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「なんか」が口癖の人の心理15個。他者が受ける印象と口癖を直す方法

大塚統子(心理カウンセラー)

つい「なんか」と言ってしまう癖はありませんか? 口癖だから仕方ないと思っていても、使いすぎると相手に良くない印象を与えてしまう可能性があります。今回は「なんか」と言ってしまう心理を深掘りし、口癖を直す方法を紹介します。 

普段何気なく言っている口癖にはどんなものがありますか? 「なんか良いよね」「なんかちょっとね」「私なんかが」など、つい「なんか」と言っていないでしょうか。

今回は、「なんか」が多い人の性格や心理と、その口癖を変える方法を紹介していきます。

「なんか」が口癖の人の性格と心理

会話の中で繰り返し出てくる言葉には、その人の心理状態が反映されやすいものです。ここでは、「なんか」を多く言う人の性格や心理を解説します。

(1)感覚的な捉え方をしている

「なんとなく〜な感じがする」というように、物事を感覚的に捉えることが得意な人は「なんか」を使う傾向があります。この場合の「なんか」は、「直感的に」「感覚的に」といった意味に近いでしょう。

(2)自分に自信がない

自分の考えや感じたことに自信がない人は、「なんか」とぼかして曖昧に表現することがあります。間違えたり、相手から反対されたりすることを恐れているのです。

(3)人との衝突を避けたい

優しい人や気遣いをする人は、相手の意見に賛同できない時などに、「なんか」とはっきり断言しないように自分の意思を伝え、衝突を避けようとします。

(4)不平・不満を話したい

「なんかやりたくない」「なんか気が乗らない」など、自分の中に不平不満などのモヤモヤを抱えやすい人は、ネガティブな気持ちを伝える時に「なんか」を冒頭につけることがあります。

(5)自分のペースを保ちたい

会話の出だしに「なんか」と言う人もいますよね。考えをまとめている時に言う場合は、「時間が欲しい」「ちょっと待って」と自分のペースを保ちたいタイプかもしれません。

(6)劣等感が強い

「私なんかが」と言う場合は、人と比べて劣等感を抱きやすい傾向があります。コンプレックスが強い分、他人の優れたところに嫉妬もしてしまうでしょう。

そして、自分のモヤモヤした気持ちを解消しようと、「あの人なんかが」と相手の評価を下げるような発言をしてしまうこともあります。

(7)言いたいことを言葉にするのが苦手

自分の意見はあるけれど、言葉にするのが苦手という人は、「なんか」と漠然とした表現をすることがあります。どう伝えたら良いのか分からないようです。

(8)不快な気持ちを分かってほしい

「それは違う」「それは嫌」などの不快感はあるけれど、具体的な理由がはっきりしないこともあるでしょう。

そんな時、「分かってほしい」「察してほしい」と共感を求めるタイプは「なんか」を使いやすいです。

(9)自分を良く見せたい

「このまま終わらせずに、何かひとこと言いたい」「自分をアピールしたい」という時に、自分の主観で「なんか〜と思う」などと発言することがあります。

(10)ネガティブな思考をしやすい

「なんか」は「〜ない」とセットで、否定的なニュアンスで使われやすい言葉です。

ネガティブ思考の人は、「なんかうまくいかない」「なんか良くない」と、普段から否定的に考えていることが言葉にも出ます。

(11)伝えることを諦めている

「どうして?」など理由を問われた時に、「なんか……」の一言で済ませようとすることがあります。この場合は、「なんとなく」という意味合いで、曖昧さを残そうとしているのでしょう。

「話しても理解されない」といった経験を重ねると、「どうせ伝わらない」と諦めてしまうのかもしれません。

(12)話を聞いてほしい

「なんか」と切り出すと、相手は続きを聞こうとするでしょう。人に注目されたい時や自分の話を聞いてほしい時に、「なんかさ」と話し始めることが癖になっている場合があります。

