お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

お寺の参拝でしてはいけないことは? 正しい参拝方法や神社との違いを解説

LIB_zine

お寺と神社は混同されがちですが、それぞれ信仰する宗教が異なります。それ故に、参拝方法にもいくつか違いがあるのです。今回は、お寺の参拝でしてはいけないことと正しい参拝方法を解説します。

初詣などでお寺に参拝した際、神社の参拝方法と何か違うのではないかと不安になったことはありませんか?

寺社は役割や印象が似ていることもあり混同されがちですが、信仰している対象が異なるため、参拝方法にもいくつか違いがあります。中には、神社ではOKでも、お寺ではNGという行為もあるので、しっかり分けて理解しておくことが大切です。

今回は、お寺の参拝でしてはいけないことや正しい参拝方法、神社との違いなどについて詳しく解説していきます。今まで寺社の違いを知らずに参拝していた方は、ぜひ参考にしてください。

お寺と神社の違い

寺社は混同されがちですが、お寺は仏教、神社は神道と、それぞれ信仰する宗教が異なります。簡単に言ってしまえば、お寺は「仏様を拝む場所」であり、神社は「神様を拝む場所」なのです。

そのため、神社の参拝ではしていても、お寺ではしてはいけないとされることがあります。また、中には共通でNGとされる行為もあるので、注意が必要です。

お寺の参拝でしてはいけないことは?

ここからは、お寺の参拝でしてはいけない、注意すべき行動をチェックしていきましょう。

(1)拍手を打つこと

神社では参拝する時にパンパンと拍手を打つのが一般的です。しかし、お寺では両手を合わせて合掌(がっしょう)するのが良しとされています。

拍手は相手への敬意を表すともいわれるため、失礼とまではいえませんが、一般的ではないので避けた方が良いでしょう。

(2)山門の敷居を踏むこと

お寺の入り口には山門という門がありますが、ここを通る際に敷居を踏むのはNGです。

敷居には内と外を隔てる力があるといわれており、山門の敷居の場合は、「俗世間」という外側と仏様たちのいる内側を分ける象徴になっています。そのため、敷居を踏みつけることは、大変失礼な行いだとされているのです。

また、敷居を踏むと建物が傷むともいわれているので、お寺を守る観点からも、山門の敷居は踏まないようにしましょう。

(3)手水舎で水を飲むこと

お寺の参道途中には「手水舎(てみずや、ちょうずや)」がありますが、そこに置かれた柄杓(ひしゃく)を使って水を飲むのはNGです。

手水舎は、俗世間から来た参拝客が、仏様に参拝する前に手や口を清めるために設置されています。つまり、あの水はあくまで汚れをすすぐためのものであり、飲料水ではないということです。

手水舎の水を飲むことは、神社でも同様にしてはいけないとされているので、間違えて恥をかかないよう注意しましょう。

(4)許可なく鐘をつくこと

お寺の中には、参拝客が鐘をつくことを禁止しているところもあるので、つく前に必ず確認しておくことが大切です。

ひとくちに「仏教」といっても、宗派はさまざまで、鐘の扱い方もお寺によって異なります。中でも、元々は時間や行事などの知らせとして鳴らしていた習慣から、参拝客が自由につくことを許可していないところもあるということを理解しておきましょう。

(5)参拝後に鐘をつくこと

お寺にある鐘は許可さえあれば参拝客がついても問題ありません。しかし、参拝後につく行為は「戻り鐘」と呼ばれ、縁起が悪いといわれているので気を付けましょう。

また、参拝前に鐘を鳴らすのは仏様への一種のあいさつのような側面もあります。そのため、戻り鐘は不自然な行為であり、これをするとせっかくの功徳が消えてしまうといわれているのだとか。

お寺での正しい参拝方法は?

