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孤独で寂しいと感じる原因とは? 孤独を感じやすい人の特徴と対処法

浅野寿和(心理カウンセラー)

ふと寂しい気持ちになったり、孤独を強く感じてしまうことってありますよね。この記事では、孤独で寂しいと感じる理由や、孤独や寂しさを感じやすい人の特徴と対処法について、心理カウンセラー・浅野寿和さんに解説してもらいました。

人は誰しも、孤独感や寂しさで不安になったりつらくて苦しい気持ちになったりすることはあるもの。

そんな気持ちをひとりで抱え込みながら毎日を過ごすと、心が疲弊してしまいます。

どうしたら孤独で寂しい気持ちを解消することができるのでしょうか?

実は、孤独で寂しいという感情は隠すと問題になりますが、うまく付き合うと才能にもなるんです。

今回は、この孤独感への対処法・付き合い方について、心理カウンセラー・浅野寿和が解説します。

孤独で寂しいと感じる理由

まずは、孤独で寂しいと感じる理由から見ていきましょう。

ふと孤独や寂しさを感じる瞬間、みなさんにも思い当たるふしがあるのではないでしょうか?

孤独で寂しいと感じるのには理由があります。

代表的な理由を3つ挙げていきます。

(1)心の支えになる人がいない

自分の気持ちを話せる人など、心の支えとなる人を作らないと寂しさや孤独感が強まります。

何ごともひとりでがんばること自体は素晴らしいですが、自分がまわりの人から切り離されていると思ってしまうくらいひとりでいると、デメリットが生まれるのです。

(2)自分の存在が認められない

自分自身の存在が認められないときに孤独や寂しさを感じます。

毎日自分なりにがんばっていても、自分のよさや個性を認められていないときほど、孤独で寂しいと感じやすくなります。

(3)“私は人とちがう”という意識が強い

誰しも“私は人とちがう”という自意識を持っています。

しかし、あまりに自意識が強まると、人と関わる怖れが強まり、自分が傷つかないように「自分は人とちがう存在だから」というプライドを作る場合があります。

このプライドには、人とのつながりを切り離して自分を守る効果があり、プライドが強まる分だけ寂しさや孤独を感じやすくなります。

▶次のページでは、孤独を感じやすい人の特徴を解説します。

孤独で寂しいと感じやすい人の特徴

孤独や寂しさを感じやすい人には共通する特徴があります。

それは、「他人を必要としない生き方」なんです。くわしく見ていきましょう。

(1)弱音が吐けない

自分の気持ちに誰も興味を持ってくれていない、人に迷惑をかけたくない……。

そう強く思いこんでいると、弱音や本音など言いたいことが言えず、孤独を感じることが多いです。

参考記事はこちら▼

弱音を吐くコツを心理カウンセラーの高見綾さんが解説します。

(2)何ごともひとりでがんばる

孤独や寂しさを恥にしている人ほど、自分を隠したくて人を遠ざけます。

そのため、日ごろから「なんでもひとりでがんばらなければ」と考える癖があり、比較的責任感の強い人が多いです。

(3)人と仲よくなると不安になる

このタイプの方の深層心理には「見捨てられ不安」があります。

見捨てられる不安を感じないために、普段からひとりで過ごしていることも多いでしょう。

(4)モノで気持ちを埋め合わせる癖がある

たとえば、不安なとき、疲れたとき、寂しいとき、人と関わるのではなく、何かしらのモノ(お酒、買い物、ひとりで楽しむ趣味など)で気持ちを満たす習慣を持つ人がいます。

それ自体が悪いことではありませんが、人との関わりが少なすぎて孤独を感じている人も多いものです。

参考記事はこちら▼

浪費癖がある人の心理と対処法をカウンセラーの高見綾さんが解説します。

(5)人から注目されたい気持ちが強い

孤独を感じている人は、私を誰も見ていないという気持ちが強いですから、その逆の「注目されたい」という気持ちも高まります。

人から注目されることで孤独感が消えると考えている人ともいえます。

参考記事はこちら▼

褒められたい、注目されたいという気持ちが強すぎる人の特徴と対処法を化粧心理学者の平松隆円さんが解説します。

▶次のページでは、孤独を解消する方法を解説します。

孤独感を解消する方法

では、どうしたら孤独で寂しいという気持ちを解消することができるのでしょうか?

