「結構です」は正しい敬語? 目上の人や上司、お客様への伝え方(例文付き)
「結構です」の言い換え表現
ここでは、「結構です」の言い換え表現を紹介します。
「差し支えございません」
「差し支えがない」は、「問題ない」「支障がない」という意味です。
「結構です」のように相手に対して判断を下すニュアンスはなく、「大丈夫です」「いいですよ」という意思を伝える意味合いのため、目上の人に対しても使える表現です。
例文
・いつご回答いただいても差し支えございませんので、引き続きよろしくお願いいたします。
「十分です」
「十分」とは、「物事が満ち足りて、不足・欠点のないさま」という意味です。
こちらも相手に対して判断を下すというニュアンスはありませんので、目上の人に対しても使える表現です。
例文
・ありがとうございます。お気持ちだけで、もう十分です。
「問題ありません」
こちらについては、目上の人に対して使う際には上から目線にならないように、肯定の一文や、前向きな意欲を表す一文を加えるとより丁寧でしょう。
例文
・今までと同じ進め方で問題ありませんので、○日までにお願いいたします。
「お気遣いなく」
「お気遣い」は「あれこれと気を使うこと」という意味の「気遣い」に「お」をつけた丁寧語で、「気を使わないで」という意味です。
目上の人にも敬意を表しながら伝えることができます。
例文
・どうぞお気遣いなく、先に召し上がってください。
「ご遠慮申し上げます」
「ご遠慮」は「それとなく断ること、辞退する」という意味の「遠慮」に「ご」をつけた丁寧語です。
気遣うニュアンスがある表現ですので、敬意を伝えながら目上の人にも使うことができます。
例文
・喪中につき、新年のご挨拶をご遠慮申し上げます。
「結構です」は、あいまいゆえの便利さとまぎらわしさ
「結構です」は、肯定的な意味でも否定的な意味でも使われるため、ややまぎらわしく感じている方も多いはず。
YESかNOかを直接的に伝えないため便利な言葉ですが、判断を下すというニュアンスもあるので、目上の人に使う時には注意が必要です。
ぜひ言い換え表現も活用して、自分の意思を上手に伝えてみてください。
(直井みずほ)
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※この記事は2021年12月07日に公開されたものです