や上司の退職や門出の時、結婚記念日や誕生日、家族や友達への贈り物など、「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えたい人がいるなら、ぜひ参考にしてみては?
感謝を伝えたい時、言葉だけではなくちょっとした花を贈ると喜ばれやすいですよね。
好きな花を選んで贈るのもいいですが、私は一度、人にプレゼントした花が、実は意味深な花言葉を持つということを後から知り、後悔したことがあります。
もちろん、感謝を伝えたいという気持ちこそが大切です。でもその出来事をきっかけに、花言葉を意識するようになりました。
今回は、感謝の気持ちがストレートに伝えられる花と花言葉をご紹介します。
感謝を伝える春の花(3~5月)の花言葉
春は、感謝の言葉を持つ花を組み合せて花束にして贈っても良さそうです。
ガーベラ「思いやり」「やさしさ」
前向きな花言葉を贈りたい時におすすめなのがガーベラです。
その理由は、どの色の花言葉も前向きなものが多く、イメージに合うものや好きな色を選んで花束にしやすいからです。
南アフリカで発見されてからまだ100年ほどの比較的歴史の新しい花ですが、品種改良が進み、色や花びらに多くのバリエーションがあります。
花言葉は色によっても異なりますが、ピンクには「思いやり」、黄色には「優しさ」という意味があります。
他には、赤が「限りなき挑戦」、オレンジが「忍耐強さ」と、感謝したい相手によって組み合わせを変えるのも良いかもしれません。
スイートピー「門出」
優しい色の花びらが、飛び立ちそうな蝶々に見えることから付いた花言葉です。
ほのかに甘い香りがするのが特徴で、ヨーロッパでは寝室に飾る花ともされています。
転職や就職祝い、結婚など、新しい人生の門出に立つ人への贈り物として、ぜひ選んでみては?

卒業や異動・退職、引っ越しなど、さまざまな別れのシーンに合う花言葉を紹介します。
レースフラワー「感謝」「ほのかな思い」
ヨーロッパでは、強壮・健胃・利尿作用のあるハーブとして、レースフラワーの実が利用されてきました。そこから派生して、「感謝」の花言葉が生まれたそうです。
白く小さな花が集まって、それがさらに花のように見えます。
レース編みの細工のような繊細で高貴なレースフラワーは、派手な色の花に添えるのもぴったりで、ささやかな感謝の気持ちを込めて贈りやすい花です。
黄色のラナンキュラス「優しい心遣い」
もともとは花びらが5枚の黄色い花だったラナンキュラス。十字軍によってヨーロッパに渡り、品種改良されてから色や花びらが増え、印象ががらりと変わりました。
黄色い花は特に優しいイメージを与えてくれるので、親切な心遣いをしてくれた方へ気持ちを込めて渡すのにぴったりです。
ピンクのカスミソウ「感激」
英名では「Baby’s breath(赤ちゃんの吐息)」と呼ばれるかわいらしい花。
和名は、細かく別れた枝に小花をたくさん咲かせた様子が春がすみのように見えることから付きました。
白いカスミソウではなく、あえてちょっと珍しいピンクのカスミソウを選ぶことで、相手に特別な感謝を伝えてみるのもすてきですね。

カスミソウの花言葉についての詳細はこちらの記事をチェック。
赤のヒナゲシ(ポピー)「感謝」
ヒナゲシはポピーの一種。色によって意味が変わってくる花で、黄色には「富」や「成功」の花言葉もあります。
ギリシャ神話では、眠りの神ソムアヌが豊穣(ほうじょう)の神デメテルを眠りにつかせるために作った花とされ、「眠り」の花言葉も。
同じく「感謝」の花言葉を持つレースフラワーやカスミソウと組み合わせても、すてきな花束になりそうですね。
ゲンゲ「心が安らぐ」
野山が近い場所で育った方には、「レンゲソウ」と言えばぴんとくる方も多いかもしれません。
正式な和名はゲンゲ。中国では乾燥させて生薬として使われており、花言葉も花が薬用成分を持つことに由来しています。
もし家族や友人、パートナーと散歩をしている道中でレンゲ畑を見つけたら、「いつも安らぎを与えてくれてありがとう」と、花言葉と一緒に日頃の感謝を伝えてみるのもいいかもしれません。

