「しております」と「しています」の違いとは? 意味と正しい使い方を解説
「しております」「しています」の類語
「しております」と「しています」には、いくつかの類語が存在します。
ほとんど同じニュアンスで使えるものもあれば、使うべきシーンが異なるものもあるので、それぞれの表現の違いを理解しておくことが大切です。状況やシーンに応じて使い分けていきましょう。
(1)「してあります」
「してあります」は、「しています」と同じように使える丁寧語です。
「あります」は存在を表す「ある」に丁寧語の助動詞「ます」をつけた形。そのため、相手との関係性を問わず、幅広いシーンで使うことができます。
ただし、「してあります」を更に丁寧にした「してございます」という表現は、人によっては違和感を与えるので使わない方がよいでしょう。
(2)「させていただいております」
「しております」よりも丁重に表現したい場合は「させていただいております」を使うとよいでしょう。
ただし、「させていただいております」を使用しすぎると、相手によっては回りくどい印象を持たれる可能性があります。
そのため、基本的には「しております」などの表現を使い、「させていただいております」を使う場合は、ここぞというタイミングに絞るようにしましょう。
(3)「していらっしゃる」
「しています」の主語が目上の人の場合は、尊敬語である「していらっしゃる」を使いましょう。
「いらっしゃる」は「いる」の尊敬語なので、主語に対する敬意を表します。たとえば、「御社の社長が会談していらっしゃる」などと使うことができます。
ただし、自分や身内を主語にした場合は「していらっしゃる」を使うことができないので注意しましょう。
(4)「されている」
「しています」を尊敬語にした表現には「されている」というものもあります。
ただし、先ほどの「していらっしゃる」と合わせて「されていらっしゃる」と言うのはNGです。「される」と「いらっしゃる」の2つの尊敬語が入った二重敬語であり、日本語として誤った表現になってしまいます。
「しております」と「しています」は相手との関係性によって使い分けよう
「しております」と「しています」は、どちらも物事や行動などが継続することを表す言葉です。「しております」は謙譲のニュアンスがあるので目上の人に対して、「しています」は丁寧語なので立場に関係なく使うことができます。
口頭ではもちろん、文面でも幅広く使うことができる表現なので、ぜひビジネスシーンで活用していきましょう。
(にほんご倶楽部)
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※この記事は2023年11月17日に公開されたものです