コンセプトの意味とは? 正しい使い方と類語との違い【例文付】
「コンセプト」の類語
「コンセプト」の使い方が難しいと感じる理由の1つに、似たような言葉が多いことが挙げられます。「テーマ」や「理念」などとの違いがよく分からず、使い分けに悩んでしまう人は多いでしょう。
ここからは、類語と意味の違いを紹介します。
「テーマ」と「コンセプト」との違い
「コンセプト」と同じく、英単語を語源とする「テーマ」。同じカタカナ語でニュアンスも似ているため、意味を混同してしまいがちです。
しかし、「テーマ」の意味は「主題」や「中心となる内容」であり、「ベースとなる考え方」を表す「コンセプト」とは意味合いが異なります。
時と場合にもよりますが、「テーマ」はその時主題となっている物事に対してのみ使われる、「コンセプト」は終始一貫した考えや方針に対して使用される、と覚えておくと使い分けがしやすいでしょう。
例文
・今日の会議のテーマは「環境問題への取り組みについて」です。
・ヨーロッパの都市政策に興味があるので、卒業論文のテーマにしようと思う。
「概念」と「コンセプト」との違い
「概念」は、英単語「concept」の日本語訳でもある言葉ですが、カタカナ語の「コンセプト」とは少しニュアンスが異なります。
「コンセプト」が「一貫した考え方」を示すのに対し、「概念」は「物事の性質や大まかな知識・理解」を表す言葉です。
簡単に言うと、「どういう物か」や「どういう考えか」という物事の内容そのものを表す言葉であるため、「コンセプト」とは使用される場面や目的が少し異なります。
例文で詳しく使い方を確認しておきましょう。
例文
・既成概念を打ち破れるかどうかが、この市場で成功する鍵となるだろう。
・いろいろな言葉が議論で飛び交っているので、一度概念を整理しておきましょう。
「理念」と「コンセプト」との違い
「こうあるべきだという根本の考え」という意味の「理念」は、「コンセプト」と非常に意味合いが似ている言葉です。
しかし、どちらかというと「理念」の方が相手に堅い印象を持たせる言葉であり、理想とする考え方を述べる時に使われる点が「コンセプト」との違いとなります。
例文
・憲法の理念の実現を目指す。
・地域社会の発展に貢献するという基本理念に基づいて、我が社は行動しています。
正しく「コンセプト」を使おう
近年、ビジネスシーンで見聞きする機会が増えている「コンセプト」という言葉。似たような類語が多く、使い方に悩む人は多いでしょう。
しかし、「コンセプト」の意味や類語との使い分けを一度理解してしまえば、会議や取引先との商談などでもしっかりと自分の考えを述べられます。
「コンセプト」の重要性や例文なども併せて確認しておき、自信を持って言葉を使えるようになりましょう。
(Sai)
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※この記事は2021年05月21日に公開されたものです