「これもひとえに」の意味とは? 使い方も解説(例文つき)
「これもひとえに」を使う時の注意点
「これもひとえに」は、「原因・理由・条件などが、それに尽きるさま」という意味です。
つまり、基本的にはただ1つの原因や条件の前につけて「これもひとえに○○のおかげです」などと表現するのが本来の使い方といえます。
それを知らずに「これもひとえに皆さまのご協力と自分自身の努力、またお客さまのお引き立てのおかげです」などと言うと、聞いている側は「結局何のおかげなの?」と思うかもしれません。
原因や条件が複数ある場合は、「これもひとえに」を使わず「○○と○○のおかげです」といったように表現するのがベターです。
「これもひとえに」の言い換え表現
「これもひとえに」は、以下のように言い換えることも可能です。
(1)「ただただ」
「ただただ」は「ただ」を強めていう言葉で、「もっぱら」という意味です。
「今回の成果を上げられたのは、ただただ皆さまのご尽力のおかげです」といったように、「○○のおかげ」「○○があったからこそ」などの前につけて使います。
(2)「他でもなく」
「他でもなく」は、その言葉の通り「他のなにものでもなく、まさにそれ」という意味です。「もっぱら」というニュアンスの「これもひとえに」と意味が近いといえます。
「この賞を受賞できたのは、他でもなく皆さまのご声援のおかげです」といった使い方ができます。
(3)「全くもって」
「全くもって」は、「全く」を強めた言い方です。「全くもって○○だ」といった形で、その事実を強調する時に使います。
ただ、「これもひとえに」がポジティブな文脈でもネガティブな文脈でも使われるのに対し、「全くもって」はほぼネガティブな文脈で使われるので、覚えておきましょう。
例えば、「全くもってひどい話だ」「全くもってその通りだ」などと表現できます。
「これもひとえに」は感謝や謝罪に使える言葉
「ひとえに」には、「ひたすらそのことだけをするさま」「原因や条件などがそれに尽きるさま」を意味します。
ビジネスにおいては、「原因や条件などがそれに尽きるさま」の意味で使われることが多いので、見聞きしたことがある人は多いはず。
例えば、「これもひとえに皆さまのご支援のおかげです」「これもひとえに私の責任です」などのように、感謝や謝罪の意を表すのに使われます。
スピーチやあいさつで使える便利なフレーズなので、この機会に言葉の意味と正しい使い方を押さえましょう。
(にほんご倶楽部)
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※この記事は2023年07月14日に公開されたものです