ここでは、お寺での正しい参拝方法について確認していきます。先ほど紹介した「してはいけないこと」の一部を含んだ実践編なので、ぜひ参考にしてください。

主な手順は「山門をくぐる」「手水舎で手を洗う」「本堂で拝む」の3つ。それぞれの詳細を確認していきましょう。

ステップ1:山門をくぐる

お寺への参拝は、入り口である山門をくぐるところから始まります。主なポイントは以下の2点です。

(1)山門の前で合唱して一礼する

山門は俗世間とお寺を分ける境界線なので、一歩くぐれば仏様の世界と考えられています。そのため、くぐる前に敬意を込めて合掌し、一礼するようにしましょう。

(2)女性は右足、男性は左足から入る

山門をくぐる時は、性別によって先に出す足が異なります。女性の場合は右足から、男性の場合は左足から入るのが正式とされているので、意識するようにしましょう。

この時、くれぐれも敷居は踏まないように気を付けてくださいね。

ステップ2:手水舎で手を洗う時のポイント

お寺の敷地内に入ったら、本堂で拝む前に、手水舎で心身を清める必要があります。手水舎での手洗いの主なポイントは以下の4点です。

(1)手水は1杯の水で行うのがマナー

手水舎では左右の手と口の3カ所を洗い清めますが、その一連の流れを柄杓1杯の水で行うのがマナーとされています。

途中で足りずに2杯目をくんだり、柄杓の水を水盤にこぼしたりするのはNG行為となるので気を付けましょう。

(2)左手、右手の順で洗う

手水舎では、まず右手で柄杓を取り、左手に水をかけて洗います。その後、柄杓を左手に持ち替えて、同じように今度は右手を洗いましょう。

なぜ左手からなのかには諸説ありますが、日本人は昔から「左が上位である」と考えていたのが有力な説とされているようです。

(3)口をすすぐ

両手を洗い終えたら、再度右手に柄杓を持ち、左の手の平に水をそそぎ、それを使って口をすすぎます。

この時、すすいだ水が手水舎の水盤にこぼれないように注意してください。また、あくまで清めることが目的なので、決して水を飲まないようにしましょう。

口をすすぎ終わったら、再度左手を洗うことも忘れずに。

(4)最後に柄杓の柄を清めて完了

両手と口の全てを洗い終わったら、柄杓を縦にして、柄の部分も洗いましょう。最後に、柄杓を元にあった場所に伏せて置けば完了です。

ステップ3:本堂で拝む時のポイント

手水舎での清めが完了したら、メインである本堂への参拝に向かいます。ここでのポイントは以下の3点です。

(1)おさい銭を入れる

本堂に着いたら、拝む前にさい銭箱におさい銭を入れましょう。この時、投げ入れると乱暴に映るので、そっと入れるのがポイントです。

さい銭の金額に決まりはありませんが、本来は仏様に対して喜んで差し出す「喜捨(きしゃ)」なので、自分が惜しい気持ちを抱かない程度の額が適切でしょう。

この時、本堂に鰐口(わにぐち)など鈴のような鳴らし物があったら、仏様へのあいさつのため鳴らしておきましょう。

(2)合掌して一礼

おさい銭を入れたら、手を合わせて合掌し、一礼をしましょう。その際、音を立てて拍手を打たないように要注意。

仏教における合掌は、右手が仏様を、左手は私たち人間を含む衆生(しゅじょう)を象徴し、両手を合わせることでそれらが一体になることを表すといわれています。

この時、焼香台が用意されている場合は、併せて焼香を行いましょう。右手の親指・人差し指・中指の3本指でお香を取りますが、回数は宗派によって異なるので、分からなければ1回だけ焼香しておきましょう。

(3)山門から出る時も合掌と一礼を忘れずに

参拝は、山門からお寺の敷地外に出るまでが一連の流れです。

この時も、敷居を踏まずに跨ぎ、合掌をしてから一礼をするという、入った時と同様の所作を繰り返しましょう。

お寺と神社の参拝の違いは?

仏様を信仰するお寺と、八百万の神々を信仰する神社は、信仰する対象こそ違っているものの、参拝方法は多くの点で似通っています。

しかし、決定的に違っているのが、冒頭でも挙げた拍手を打つか打たないか、つまり両手でパンパンと音を出すか出さないかという点です。

神社での参拝では「二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)」が基本とされ、2回おじぎをした後に2回音を立てて両手を打ち、最後に1回おじぎをします。

その一方、お寺での参拝時は音を立てずに合掌し、一礼を捧げるのが基本です。それぞれで敬意の表し方が異なるので、混同しないように気を付けましょう。

お寺での参拝時には神社と混同しないように注意しましょう

お寺と神社はよく混同されますが、それぞれで参拝方法が少し異なっているので注意が必要です。細かい違いを挙げればキリがないですが、最も違っているのはやはり「拍手を打つかどうか」という点でしょう。

お寺で拍手を打つこと自体は決して失礼ではありませんが、一般的でないのは確かです。そのため、神社と混同して二礼二拍手一礼を行わないよう、くれぐれも注意しましょう。

(LIB_zine)

※画像はイメージです

※この記事は2023年08月30日に公開されたものです

LIB_zine (スピリチュアル専門編集プロダクション)

LIB = Life is beautiful
zine = magazine

よりステキな人生を送りたい、悩める女性達へ。スピリチュアルに触れて、もっと前向きなあなたに。

この著者の記事一覧 

SHARE