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「大丈夫でしょうか」は敬語? ビジネスで使える丁寧な表現や類語を紹介

にほんご倶楽部

よく使いがちな「大丈夫でしょうか」。実はビジネスシーンには適していません。なぜ使わない方がいいのか、また別の言い回しについて解説します。

「大丈夫でしょうか」という言い回しは、日常でもよく使うフレーズです。しかし、ビジネスシーンにおいて「大丈夫」という言葉は使っても問題ないのか、よく分からないと悩んでいる人もいるのではないでしょうか?

この記事では、「大丈夫」の意味やビジネスフレーズとして使えるのかといった疑問を解消します。

「大丈夫でしょうか」と同じ意味を持つ類語も紹介するので参考にしてください。

「大丈夫でしょうか」は敬語として使える?

結論として「大丈夫でしょうか」というフレーズは、ビジネスシーンにはふさわしい言葉ではありません。

まずは「大丈夫」の言葉が持つ意味を解説していきます。

だい‐じょうぶ〔‐ヂヤウブ〕【大丈夫】
1 あぶなげがなく安心できるさま。強くてしっかりしているさま。「地震にも—なようにできている」「食べても—ですか」「病人はもう—だ」
2 まちがいがなくて確かなさま。「時間は—ですか」「—だ、今度はうまくいくよ」

出典:(『デジタル大辞泉』小学館)

「大丈夫」は危なげがなく安心できるかどうか確認する意味や、間違いがないか確かめたい時に使う言葉です。

そのため、「大丈夫」という言葉をビジネスシーンで使うと、相手を信用していない印象を与えたり、高圧的な言葉に感じられてしまったりする可能性があります。

「大丈夫でしょうか」の丁寧な言い換え表現・類語

ビジネスシーンでは「大丈夫」という言葉自体が肯定とも否定とも取れる言葉になるのであまり使用しない方がベター。

ここからは「大丈夫でしょうか」に代わる表現を紹介していきます。

(1)「よろしいでしょうか」

「よろしいでしょうか」は、「大丈夫」という表現を丁寧に分かりやすくした敬語です。

「よろしい」という言葉は相手が理解しているか、許可を得たいが問題がないかといった、相手に対して伺いを立てる表現です。

「大丈夫」よりもしっかりした印象がありつつも、やわらかい言い回しのためビジネスシーンでは目上の方やお客様に対してなど、幅広いシーンで使います。

(2)「問題はないでしょうか」

「〇〇の件について問題ないでしょうか」といった、相手の状況を確認したい時や、相手からの理解を得られているのか確証を得たい時などに使う言葉です。

例えば「こんなことに挑戦したいけれど、実行しても問題ないか」といった、これから行うことに許可が欲しい時にも使います。

相手に確認してほしい事柄がある時によく使うため、お客様や取引先に対しても定番の言葉です。より丁寧にする場合は、「問題ございませんでしょうか」に言い換えることもできます。

(3)「可能でしょうか」

相手に要望を出したい時に使います。「大丈夫でしょうか」と話すよりも、「◯◯をしてもらうことも可能でしょうか」と具体的に言い換えることで、くだけた印象にならず真っすぐに気持ちが伝わります。

(4)「ご確認いただけますでしょうか」

相手に対して確認したうえで返答が欲しい事柄や、目を通してほしい資料などを渡した後に、内容を確認してくれたのか尋ねる類語です。

「大丈夫」よりも具体的で、確認してくれたのか真っすぐに質問する言い回しといえます。

また、お客様に対しても何かを確認のうえ、受け入れてほしい状況でもよく使うフレーズです。

(5)「ご理解いただけましたでしょうか」

相手に対して説明をした時や、変更があったことを理解して受け入れてほしいといった状況に対しては、「ご理解いただけましたでしょうか」を使いましょう。

相手に対して「大丈夫か」と尋ねると心配しているような印象を与えてしまいますが、「理解」に言い換えることでスマートな印象になります。

ただし、目上の人に対しては「理解したか」と聞くことは、相手が分かっていないだろうと見下しているような言葉にとられてしまう可能性もあります。その場合は「ご確認いただけましたでしょうか」を使うとベターです。

(6)「差し支えないでしょうか」

「差し支える」とは迷惑や不都合があるという意味です。つまり、「差し支えない」と使うことで、相手にとって不都合がないかと質問する言い回しになります。

例えば「会議は〇時からで差し支えないでしょうか?」と伝えることで、相手のスケジュールや不都合があるかどうかを確認できます。

「大丈夫でしょうか」は言い換えて使うのが理想的

「大丈夫でしょうか」という言い回しは、ビジネスにおいては幼稚な印象を与えてしまうことがあります。

さらに、「大丈夫」という言葉は間違いがないかを心配する意味も含まれており、目上の人や取引先に対して使うと失礼にあたることもあります。

そのためビジネスシーンでは目上の人に使わず、「ご確認いただけましたでしょうか」といった別の言い回しに変えてみましょう。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

※この記事は2023年05月18日に公開されたものです

にほんご倶楽部 (敬語・ビジネス用語専門編集プロダクション)

いつも使っているけれど間違った認識も多い「敬語」や「ビジネス用語」。人にはなかなか聞けない常識から応用編まで、日本語に関する情報を発信。

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