「おやすみなさい」は敬語? ビジネスで使える丁寧な表現を解説
「おやすみなさい」は夜のあいさつの定番フレーズですが、上司や取引先など、目上の人に対して使ってもいいのでしょうか? この記事では、「おやすみなさい」の意味や使い方、より丁寧な言い換え表現を解説します。
「おやすみなさい」という言葉は、日常的に家族や友人に対して使うフレーズです。しかし、ビジネスシーンで使うには、そのままだと目上の人に対して失礼にあたってしまうことがあります。
そこでこの記事では「おやすみなさい」の敬語としての正しい表現をまとめました。
「おやすみなさい」をビジネスシーンで使う上での注意点も解説していくため、ぜひ参考にしてください。
「おやすみなさい」は敬語として使える?
そもそも「おやすみなさい」とは、人と別れる時のあいさつや、眠る前に使う言葉です。
「やすむ」という表現を丁寧にした言い回しで、「お」は丁寧語の接頭として使う言葉。そして「なさい」は「なす」「する」の尊敬語である「なさる」の意味を持っています。
そのため、敬語として使える表現ではあります。ただしビジネスシーンで使う時には注意が必要です。
例えば、出張先のホテルで同僚や上司と別れる時や、接待終わりで夜遅くに帰宅する時。そのまま「おやすみなさい」ではビジネスにおいて、やや幼い表現になってしまいます。
特に、あまり親しくない関係の上司や、初めて会った取引先などに「おやすみなさい」と言うと、なれなれしい印象を与えてしまう可能性があります。
「おやすみなさい」はプライベートで使うには問題ありませんが、ビジネスでは、より丁寧なフレーズに言い換えた方がスマートだと言えるでしょう。
「おやすみなさい」の丁寧な表現は?
ここからは、「おやすみなさい」という言葉をより丁寧にした表現をご紹介します。
(1)「おやすみなさいませ」
目上の人やお客様に対して、「おやすみなさい」とそのまま使うことは控えましょう。その代わりに「おやすみなさいませ」という表現に変えてみてください。「ませ」を追加することで、上品で柔らかい印象を与えられます。
「ませ」は「いらっしゃいませ」や「いってらっしゃいませ」など、お客様や目上の人に対してのあいさつのシーンでつける語尾の定番です。
「おやすみなさい」は「なさい」がつくため、どうしても命令口調に思われてしまいがちです。「おやすみなさいませ」にすることで、命令的な印象を和らげることができるでしょう。
(2)「ごゆっくりおやすみください」
この表現では、「ゆっくりと休んでほしい」という気持ちを伝えられる上、丁寧な印象を与えられます。
例えば「明日までごゆっくりおやすみくださいませ」といった言い方ができます。
「ごゆっくりおやすみください」は、相手に休むことを強要するというよりも、体を休めてほしいという気遣いの気持ちが伝わりやすくなる表現です。
▶次のページでは、「おやすみなさい」の類語を紹介します。