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「鑑みる」の意味は? 使い方と例文・類語との違い

Sai

「鑑みる」の類語や似た表現

「鑑みる」の用法が難しいと感じる理由の1つとして、似たような言葉が多いことが挙げられます。「踏まえる」や「考慮する」などの類語と混同してしまい、正しい使い分けに迷う人は多いでしょう。

ここからは、ビジネスシーンでよく使う「鑑みる」の類語や意味の違いについて紹介します。

「踏まえる」と「鑑みる」との違い

「しっかり足で踏みつける」や「掌握する」など、さまざまな意味を持つ「踏まえる」という言葉。「鑑みる」と似たニュアンスで使われる場合は、判断のよりどころにする」という意味合いを含みます。

何かを根拠にしたり比較対象があったりするため「鑑みる」と非常に似ている言葉ですが、「鑑みる」が現状を考えている状態なのに対し、「踏まえる」は現状を判断している状態となります。

先例に照らし合わせて考えているだけか、それとも先例を基準として判断しているのかという点に着目することで、うまくそれぞれを使い分けることができるでしょう。

「考慮」と「鑑みる」との違い

「考慮」は、「いろいろな要素を含め、よく考えること」という意味です。

「考慮」の「慮」には「あれこれと思いを巡らせる」という意味があり、単に考えているのではなく、「判断や行動をする前によく考えている状態」を表します。

「考える」というニュアンスを含むため「鑑みる」とよく似ていますが、先例や規範など照らし合わせる対象がある「鑑みる」に対して、「考える」は参考の対象とするものを必要としません。

したがって、先例などを対象にした上で考えているのか、それともただよく考えているだけなのかが、使い分けのポイントだといえます。

なお、「考慮する」は「考える」と同じように「〜を考慮する」という使い方をします。「鑑みる」とは前につく格助詞が異なるため、併せて覚えておくと良いでしょう。

「顧みる」と「鑑みる」との違い

「過ぎ去ったことを思い出す」や「回顧する」という意味の「顧みる(かえりみる)」という言葉。「鑑みる」と読み方が似ていることもあり、混同する人が多いでしょう。

ただし、「顧みる」は過去にあった出来事や出会った人などを思い返しているだけで、現状に照らし合わせて考えている訳ではありません。

思い返した過去や事例を対象に新しいことを考えているのか、それともただ過去を振り返っているだけなのかに着目することで、正しく使い分けができるようになるでしょう。

「慮る」と「鑑みる」の違い

「慮る」と書いて、読み方は「おもんばかる」です。

「慮る」とは、「よく考える」「思いをめぐらす」という意味の言葉。「思いはかる」という言い回しから生まれており、「相手の立場を慮る」といった使い方をします。

意味は少し異なる「慮る」と「鑑みる」ですが、“考える”というニュアンスでは共通点があると言えるでしょう。

「配慮」と「鑑みる」の違い

「配慮」は、「心配り」や「心遣い」といった意味。

「鑑みる」の「先例に照らし合わせて考える」という意味と比較すると、あまり共通点がないように感じる言葉ですよね。

しかし、「照らし合わせて考える」中で、誰かに対する心配りや気遣いが生まれることもあるため、言葉の違いに悩む人が出てきたのでしょう。

元々は意味の異なる2つの表現ですが、このように関連性があるとも言えそうです。

次ページ:「鑑みる」の対義語

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