集団行動を苦手と感じたことはありませんか? 集団行動ができないことで怒られた経験がある人もいるかもしれません。
組織や会社で働く中で集団行動を必要とされる場面はたくさんありますが、働き方が多様化した現在においては、集団行動ができないことが必ずしもデメリットということでもないようです。
しかし、集団行動を苦手と感じてしまうと、そこから会社や社会への苦手意識も大きくなってしまう場合もあります。
では、苦手意識を克服していく方法はあるのでしょうか?
■そもそも集団行動が苦手なことって克服すべき?
「集団行動」という言葉は、社会に出る前の学校でよく耳にした言葉かもしれません。
学校のようにたくさんの人を指導や教育する場面では、集団行動というのは統率をとる意味ではメリットがあるのかもしれません。
しかし、自由な発想や柔軟な対応を求められる場面では、集団行動はデメリットになることもあり、実際大人になると集団行動を必要とされない場面も増えてきます。
よって、一概に集団行動への苦手意識を克服すべきだとはいえませんが、目的や必要に応じて集団行動できるようになっておくと良い場合もあるでしょう。
■集団行動を苦手とする人の共通点
では、集団行動を苦手とする人には共通する特徴があるのでしょうか? 確認していきましょう。
◇(1)気を使い過ぎる
集団行動をすると、常に周りと行動しなければいけません。
気を使い過ぎる人にとっては、参加する大勢に気を使わなければいけないので、それだけでも精神的に疲れてしまうことがあります
◇(2)コミュニケーションが苦手
たくさんの人と行動を共にするので、それだけコミュニケーションの機会も増えます。
よって、コミュニケーションを苦手と感じている人は、そのことにプレッシャーを感じてしまい、集団行動にも苦手意識を持ちます。
◇(3)マイペース
コミュニケーションを苦手とは感じていないけれど、人に行動を合わせることが苦手だと感じる人もいます。
集団行動では、自分の好きなタイミングで行動することが難しい場面も多いです。何事もマイペースに取り組みたい人にとっては、窮屈に感じられます。
◇(4)せっかち
前段でお伝えした通り、集団行動では周りの人のペースに合わせなくてはいけないことも多いです。
よって、せっかちな人はその人達に合わせることが面倒に感じられます。
◇(5)個性を発揮したい
集団行動においては、個々の能力よりも全体としての成果が求められることがあります。
よって、自分の個性や能力を発揮したいと思う人にとっては、集団行動はなじめないかもしれません。
◇(6)細かいルールを守れない
集団行動は、多くの人を統率するためにルールが必要となります。
そのルールを守ることができなかったり、ルールの有用性を感じていなかったりすると集団行動することを苦手に感じてしまいます。
■集団行動を苦手とする心理的要因
次に、集団行動を苦手とする心理的要因について見ていきましょう。
◇(1)幼少期の経験から
家族構成などが要因で、集団行動が苦手になることがあります。
例えば一人っ子で周りの兄弟(姉妹)に合わせる必要がなかったり、親が共働きで自分のことは自分でやっていたりした場合は、一人でいることが日常となりたくさんの人がいる状況が苦手となります。
◇(2)こだわりが強いから
こだわりが強く集中力が高いと、周りに合わせることが難しくなってしまう場合があります。
既存価値やルールに縛られない新しい発想を生み出すこともあるので、このタイプの人たちは天才肌といわれることもあるでしょう。
◇(3)自信がないから
自信がなくて周りの評価を気にし過ぎていることが原因になっている可能性も。
人といることで緊張状態になって、無理をして気を使い過ぎてしまったり、細かいミスをしてしまったり、自分らしくいられなくなってしまうことがあります。
◇(4)自己顕示欲が強いから
自己主張や自己アピールの気持ちが強い場合、集団行動においてはネガティブな要素として見られてしまうことがあります。
そこでの軋轢から、集団行動が嫌になってしまう人も少なくありません。
■集団行動への苦手意識を克服するには?
必ずしも集団行動が得意でなければいけないことはありません。ただ、毎度苦手でつらいと感じるなら克服したいもの。
ここでは、その方法をお伝えします。
◇(1)周りに合わせ過ぎる必要はないと知る
集団行動では周りに合わせることが必要な場面は出てきますが、必ずしも全てを周りに合わせる必要はありません。
時には自分の意見を主張することも組織にとって大切であることを知り、「自分らしくていい」と覚えておきましょう。
◇(2)意識的に一人の時間を作る
長時間集団行動が強いられると、窮屈さを感じることもあるでしょう。
ですので、意識的に一人の時間を使ってリフレッシュすることを心掛けてください。5分ほど一人でボーッとするだけでも気分転換になります。
◇(3)コミュニケーションに対する苦手意識を克服する
集団行動の中でのコミュニケーションに苦手意識を感じているなら、全ての人とうまくやろうと思わないで、まずは少ない人数から会話をしてみるといいですね。
そこで自分の意見を聞いてくれる人がいるということを知り、その成功体験を積むことでコミュニケーションに対する苦手意識を払拭し、集団行動の場でも生かしていきましょう。
◇(4)集団行動が苦手なことを打ち明ける
集団行動でうまく振る舞おうとして、ハードルが上がって苦手意識が強くなっているのかもれません。
なので、集団行動が苦手なことを周りの人に打ち明けてみるのもおすすめです。周りに理解してもらうことで、そのハードルを下げてみてください。
■単独行動で角を立てないコツ
もし、それでも集団行動をしたくないという場合は、せめて単独行動でも角を立てないようにしたいですよね。
最後に、そのコツについてもお伝えします。
◇(1)最低限のルールと礼儀は守る
全てを周りに合わせないにしても、最低限のルールや礼儀をいつも以上に大切にすることを心掛けましょう。
それだけでも周りからの印象は良くなりますよ。
◇(2)意思や目的は伝えておく
勝手に集団から外れた行動をしていると、ただの反抗的な態度にしか見られないこともあります。
ですので、「なぜ自分は単独で行動した方がいいと思っているのか」その目的やメリットをちゃんと仲間に伝えておくといいでしょう。
◇(3)小さな結果を出していく
単独行動をして結果や成果を出すことができていれば周りも納得してくれますが、大きな結果を求めて時間がかかってしまうと、周りの人も反対の意見が強くなることがあります。
まずは小さなことでいいので、周りから見て分かりやすい結果や成果を出していきましょう。
■身勝手に動くのはNG
集団行動が苦手なことは、必ずしもデメリットになるわけではありません。生活様式も多様化していく社会の中では、柔軟な働き方が求められることもあるでしょう。
ただ、集団行動への苦手意識を克服することも、単独行動を選んで自由に働くことも、あなたが自分の立場や意見を周りに伝えていくことが大切になっていきます。
ですので、まずは自分に合った行動方針を定め、それを身勝手に貫くのではなく、周りの理解を得ながら動くようにしたいですね。
(桑野量)
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