それには、「自分を責めず、人の長所に興味を持って接すること」が大事になります。

孤独感を解消する方法をチェックしていきましょう。

(1)仕事以外のコミュニティに参加する

仕事以外のコミュニティへの参加は人とのつながりを感じ、人的支援を受けられるきっかけになります。

まずはひとつ、自分に合いそうなコミュニティを見つけて参加するのがおすすめ。

慣れてきたら、複数のコミュニティに参加してみるといいですね。

(2)寂しさを嫌わない

寂しくない、と否定しても寂しさは消えません。そもそも寂しさは誰もが感じる感情で、問題ではありません。

問題になるのは「寂しさ」を嫌い隠そうとして扱えなくなり、苦しくなることにあります。

少なくとも寂しさを嫌わないように意識してみてください。

(3)自分ができたことを認める

孤独や不安を感じたときに「私なんて」と自分を責める人がいます。

実は自分を責めると、一時的に孤独感を忘れることができるのです。

しかし、この方法を使いすぎると自信を失う可能性があります。

日々、自分ができたことに目を向けて自分を認めていきましょう。

参考記事はこちら▼

自分を認めるコツを心理カウンセラーの熊谷佐知恵さんが解説します。

(4)人の悪口や批判を手放す

万が一、あなたが人の悪口や批判を言いやすいタイプなら、これは手放しましょう。

「他人を攻撃する私は、他人から責められるのではないか」という思いを持つと、人への怖れや孤独感が強まります。

相手の長所を見て付き合うと気分がよくなり、人と関わりやすくなります。

参考記事はこちら▼

悪口を言わない人になるコツを心理カウンセラーの笹氣健治さんが解説します。

(5)人に興味を持つ

孤独や寂しさを強く感じている人の意識は自分に向いており、人に興味が向かず孤独や寂しさを感じやすいのです。

身近な人からでかまいません。

相手に興味を持ち、相手のために親切に接していきましょう。

人に親切にすると自信を感じるきっかけにもなり、孤独感を手放しやすくなります。

参考記事はこちら▼

人に興味を持つ方法を心理コーディネーターの織田隼人さんが解説します。

▶次のページでは、孤独や寂しさを持つメリットを解説します。

孤独や寂しさを持つメリット

孤独感を手放す方法はわかったものの、すべて実践するのは難しい面もありますよね。

孤独感や寂しさを持つこと自体は、決して悪いことではないんです。

孤独にはメリットもあるもの。

孤独で寂しい気持ちと向き合って、できることから心がけていきましょう。

(1)孤独・寂しさは自分の存在を認めるサイン

人は自分自身の存在が認められずにいたり、誰かの存在を感じられないときに孤独や寂しさを抱きます。

それこそ“もっと自分を認めるときが来たよ”というサイン。

孤独や寂しさを感じたときは「よくがんばってきたよね」など、自分をたくさん認めてあげてください。

(2)与えたやさしさの数だけ、孤独は癒やされる

心の法則は物質の法則と真逆です。

モノやお金は使えば減りますが、人の感情は使うほど増えていきます。

たとえば、人に親切にすると自分がうれしい気持ちになるように。

もしあなたが孤独で寂しい気持ちを癒やしたいなら、心から人にやさしく接してください。

あなたの中でやさしさやいい気分が強まると、孤独感や寂しさも和らいでいきます。

(3)寂しさを知るからこそ、人の大切さが理解できる

私たちには、つらい経験を思いやりに変える力があります。

もしあなたが、いつも孤独で寂しいと感じているなら、あなたは「人の大切さ」「親密感の大切さ」をしっかり理解できる人です。

あなたには人を慈しみ大切に扱う能力があり、それを活かせば人を癒す人になることができるでしょう。

孤独で寂しい気持ちとうまく付き合っていこう

孤独で寂しいという感情は、できれば持ちたくなく、楽しそうにしているまわりの人と比べて、なぜ私だけがこんな気持ちになっているんだろうと、ついつい悲しくなってしまいがち。

ですが、孤独で寂しいという気持ちは、才能にもなる感情です。

こういう気持ちをわかっているからこそ、人の大切さを理解でき、人間力が磨かれるのです。

孤独や寂しさが教えてくれるサインをキャッチし理解して、上手に付き合ってみてくださいね。

(浅野寿和)

※画像はイメージです

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