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「固定観念」と「固定概念」の違いとは? 意味や使い方を例文で解説

にほんご倶楽部

「固定観念」の類語・言い換え表現

ここからは、「固定観念」の類義語について確認していきましょう。考え方の強さ・ネガティブな度合いによって、他の言葉で表現することができます。

ビジネスシーンではそれぞれの段階にふさわしい言葉遣いが求められるため、併せて覚えておきましょう。

(1)「先入観」

「先入観」も、「固定観念」と似た意味を持つ言葉です。「先入観」は自身の生活やメディアなどを通じて知識を得るうちに作られるものですが、それが固定化したものが「固定観念」と呼ばれています。

「あの上司は怖いという先入観があったが、実際は良い方だった」など、違う情報が入ってくれば変わる余地があるような状態を指す場合に「先入観」を使うと良いでしょう。

(2)「バイアス」

「バイアス」は「先入観」や「傾向」などを意味する英単語「bias」が由来となったカタカナ語です。「固定観念」のように、思い込みが固定化されている状態を指します。

「確証バイアス」や「認知バイアス」のように、心理学用語として用いられる場合もありますよ。

参考記事はこちら▼

「バイアス」の意味や場面別の適切な使い方について例文つきで詳しく解説します。

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心理カウンセラーの高見綾さんに、認知バイアスの意味や種類、上手な付き合い方を解説してもらいます。

(3)「偏見」

「偏見」も「固定概念」と同じような意味ですが、「かたよった見方」「非好意的な」という意味があり、これまで挙げた言葉の中で特にネガティブな印象が強い言葉です。

「人種に対する偏見」など、単なる思い込みでは済まされず、是正されることが強く求められるようなケースで使いましょう。

「固定概念」は誤用なので注意

今回は、「固定観念」「固定概念」という言葉の意味について解説しました。実は「固定概念」という言葉は誤用であり、正しくは「固定観念」であることがお分かりいただけたでしょうか。

さらに、「観念」自体は個人が自由に持っているものですが、「固定観念」と呼ばれるようになると、周りの様子を把握していない、人の意見を聞かないなど、ネガティブな意味で使われることがほとんどです。

とはいえ、「固定観念を覆したサービス」のように、ポジティブな表現もできます。自分が言葉の対象になるのなら、プラスの意味で使ってもらえるような働きができるよう努めましょう。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

※この記事は2023年11月28日に公開されたものです

にほんご倶楽部 (敬語・ビジネス用語専門編集プロダクション)

いつも使っているけれど間違った認識も多い「敬語」や「ビジネス用語」。人にはなかなか聞けない常識から応用編まで、日本語に関する情報を発信。

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