日記をつけるだけで美しくなる? 医学部教授が説く自律神経のチカラ
日記といえば、夏休みの宿題の定番。1日の出来事を整理するにも役立ちますが、大人になると何かと忙しく、毎日続けることはかなり面倒ですよね。
しかし、『「3行日記」を書くと、なぜ健康になれるのか? 』(アスコム刊)の著者であり、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生によれば、日記をつけることによって自律神経が整い、自分の心と体をコントロールできるようになるのだそう。
さらに、若々しく、美しくなれるという、女性にとってはうれしい効果も! 日記が持つ驚くべきパワーについて、小林先生に教えていただきました。
■3つのテーマを手書きで簡潔に
まずは、日記の書き方についてご紹介。小林先生が推奨する「3行日記」には、次の3つのテーマを書いていきます。
1.今日いちばん失敗したこと
「今日は朝から体調が悪かった」「会社で上司の態度にムカついた」など、嫌だと感じたことでもOKです。
2.今日いちばん感動したこと
「得意先から書類が見やすいねとほめられた」「好きな人からメールがきた!」といった、うれしかったことでもかまいません。
3.明日の目標
目標がなかなか決まらないときには、「ドラマに出てきたカフェが気になる」など、いまいちばん関心があることでもOKです。
日記を書くタイミングは寝る前、必ず日付と曜日を記入し、ひとりになって机に向かって1~3の順番で書いていきます。
文字数に制限はありませんが、できるだけ簡潔に。ブログではなく、ノートなどに手書きでゆっくりとていねいに書いてください。
■なぜ「3行日記」が自律神経のバランスを整えるのか?
この「3行日記」を書くことによって、自律神経の乱れを改善していくことができるそう。自律神経とは、私たち人間の生命活動の根幹を支えている、大変重要なシステム。自律神経が乱れると、不眠やイライラ、体調不良などを招いてしまいます。つまり、健康で充実した日々を送れるかどうかは、この自律神経のバランスにかかっているというわけです。
それにしても、なぜ日記を書くことで自律神経が整うのでしょうか?
「仕事でイライラしたり、緊張が続いたりしていると、なかなか寝つけないことがあると思います。これは、自律神経のバランスが崩れているから起こること。そのままの状態で無理やり寝ようとすれば、悪い流れを翌日まで引きずってしまうことになるのです。
この乱れをリセットするためには、『3行日記』が効果を発揮します。悪い流れを止めて、1日を振り返ることができることこそ、日記を書くことのいちばんのよさだと実感しています」(小林先生)
その日の出来事を振り返ることによって、自分の思う方向へ流れをコントロールする。そして、心と体の健康を取り戻すことで「自分を変える」ことができるようになるそうです。
■「3行日記」が女性をより美しくするワケ
さらに、小林先生によれば、肌のハリやツヤ、髪のしなやかさなど、女性がより輝くためには、自律神経がキーポイントとのこと。自律神経が整うことによって、5つのうれしい効果があるそうです。
1.女性ホルモンの分泌がよくなる
2.肌細胞の新陳代謝がよくなって肌がキレイになる
3.血流が良くなって肌細胞が元気になる
4.腸の働きがよくなって血液の質が良くなる
5.ストレスに強くなって肌にも心にもハリが出てくる
「自律神経のバランスがよくなると、その人の『美容の底力』がどんどん引き上げられていきます。よりキレイに見えるのはもちろん、若々しく、輝いて見えるようになっていくのです」(小林先生)
現代女性は忙しく、がんばりすぎて自律神経のバランスを乱しがち。それを毎日「3行日記」をつけることによって、リカバリーするというわけですね。
でも、このデジタル時代に「手書き」というのは、ちょっと面倒な気もしますが……。
「文字には人柄があらわれるというように、そのときの気分や心の状態をありのままに映し出します。文字が乱れているときには、自律神経も乱れていますから、ゆっくりとていねいに書くことで心身を落ち着かせ、自律神経を整えていきましょう。
また、目標や夢を手書きすることによって、モチベーションが高まります。それが日々の行動につながっていくようになり、実現へと近づいていくのです。
日記といっても、たったの1テーマ×3行。それも、『近所においしいお店を見つけた』など、ちょっとしたコメント感覚でかまいません」(小林先生)
これなら、手帳にメモする感覚で続けられそうですね。最近、調子が悪いと感じているなら、試してみてはいかがでしょうか。
(取材協力:小林弘幸、文:OFFICE-SANGA)
※画像はイメージです
※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.05)
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