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編集後記:お部屋特集が終わったら、自分と向き合う暮らしに興味が湧いてた

私たちは編集者でもあり、実は働く20代、30代の女性でもある。 この記事を読んでくれたあなたと私たちは、街中のどこかですれ違っているかもしれない。 どこかのカフェや、本屋さんや、通勤電車の中で。 だから、一番の友達に手紙を書くように記事を書いている。だけど、その記事を書いてみて思ったことや、とっておきのエピソードは、伝えられないこともある。 だから、ウェブメディアらしくない編集後記をつくりました。私たちとあなたがちょっと距離を縮めてつながれるように。

読者のみなさまに直接ご挨拶をするのははじめてですね。藤田かおりと申します。編集後記の記念すべき第一弾は、私が先月まで担当していた特集にまつわるお話。

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転職活動を経て、マイナビウーマンに配属され1カ月後の昨年11月の末。編集長に1・2月の特集を任された。右も左もわからない私は、いきなり任命してくる彼女に対し「この人正気か」と一瞬思ったりした。

その特集とは先月まで3日に1回ほど更新していたお部屋特集「私の部屋んなか」だ。
お部屋のインテリアコーディネートや取り入れたいアイテムの紹介、お部屋での生活を覗くインタビューものなどを担当した。特に思い入れがあるのがインタビュー。働く女性のひとり暮らしとカップルの憩いの場を、お部屋見せてくれ~と頼み込んで、図々しくも土足で上がり込み、根掘り葉掘り聞くものだ。

普通、部屋に入れるのは住居者本人と、仲のいい友人や恋人だろう。そんな神聖な場所を「見せてあげるよ」と快く引き受けてくださった方々に、この場を借りて改めてお礼を言いたい。ありがとうございました!

この企画をやろうと思ったのは、お部屋は住む人の生活感や価値観がいやでも表れて、そこを見れば人となりや働き方を切り取れると思ったから。読みは当たり、部屋ごとに人格というか、働き方、こだわり、考えがよくわかるものであった。駅徒歩、外観、内装、色、インテリア、過ごし方。すべてにおいて「あぁ、この人らしい」と思えた。頭の中のような、もうひとりの自分のような。そんな感じ。

彼、彼女らには共通点があった。自分と向き合って生活を余裕のあるものにしようと心がけることだ。

シンプルでミニマムに暮らしたり、花のある生活をしたり、毎日湯船に浸かるように心がけたり、うまく家電を取り入れたり……。暮らしや自分のコンディションに興味を持っていなくちゃできない行動だ。

私なんか、朝は枕に顔を埋めてうにゃうにゃしちゃうし、湯船に浸かるのは本当に寒い日だけ(だから体は冷えている)。暮らしを最適化できるような便利家電はひとつもない。暮らしに興味がない人そのものなのだ。

彼女たちの話を聞いているうちに、このままじゃいけないって思うようになった。何も考えず、気づけないやつになり、どんどん退化しそうだって。だから今は、週に1度は湯船に浸かる努力をしているし、寝る前にカーテンを少し開けて日が昇ったことがわかるようにした。玄関には生花を逆さに吊るして、ドライフラワーになるまで楽しむようになった。

習慣になってしまえば些細な日常と化してしまうことなのに、どれほど心に余裕ができたか計り知れない。インタビュー中は仕事を忘れて、なぜこんな素敵な暮らしをしているのかという好奇心で質問を投げかけていた。どういう思考回路でこの価値観になるのかと。それらは私に多くの学びを与えてくれた。

ありがたいことにこの企画は、特集の枠を越えて単独で連載になることが決まった。ただお部屋を見せてくれる人がホイホイ現れるとは思っていないから、“不定期”連載とする。近々また「こんなお部屋あったよ」「素敵な生活、取り入れてみようよ」っていう提案と見せかけた、私の学びにお付き合いいただきたい。

(マイナビウーマン編集部)

※この記事は2018年03月27日に公開されたものです

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