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思いと想いの違いとは? 意味や使い分けを解説

前田めぐる(ライティングコーチ・文章術講師)

「思い」と「想い」はどう使い分ける?

「思い」と「想い」、それぞれの例文を紹介しましたが、それでも意味の違いが微妙で使い分けに迷うこともあると思います。

そんな時は、何を基準に使い分ければ良いのでしょうか?

文化庁の見解による「思う」「想う」の使い分け

文化庁が1988年に発行した書籍『「ことば」シリーズ29 言葉に関する問答集14』を参考にすると、「思う」「想う」には次のような使い分けが考えられます。

「思う」は一般的に広い意味で「おもう」場合に使われる

「想う」はある対象を心に浮かべるという気持ちが強い

名詞である「思い」「想い」を使い分ける場合も、上記と同じ基準で考えて良いでしょう。

ビジネスシーンや使い分けに迷った時は「思い」を使う

ビジネスでは公文書のルールに従うことが多く、社用文書では常用漢字を使うよう定めている会社も多いでしょう。

そのため、ビジネスシーンでは、「おもい」に漢字を当てるなら、常用漢字の読みを持つ「思い」を使うのが一般的です。

ビジネスメールや取引先への手紙、履歴書などでは、「思い」を使うのが適切といえます。

また「思い」は幅広い意味を持つため、プライベートな場面でも、迷ったら「思い」を使うと良いでしょう。

恋愛など、あえて「想い」を使うと良い場合もある

「想い」は頭で考えるのでなく、自然に心に浮かぶイメージに近いといえます。

プライベートでもビジネスシーンでも、親しみを込めて送る個人間の手紙では、「想い」を使えば相手への細やかな気持ちが伝わりそうです。

また、ビジネスシーンで人の心を動かしたい時など、思考より感情に訴えかけることで功を奏する場合もあります。

そのため、ビジネスの場面でも一般の文書ではなくパンフレットのような広告物では、「想い」がふさわしい時も多いでしょう。

次ページ:思いの使い方(例文つき)

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