感謝を伝えたい友人に贈りたい、「友情」にまつわる花はこちらをチェック。
感謝を伝える夏の花(6~8月)の花言葉
夏には爽やかな見た目や香りのする花を贈るのもいいですね。
モルセラ「永遠の感謝」「希望」
夏にぴったりの、爽やかなミントのような香りのする花は、貝殻のようなガクの中に小さく咲いています。
和名は「貝殻サルビア」で、乾燥させるとドライフラワーにもなり、長く楽しめるのもいいですね。
爽やかな香りの花なので、男性にも贈りやすい花です。
ツルコケモモ「心の慰め」
鉢植えで贈りやすい花で、下向きに小さい花が咲いた後は、大きな赤い実がなります。酸味が強いその実は、ジュースやジャム、アメリカではターキーに添えるソースにも使われるそうです。
いつも支えてくれる家族や恋人、友人が料理好きであれば、鉢植えで贈ってみてはどうでしょう。花言葉である「心の慰め」と一緒に、「いつも支えてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えてみては?
宿根アマ「ご親切にありがとう」
涼しげな印象の青紫のかわいい花です。草丈が高いので、切り花にも適しています。
お世話になった相手へ丁寧にお礼をしたい場合に、花言葉と共に贈ってみてはどうでしょうか。
ラグラス「感謝」
イネ科の植物で、ふさふさとした柔らかい毛と丸みのある形から、ギリシャ語で「野ウサギの尻尾」を意味し、和名もウサギノオと名付けられています。国が違っても、同じ意味なのが面白いですね。
ドライフラワーにもなるので、長く鑑賞することができます。赤や黄色や青に着色されて出回っていることもあるので、そちらをチョイスしてみてもいいかもしれません。
カンパニュラ「感謝」「思いを告げる」
ラテン語で「小さな鐘」、和名も「風鈴草(ふうりんそう)」と見た目のイメージから名前が付いています。
ギリシャ神話では、花の女神フローラが精霊カンパニュールの死を悼んで、彼女をこの花に変えたそうです。
「思いを告げる」という花言葉もあるので、感謝や自分の思いを伝える際に選ぶのにぴったりです。

気持ちを伝えたい片思い相手に贈るのにぴったりな花は、こちらをチェック。
白のダリア「感謝」
白のダリアには「感謝」という花言葉がつけられています。
ナポレオンの妃ジョセフィーヌが愛したことでも知られ、花の女王ともいわれるダリア。
色や形に富んでいますが、バラと同様、青色の色素だけは持ち合わせていません。
全般的な花言葉としては、ジョセフィーヌの性格にちなんだ「気まぐれ」や「華麗」「気品」があります。
感謝を伝える秋の花(9~11月)の花言葉
秋の花には、日本で長く愛されているものもありました。
ミズヒキ「感謝の気持ち」「お祝い」
花が紅白なところや、贈答品に付ける水引に似ていることから、「寿」や「お祝い」という花言葉もあります。
お世話になった人に、プレゼントやお花を贈りたい時や、お祝い事で感謝の意を伝えたい時に使いやすい花です。

祝福したい相手にぴったりな花は、こちらの記事をチェック。
オミナエシ「親切」
能楽の演目になった花で、平安時代の紫式部日記でも「橋の南なる女郎花(おみなえし)のいみじう盛りなるを」と愛でた記述がある、昔から日本人に親しまれてきた花です。
秋の七草の1つでもあり、黄色い小さな花は控え目ですが、とてもかわいく華やかで「美人」という花言葉もあります。
いつも親切にしてくれる女友達や職場の同僚へ、感謝の気持ちと一緒に贈ってみては?
フジバカマ「優しい思い出」「あの日を思い出す」
花は無臭ですが、葉を乾燥させると桜餅のような良い香りがするので、昔の人はにおい袋に入れて持ち歩いたり、髪の毛を洗うのに使ったりしていたそうです。
秋の七草の1つでもあり、『源氏物語』や『徒然草』にも登場するこの花は、奈良時代に日本へ渡来したといわれています。
優しくしてもらった人に、エピソードを交えて感謝を伝えたい時に渡しやすい花ですね。
マツバボタン「親を思う気持ち」
夏の暑さにも負けず、日照りにも強いので「日照り草」とも呼ばれています。色は白、黄色、赤、ピンクと色とりどりで、葉は肉厚です。
花が咲き始める頃に茎を切って土に刺しておけば、また同じ花が咲きます。それほど強く育てやすい花なので、親へ感謝を伝えたい時に贈ってみてはどうでしょうか。
メランポジウム「小さな親切」
ちょっとしたお礼に花を贈りたい時にぴったりな花言葉を持つ、メランポジウム。
夏の暑さにも強く秋まで咲き続け、明るさを感じさせる姿も人気で、プランターや花壇でもよく見られるお花です。
花を長く楽しみたいなら、咲き終わった花がらをこまめに摘み取ってあげてください。
感謝を伝える冬の花(12~2月)の花言葉
花の少ない冬だからこそ、寒さに強いタフな花や出回る期間の長い花が、暮らしに彩りを添えてくれます。
ノースポール「お慕いしています」
正式名称は、「クリサンセマム・パルドサム」と長いですが、通称であるノースポールの名で流通していることの多い、シンプルでかわいらしい花です。
寒さに強く、冬のガーデニングでも活躍します。尊敬の念や、恋心のある人に贈るのに適した花言葉です。

