贈り物に添える手紙の文例集【お中元・お歳暮・ビジネスシーン】
お世話になった方々への贈り物をする時には、手紙を添えるのがおすすめです。日頃の感謝を丁寧に伝えることができれば、今後も良好な関係を続けていく一助になるはず。
今回は、贈り物に手紙を添える時に押さえておきたいポイントと、シチュエーション別での手紙の文例を紹介します。
贈り物に手紙を添える時のポイント
贈り物に添える手紙は、お世話になった人が読む大切なものだからこそマナーとルールを守ることが大切です。
まずは、知っておきたいポイントを紹介します。
(1)時候のあいさつを入れる
贈り物に添える手紙には、四季を感じさせる時候のあいさつを入れましょう。
時候のあいさつには、季節という共通の話題から始めることで、コミュニケーションの場を開くような機能があると考えられています。
また、ビジネスでの取引先なのか、親戚といった比較的近い関係性の相手なのかによって、文体を変えるのもポイントです。
Check!:時候の挨拶とは。ビジネスメールや手紙での基本の使い方と例文
(2)簡潔に感謝を伝える
あくまでも贈り物がメインであるため、手紙は長くなりすぎないように簡潔にするのがベター。
あいさつと日頃の感謝、よければ贈り物を受け取ってほしいという要望を伝えるシンプルな構成を心掛けましょう。
その上で、相手の体を気遣うフレーズや、今後も良好な関係を築いていきたい気持ちを表す文章で終わらせるのがおすすめです。
(3)送り状と添え状の違いに注意
お歳暮やお中元を贈る場合は、品物の到着を知らせるための送り状をあらかじめ送付しておくのがマナーとされています。
贈り物と一緒に送る手紙(添え状)とは書く内容が異なるため、それぞれの役割の違いに注意しましょう。
贈り物に添える手紙の文例【お歳暮】
ここからは、シチュエーション別で手紙の文例を紹介します。
目上の人や親戚など普段関わる機会が少ない相手であるほど、時候のあいさつと感謝の気持ちを忘れない丁寧な内容にすることがポイントです。
今回は贈り物に添える手紙として押さえておきたい基本的な文章をまとめていますが、相手によってはオリジナリティのあるエピソードや個人に伝えたい言葉を追加するのもおすすめですよ。
まずは、お歳暮を贈る際の文例を見ていきましょう。
目上の人へ
仕事でお世話になっている目上の人には、日頃の感謝の気持ちと併せて、敬意を込めることを忘れてはいけません。
また、今後も指導してほしいという思いや、相手の体を労わる内容を記載するのもおすすめですよ。
拝啓
師走の候、○○様におかれましてはご多忙のことと存じます。日頃から公私にわたり多大なる配慮にあずかり、心より御礼申し上げます。
感謝の意を込めて、心ばかりですが品物を送らせていただきました。お納めいただければ幸いです。
今後とも、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。年末のご多用の折、お体にお気を付けてお過ごしください。
敬具
親戚へ
親戚に贈る場合は、日頃の感謝を述べるメッセージがおすすめです。
関係性にもよりますが、あまり堅苦しい表現にならなりすぎないようにフランクな内容を織り交ぜると良いでしょう。
○○様
寒さが厳しい日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
日頃の感謝の気持ちを込めて、心ばかりの品を贈らせていただきます。お気に召していただければうれしいです。
寒い日が続きますが、お体を大切に良い年をお迎えください。
署名
取引先へ
取引先への手紙は、今後も良好な関係を築いていけるよう誠意を込めた文面を心掛けましょう。
○○株式会社
役職 ○○様
拝啓
歳末の候、貴社におかれましてはますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
つきましては、日頃の感謝の気持ちを込め、心ばかりの品を贈らせていただきます。お納めいただければ幸いです。
今後とも何卒変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願いいたします。
敬具
署名
贈り物に添える手紙の文例【お中元】
次に、お中元に添える手紙の文例を紹介します。
お歳暮の時と同様、丁寧な表現を心掛けることが大切です。贈る相手によってはフランクな言い回しにするなど、関係性によって内容を柔軟に変えていきましょう。
目上の人へ
お中元を贈るのは暑さが厳しい時期でもあるため、相手の健康を気遣う言葉を入れると丁寧な印象になります。
拝啓
酷暑が続いておりますが、お健やかにお過ごしのことと存じます。
日頃の感謝のしるしまでに、ささやかではございますがお中元の品をお送りいたします。
略儀ながら、書中をもってお中元のごあいさつを申し上げます。
