セックスで入らないのは腟が小さいから? 痛くなる原因と対処法
挿入をスムーズにするための対処法
挿入がスムーズにできないとき、どのようにすればうまくいきやすいのでしょうか。
そのためには、挿入を妨げている主な原因が何であるのかを明確にしたうえで、自分に合った対処法をとるのがよいようです。
婦人科を受診する
挿入障害はとてもデリケートな問題ゆえ、原因が心なのか体なのか、あるいは別の問題なのかの自己判断が難しいことがあります。
主な原因がどこにあるのかを知ることは、問題解決の近道となるでしょう。そのためにも、女性の場合はまず婦人科を受診し、挿入の妨げとなる原因を診察してもらいましょう。
婦人科の診察、とくに内診は挿入の疑似体験になることがあります。挿入障害は腟への挿入に対する恐怖が元になっていることが多いため、婦人科診察を通じて疑似体験ができ、挿入への恐怖心をなくすきっかけとなることもあるでしょう。
また診察の結果、体に原因があることが分かれば、その治療を行うことで挿入障害を改善できる可能性が高まります。
一方、体には問題がなかった場合は、心もしくはセックスのやり方などに何らかの原因があることが考えられます。それがわかるだけでも、大きな前進になるはずです。
体の問題の対処法
婦人科での診察の結果、腟が濡れにくい、処女膜が広がりにくいなど、女性の体がペニスを受け入れにくい状態になっている可能性が高い場合、手術を行うこともありますが、以下に紹介するような方法で改善できるケースもあるといわれています。
(1)マスターベーションで練習をする
濡れにくいことが挿入の妨げになっているケースでは、女性がマスターベーションを通して「気持ちよくなる」感覚を身につけておくのが有効とされています。これは「セルフタッチング」という、セックスセラピーの手法のひとつです。
女性の中には一度もマスターベーションをしたことがないという人が多く、自分の外性器を見たり触ったりしたこともない人もいるでしょう。場合によっては、マスターベーションをすることに罪悪感を持っている人がいるかもしれません。
しかしマスターベーションでは妊娠や性感染症の心配がなく、デメリットは基本的にありません。むしろ、することによって今抱えている挿入できないという悩みの解決につながったり、性的快感を得られたりするメリットがあるものといえます。
マスターベーションは、正しい性反応を起こりやすくするために有効な手段ですから、積極的に試すことをおすすめします。

オナニーの正しいやり方を産婦人科医・医学博士の宋美玄さんが解説します。
(2)潤滑ゼリーを使う
同じく、濡れにくいことが原因で挿入が難しい場合、潤滑ゼリーを使うという方法もあります。20代や30代の若い世代の女性でも、水分不足で脱水状態に近い状態になっているなどの理由で潤いが足りなくなることがあります。
潤滑ゼリーを使用すると、それが呼び水となって体液が分泌され、性器の充血も起きて、気持ちのいいセックスができることがあるといわれています。
(3)腟ダイレーターを使う
あまり多くないようですが、なかには男性のペニスが大きすぎて挿入ができないというケースも考えられます。その場合、腟ダイレーターという器具を使って改善できることがあるようです。
腟ダイレーターは直径の異なる棒状の器具で、腟に挿入して使用します。
何度も繰り返すことで挿入に慣れてリラックスできるようになり、徐々に大きなペニスを受け入れやすい状態がつくれるようになっていきます。
心の問題の対処法
体にはとくに問題が見つからなかったという場合、緊張したり、セックスに対し罪悪感があったりといった、心の問題である可能性が高まります。
その場合はこんな対処法を試してみてはいかがでしょう。
(1)リラックスできる方法を話し合う
心身ともにリラックスしていれば、挿入への抵抗感がやわらぎやすくなるといわれています。
セックスのときにどうしても緊張したり、罪悪感を覚えてしまったりする人は、リラックスして挿入を受け入れられるようにはどうする必要があるのか、どうなるのがよいのかを、パートナーと話し合ってみるとよいでしょう。
そこで出た方法を実践していくと、徐々に緊張がほぐれ、挿入が可能になることがあります。
なお、この方法は処女膜が硬く、挿入が難しいという人にもある程度、有効だといわれています。リラックスが進めば処女膜が伸び縮みしやすくなり、挿入できるようになるケースもあるそうです。
(2)挿入なしのスキンシップを楽しんでみる
挿入できないと男性側はつらいかもしれませんが、女性の側からすると、挿入だけがセックスのゴールではないことがしばしばあります。
セックスにおいて大切なのは、セックスという行為によって喜びを感じることであり、挿入はそのためのプロセスのひとつにすぎません。ペニスを腟に挿入することは「セックスにおいて必ず行う義務」ではないのです。
挿入に抵抗があったり、痛みなどで挿入ができなかったりする場合はまず、挿入なしでのスキンシップを楽しみ、性的快感を味わってみてはいかがでしょう。
最終的には挿入までできればベストですが、最初は少しずつ、できる範囲でセックスを楽しんでみるとよいでしょう。
そのほか、セックスに対する恐怖感、性的外傷体験やトラウマなどを解決するために、カウンセリングを受けたり、精神科で相談したりという方法もあります。「どこに相談すればよいかわからない」という場合は、日本性科学会のカウンセリング室を利用してみてはいかがでしょうか。
その他の問題の対処法
男性の勃起障害、セックスの体位、体格差などが挿入の妨げになっている場合、以下のような対処法が考えられます。
(1)勃起が正しく起こるかどうかを確認する
男性側の勃起不足により挿入ができないというケースでは、勃起が正しく起こるかどうかの確認も必要です。
服薬やアルコール、タバコなどの影響で一時的な勃起不全が起こることもありますが、勃起障害(ED)の可能性も考えられます。早朝勃起、いわゆる朝勃ちの有無やマスターベーションの可否、肝・腎機能の異常の有無などを確認しておきましょう。
妊活中の場合は、生殖を意識した義務的な性行為がストレスとなり、心因性の勃起障害を起こすこともあります。EDの傾向が見られたら、泌尿器科受診をおすすめします。
(2)体位を工夫する
挿入の際に体位を少し工夫することで、問題が解決することも少なくないようです。痛みがあって挿入が難しい場合のほか、体格差がある場合の解決策にもなることがあります。
挿入しやすい体位といえるのは、さきほどもお伝えした通り正常位なのですが、体格差によっては正常位での挿入が難しいケースもないとはいえません。その場合、クッションなどで女性の腰の高さを調整すると、スムーズにセックスが行えることがあります。
また、摩擦によって腟の入り口付近に痛みが生じ、挿入が難しい場合は、女性が上になって男性に抱きつくような姿勢をとる「抱きつき騎乗位」と呼ばれる体位が、摩擦を起こしにくいため、おすすめといわれています。
いずれの体位でも、女性の腰が引けていると挿入しづらい傾向があります。2人の骨盤が平行に向き合うよう、女性が骨盤を少し傾けるよう意識すると、挿入しやすくなるかもしれません。
▶次のページでは、処女の初めてのセックスでは入らない場合があることについて解説します。