好きな人に花を贈りたい。そんな時に参考にしたい「恋」にまつわる花言葉は、こちらの記事をチェック!
ピンクのカーネーション「感謝の心」「温かな愛情」
真っ赤なカーネーションは母の日のイメージがある人も多いかと思いますが、ピンクにも愛情あふれる花言葉があります。
組み合わせるとカラフルでかわいい花束になりますが、色によって意味が違い、黄色は「軽蔑」、濃い赤は「心に哀しみを」などネガティブなイメージになるので、感謝の花言葉を贈りたい時は避けた方が無難です。

カーネーションの花言葉についての詳細は、こちらの記事もチェック!
エラチオールベゴニア「親切」
こんもりとした株にピンクや黄色、オレンジなどの花を咲かせます。
鉢花で育てる場合は、冬は南向きの窓辺に、春は明るい日陰に置いてあげると良いでしょう。
冬の鬱々とした季節に、明るくて長持ちする花を贈りたい方はぜひ鉢花で探してみてください。
ベゴニア・センパフローレンス「あなたは親切」
ベゴニアの中で最もポピュラーな品種。
冬のとても寒い時期以外は花を咲かせてくれる丈夫な花なので、ガーデニング初心者へ鉢植えや苗で贈るのにもぴったりです。
ピンクのバラ「感銘」
花の女王様であるバラは、紀元前2000年にはすでに栽培されていたといわれるほど長い歴史を持っています。品種も多種多様で、色や本数によって細かく意味が異なります。
感謝の気持ちを伝えたい時にピッタリなのは、ピンクのバラです。カスミソウやレースフラワーと組み合わせてブーケにしても、その美しさが際立ちますね。

バラの花言葉についての詳細は、こちらの記事をチェック!
感謝を伝える花を贈る時のポイントや注意点
感謝の花言葉を持つとはいえ、贈るサイズや本数にはポイントがあります。花を贈る時におさえておきたい、4つの注意点をチェックしてみましょう。
(1)サイズを考える
花は貰うとお部屋に飾るのが一般的。だからこそ、贈る相手のインテリアやライフスタイルには気遣いたいものです。
せっかく感謝の花言葉を込めたのに、迷惑になってしまっては元も子もありません。特に一人暮らしの相手に贈るなら、ボリューム控えめの花束やアレンジメントがおすすめです。
(2)贈る本数に注意
花は花そのものに加え、本数によっても意味が違ってきます。
例えば、ピンクのバラ1本には「あなたしかいない」という情熱的な意味があります。純粋な感謝を伝えたかっただけなのに、勘違いさせてしまうかもしれません。
また、感謝の花言葉という本質を考慮すると、4・9・13本といったいわゆる不吉だといわれる数字は避けた方が良いかもしれません。
(3)花言葉に捉われすぎない
相手にぴったりの花言葉だからといって、必ずしもその花が良いとは限りません。大切なのは、相手への感謝する心です。
相手の好きな花を贈ったり、花が苦手な人にはドライフラワーを贈ったりするのも一つの手。お部屋に飾ってもらうことを考えると、相手が喜んでくれる花を選ぶのが一番でしょう。
(4)贈る相手の性別や年齢に合った花を選ぶ
贈る花を選ぶ時には、相手の性別や年齢も考慮してみてください。特に、男性に花を贈るなら、受け取った時の気恥ずかしさが少ない寒色やビタミンカラーがおすすめ。
また、両親や祖父母の長寿をお祝いするなら、節目の年ごとにテーマとなっているカラーを選ぶのも素敵。
満60歳を迎える還暦の年は赤、70歳を迎える古希には紫といった風に、年齢に適した花を贈ってみましょう。
花という見える形で感謝を贈ってみよう
「ありがとう」の言葉は、掛けてもらうだけでうれしい気持ちになるものです。でも、言葉だけではまだ足りないなと思う時もありますよね。
花を一緒に贈れば、花言葉で思いが伝わるし、形としても残るので、その花を見る度にうれしい気持ちになってもらえます。
母の日にカーネーションを贈るように、もっと気軽に感謝の気持ちを花言葉で贈る機会が増えるといいですね。
(さかもとみき)
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