【難読】”てんせい”じゃない! 「天晴」の正しい読み方
本や資料で見かけることがあるけれど、正しい読み方や意味が分からずスルーしてしまっている言葉ってありませんか?
社会人として、知らないまま恥をかくような場面には遭遇したくないですよね。
今回考えるのは「天晴」の読み方です。
?てんせい?? 「天」は“あま”とも読むから ?あまはれ?かな? でも、違和感しかない! そんな葛藤をしたら、ぜひ答えをチェックしてみてくださいね。
「天晴」の読み方は?
天気、天の川などの言葉に使われる「天」という漢字。一般的には、“てん”、“あま”という読み方を覚えている人がほとんどでしょう。「晴」は、晴天、晴れと読むので、“せい”、“は”と読んでいる人が多いのではないでしょうか。
天気に関する漢字が2つ組み合わさったのだから、きっと天気のことだと思っていますよね。
気になる読み方の正解ですが……。これ、実は“あっぱれ”と読みます。
「天晴」の意味と使い方
『デジタル大辞泉』によれば、「天晴」の意味は以下のように解説されています。
あっぱれ【▽天晴(れ)/×遖】
《「あわ(哀)れ」の音変化》[形動][文][ナリ]驚くほどりっぱであるさま。みごとなさま。「敵ながら―な働き」
[感]
1 ほめたたえる気持ちを表すときに発する語。すばらしい。みごとである。「―、よくやった」2 すっかり感心したり、強く驚いたりしたときに発する語。ああ。
「―獅子ワ臆病ナモノカナ」〈天草本伊曽保・驢馬と獅子〉[補説]「天晴れ」は当て字。「遖」は国字。
つまり、すばらしい、見事という、相手を褒める意味合いで使います。「天晴」という漢字自体は、意味や音から連想された当て字だそうです。
読み方は難しいですが、時代劇や映画で「敵ながら天晴だ」なんてセリフを聞いたことはないでしょうか。
読めない漢字はきっとまだまだたくさん
あなたは「天晴」を正しく読むことはできましたか?
きっと世の中には、あなたが知らない言葉、漢字がまだまだたくさんあります。天気に関することばが重なっているのに、この言葉は当て字での使い方です。そのためか、天気とは関係のない褒め言葉なのに、すがすさしさ、さわやかさを感じてしまいます。
ここが漢字の大きな魅力のひとつなのかもしれません。
(ななしまもえ)
※この記事は2021年01月24日に公開されたものです