(13)同意をしてほしい

相手に同意してもらいたいけれど、「自分の意見は人と違うかも」という不安がある人は、「なんか良いよね」「なんか変だよね」などと言うことがあります。

「なんか~だよね」と表現を和らげることで感想が曖昧になるため、相手も深く考えずに同調してくれるのでしょう。

(14)傷つきたくない

後から「あの時ああ言ったじゃない」などと言われないために、「なんか」とぼんやりさせておきたい人もいます。

例えば、「なんか〜の方がいい気がする」というように、曖昧に表現しておくことで「あなたが言ったから」と責任を追及されにくくなるでしょう。

相手から否定や批判をされて傷つかないように、自分で自分を防衛しているのです。

(15)主導権を握りたい

自分が主導権を握りたい時や、誰かと競争している時に「なんか」を使ってマウントを取ろうとすることがあります。

「なんか違う」「なんかおかしい」など、相手を否定することで自分の方が上であるとアピールしたいのです。

なぜ「なんか」と言ってしまうのか

無意識で「なんか」と言っているとしたら、それはなぜなのでしょうか。

1つは、ストレートに伝えて相手を不快にしたり、きつい言い方になったりしないように、表現を和らげたいという意思の表れでしょう。

また、明確な言葉にせず、ぼんやりさせておくことで、相手からの同意や共感を得やすくするコミュニケーションの知恵でもあります。

他にも、ネガティブな気持ちを感じやすい人は、「なんか〜ない」「私なんか」と否定的な気持ちを表現する時に使う傾向があります。

良い? 悪い? 他者から見た「なんか」が口癖の人の印象

「なんか」が口癖になっている人には悪意がないかもしれません。しかし、聞く側の人からは、あまり良い印象を持たれない可能性があります。

では、「なんか」という口癖は他者にどんな印象を与えやすいのでしょうか。

(1)はっきりしない

「なんか」の表現は漠然として具体的ではないので、「結局何が言いたいの?」と相手をイライラさせることがあります。

(2)子どもっぽい

特に仕事の場面などで、「なんかー」と語尾を伸ばして言うと、子どもっぽい印象を持たれやすいでしょう。

社会人としてマイナスな印象を抱かれてしまう可能性もあります。

(3)関わるのが面倒くさい

「なんか」には「聞いて」「分かって」などと、相手に「してほしい」と求めるニュアンスを含むことがあります。頻繁に言われると、人によってはしつこいと感じる人もいるようです。

(4)頼りない

自分の言葉で主張できない人や「察してほしい」と相手の理解力をあてにする人は、頼りなく思われることがあります。

(5)上から目線

例えば、相手が十分考えた発言に「なんか」と雑に反応した場合、相手は「大切にされていない」「上から目線で言われた」などと感じてしまう可能性があるでしょう。

「なんか」と言ってしまう口癖を直す方法

つい言っている「なんか」の口癖を変えていく方法を5つ紹介します。

(1)口癖になっていると自覚する

自分の口癖だと自覚できると、言いそうになった時に気付くことができ、「やめよう」と修正しやすくなります。

(2)肯定形の表現を心がける

「なんか〜ない」という否定的な表現をやめて、肯定的に言い換える練習をしましょう。

例えば、「なんかやる気が出ない」を「もう少ししたらやる気になるかな」など、ポジティブに言い換えるのがおすすめです。

(3)「私は」を主語にして話す

「私は〜と思う」「私は〜と感じる」など、「私」を主語にして話すと意思表示が明確になり、「なんか」といった曖昧なニュアンスを使わずに済むでしょう。

(4)素直に「聞いてください」とお願いする

「なんか」と話し始めるのではなく、「少し私の意見もお話ししていいでしょうか?」「私の話を聞いてもらえる?」など、お願いする形でコミュニケーションをとると、相手の都合や気持ちへの配慮が伝わるでしょう。

(5)別の言葉で言い換える

周囲から好感を持たれる人はどんな言葉遣いをしているのか気にかけ、まねてみましょう。「なんか」とは別の言い方をしているはずです。

例えば、「言葉にするのが難しいのですが」「理由をはっきりとはお伝えできないのですが」「私の主観でお話しさせていただくと」などが挙げられます。

「なんか」の言いすぎには注意

「なんか」という言葉は、表現を和らげることができる便利な言葉です。しかし、使いすぎると印象を悪くしてしまうこともあります。

もし口癖になっているとしたら、紹介した方法で、表現の仕方を工夫してみてくださいね。

(大塚統子)

※画像はイメージです

※この記事は2023年05月19日に公開されたものです

大塚統子(心理カウンセラー) (心理カウンセラー)

カウンセリングサービス所属の心理カウンセラー。ネガティブな感情の癒しから、「ココロを整える」「自信を取り戻す」「幸せな恋愛関係を築く」「才能を見つける」サポートを得意とする自己嫌悪セラピスト。東京・仙台で開催の『体験する心理学講座(心理学ワークショップ)』講師。

HP:http://blog.livedoor.jp/cs_nori/
Twitter:https://twitter.com/cs_nori

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