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女性ホルモンは増やしていいの? 効果的なととのえ方とは

髙橋怜奈

「女性ホルモン」は女性をキレイにしてくれるというイメージがある人もいるのでは? 実際のところ、女性ホルモンは体にどのような影響を与えているのでしょうか。今回は、女性ホルモンの働きやととのえ方、女性ホルモンが乱れるNG行為について、産婦人科医の髙橋怜奈先生に解説してもらいました。

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<目次>

女性ホルモンの働きって?

女性ホルモンという言葉を知っていても、どのような働きがあるのか知らない人も多いのではないでしょうか。まずは、女性ホルモンの働きについてチェックしてみましょう。

女性ホルモンとは?

女性ホルモンとは、卵巣からつくられる2つのホルモンの総称で、妊娠・出産のできる体をつくる働きがあります。では、2つのホルモンにはそれぞれどのような作用があるのでしょうか。くわしく解説していきます。

エストロゲン

女性ホルモンの1つ目は、エストロゲン。卵巣にある卵胞が発育するにつれて分泌されるホルモンです。

(1)子宮内膜を増殖、肥厚させる
(2)女性らしい体形を形成する。肌の潤いやハリを維持する
(3)骨にカルシウムを蓄積させる
(4)動脈硬化を防ぐ

プロゲステロン

女性ホルモンの2つ目は、プロゲステロン。卵巣にある卵胞が排卵後に変化した黄体から分泌されるホルモンです。

(1)子宮内膜を柔らかくして受精卵が着床しやすくする
(2)体温を上げる
(3)乳腺発育を促進
(4)水分貯留でむくみやすくなる
(5)便秘がちになる

年齢とともに女性ホルモンは減少する?

女性ホルモンは常に同じ量を分泌しているわけではなく、年齢によって変化します。ここでは、女性ホルモンの量がどのように変化していくのか見てみましょう。

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思春期:8歳~18歳ごろ

エストロゲンが少しずつ分泌されるようになります。皮下脂肪で体が丸みをおびてきたり、胸が膨らんできたり、大人の女性の体に近づいてくるのが特徴です。

成熟期:19歳~44歳ごろ

エストロゲンの分泌が順調になり、個人差はありますが、ほとんどの女性は遅くても25歳までに安定します。そして、40歳を過ぎるころになると、卵巣機能の低下により、分泌量が徐々に減少していきます。

更年期:45歳~55歳

閉経が起こる前後の5年間、日本産婦人科学会では45歳~55歳ぐらいまでを「更年期」と呼んでいます。この時期、閉経を迎え、エストロゲンの量は急激に減少します。

老年期:56歳以降

更年期が過ぎた50代半ば以降を老年期と言います。老年期を迎えると、エストロゲンの分泌がなくなり、男性との差はほとんどなくなります。

女性ホルモンをととのえるコツ

女性ホルモンはバランスが大事で、多すぎても少なすぎてもいけません。なので、ホルモンをととのえることを意識しましょう。ここでは、女性ホルモンをととのえるコツをご紹介します。

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(1)ストレスをためない

ストレスがたまるとホルモンのバランスが崩れ、無月経や月経不順の原因につながります。

(2)無理なダイエットをしない

急激な体重の増減は、ホルモンバランスが崩れる原因になります。

(3)禁煙

タバコはエストロゲンの分泌を減らし、非喫煙者よりも平均して2年ほど閉経が早いとの報告があります。

(4)生活習慣をととのえる

睡眠を十分にとるなど、健康的な生活を心がけましょう。

(5)バランスのとれた食事

大豆製品は女性ホルモンをととのえる効果があります。しかし、人によっては女性ホルモンの効果を得られない場合があります。また、「○○を食べれば女性ホルモンが増える」という食べ物はありません。大切なのは、バランスのとれた食事です。健康的な食事を心がけていれば、自然とホルモンバランスがととのいます。

ツボ編

(1)湧泉(ゆうせん)

・足の裏の真ん中あたりにある、「人」の字のような筋の交点の内側にできるくぼみ。(左右の足裏にあります)
・情緒不安定や憂うつ、更年期障害によるのぼせなどに効果的です。

(2)三陰交(さんいんこう)

・足の内側にあるツボで、内くるぶしの一番高いところから指の幅4本上の位置にあります。(左右の足にあります)
・ストレスや疲れ、冷えや更年期症状にも効果的です。

(3)血海(けっかい)

・膝のお皿の上側から、指3〜4本分くらいの場所にあります。やや内股寄りの場所です。足を伸ばしたときにできるくぼみの上端と覚えておいてください。
・生理痛や生理不順に効果的です。

まとめ

女性ホルモンは、多ければ多いほど体にいいというわけではなく、適度な量やバランスが大切なようです。また、女性ホルモンの分泌を助けるイメージの強い大豆ですが、すべての女性に当てはまるわけではないよう。大豆だけに頼るのではなく、規則正しい生活を送ることを意識してみてはいかがでしょうか。

(取材協力:髙橋怜奈、文:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.26)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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