お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「しております」と「しています」の違いとは? 意味と正しい使い方を解説

にほんご倶楽部

「しております」はビジネスで使われる言葉ですが正しい使い方を知っていますか? また「しています」との違いはどこにあるのでしょうか?

「しております」と「しています」は、どちらも物事や行動が継続することを表す言葉で、ビジネスシーンでは非常によく使われます。

この記事では、「しております」と「しています」の違いや、それぞれの正しい使い方や例文、類語などについて詳しく解説していきます。

「しております」と「しています」の違いとは

「しております」と「しています」は、どちらも「する」という動詞を現在進行形にした表現で、物事や行動などが継続している様子を表します。これらの言葉が表す意味は同じですが、謙譲語か丁寧語かという点が違っています。

「しております」では、「いる」の謙譲語である「おる」に丁寧語の助動詞「ます」が付いていて、謙譲のニュアンスがあります。そのため、目上の人を相手にした場合は「しております」を使うのが適切です。

なお、ここで使われる「おる」は謙譲語の中でも「謙譲語Ⅱ」や「丁重語」と呼ばれるもので、自分の行動や物事などを、相手に対して丁重に表現する効果を持ちます。

通常の謙譲語とは働きが異なるため、他の謙譲語と一緒に使っても二重敬語にはならず、幅広い場面で使えます。

一方「しています」では、「いる」を丁寧語である「います」にした言葉。相手の立場に関係なく使うことができる表現となります。

「しております」と「されております」の違い

「しております」に似た「されております」という言葉がありますが、これは誤用です

「されております」には、「する」の尊敬語である「される」と、「いる」の謙譲語である「おる」の両方が含まれてしまっています。そのため、尊敬語なのか謙譲語なのかがはっきりせず、敬語としては誤った表現だといえます。

例えば、取引先に自分の社長について話す際、社長は自分より目上なので尊敬語を、取引先には身内のことなので謙譲語を使うと考えて「社長は席を外されております」などと言ってしまいがちです。

しかし、これでは社長と取引先のどちらに敬意を示しているのか分からなくなってしまいます。

この場合、社長は身内であるため敬語を使わず、「社長は席を外しております」と表現するのが正しいです。

次のページを読む

SHARE