時節柄、引き続き暑さが続きますのでどうかご自愛ください。
敬具
親戚へ
親戚とはいえ、久しぶりに連絡をする場合は少し緊張しますよね。そんな時でも気遣いの言葉を添えれば温かみの出るのある手紙になるでしょう。
拝啓
厳しい暑さが続いていますが、○○様をはじめご家族の皆様方には健やかにお過ごしのことと存じます。
平素は何かとお気遣いいただきまして、誠にありがとうございます。日頃の感謝をお伝えしたく、心ばかりですがお中元の品をお送りいたしますので、お納めいただければ幸いです。
引き続き、猛暑が続くと見聞きしております。ご多用かと存じますが、どうかご自愛ください。
敬具
取引先へ
取引先のお客様に日頃の感謝を伝える時は、フォーマルなフレーズを活用するのがポイントです。今後も良好な付き合いができるよう、失礼のない言葉遣いを心掛けましょう。
拝啓
初夏の候、貴社におかれましてはますますのご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
つきましては、お中元のお印までに、○○を送らせていただきました。軽少ではございますが、お納めいただければ幸いです。
暑さが厳しき折、皆様のご自愛をお祈り申し上げます。
敬具
贈り物に添える手紙の文例【その他】
ここからは、さまざまなシーンでの贈り物に添える手紙の文例を紹介します。
相手やシチュエーションにもよりますが、時候のあいさつを入れたり、過度に敬語を用いたりすると堅苦しい表現になってしまうと感じる時は、フランクな文章にするのがおすすめですよ。
父の日
父の日は、お父さんに感謝の気持ちを伝える良い機会です。プレゼントだけでなく、手紙も一緒に渡せば喜んでもらえるでしょう。
お父さん、いつもありがとう。少し早いですが、父の日のプレゼントを贈ります。
心配ばかりかける息子ですが、自分なりに仕事を頑張っています。親元を離れて初めて父親の大きさが分かりました。
面と向かっては言いづらいけど、育ててくれてありがとう。
いつまでも元気でお母さんと仲良く暮らしてください。
Check!:お父さんが喜ぶメッセージの伝え方
母の日
母の日のプレゼントに手紙を添えるのもおすすめです。
目の前では恥ずかしくて言いづらい感謝の言葉も、メッセージにすると伝えやすくなりますよ。
お母さん、いつもありがとう。
母の日だから、ほんの気持ちですが花とプレゼントを贈ります。気に入ってもらえたらうれしいです。
親元を離れて、家事と仕事の両立の大変さが身に染みています。お母さんが私のお母さんで本当に良かった。
体を大事にして、いつまでも元気でいてください。
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結婚祝い
結婚祝いの品にも手紙を添えれば喜ばれるでしょう。
ここでは、ビジネスで関わりのある相手へのメッセージ例文を紹介します。
風花の舞う季節にご結婚のお知らせをいただき誠に喜ばしく思います。お相手方は○○さんと幼少期からお付き合いのあるすてきな方だと伺っております。
ささやかではありますがお祝いの品をお贈りします。
お2人の新たな門出が幸せに満ちたものになりますようお祈りいたします。
病気・けがのお見舞い
贈り物をするのはポジティブなシーンばかりではありませんよね。
病気やけがなどのお見舞いで手紙を添える時は、相手のことを労わる内容にしましょう。また、贈り物にもタブーとされるものがあるため、選ぶ際には注意が必要です。
○○株式会社
役職 ○○様
いつもお世話になっております。
○○様がご入院されたと伺い、社員一同突然のことに驚いております。存じ上げなかったとはいえ、ご連絡が遅くなったことを申し訳ありません。日々ご多忙でいらっしゃると拝察いたしますので、この機会にご静養なさってください。
○○様が以前お好きだとおっしゃっていた、お菓子をお送りいたします。よろしければ召し上がってください。
それでは、また○○様とお会いできる日を心待ちにして、ご本復を祈念いたしております。
署名
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贈り物に添える手紙は相手やシーンに合わせた文体が大切
贈り物をするシーンは、お中元やお歳暮、結婚祝いなどさまざま。シチュエーションによって、お祝いや感謝の気持ちが伝わるようなオリジナリティを盛り込んだ手紙にすることがポイントです。
また、相手との関係次第で敬語表現も変わります。そのため、上手に言葉を使い分け、失礼のない添え状の文章を考えましょう。
(LIB_zine)
友達や家族などプライベートだけでなく、ビジネスシーンでも使える例文を紹介します。
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※この記事は2024年04月25日に公開されたものです