お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「俯瞰」の意味は? 使い方や例文・言い換え表現を解説

前田めぐる(ライティングコーチ・文章術講師)

「俯瞰的に見る」は誤用?

ビジネスシーンなどで耳にすることもある「俯瞰的に見る」という表現。

「俯瞰的に見る」という言い方は重複表現ではないか、と思うかもしれません。重複表現とは、「後で後悔する」のように2つの言葉の意味が重なることです。

前述の意味から考えれば、「俯瞰的に」は「見下ろすように」「全体を見渡すように」という意味です。

「見る」を加えた「俯瞰的に見る」は、「見下ろすように見る」「全体を見渡すように見る」という意味になります。

この意味合いからも分かるように、「俯瞰的に」は「視野」を表す表現です。そのため、重複表現だから誤用であるとまではいえないでしょう。

ただし、無理に「見る」を使わずに済むのであれば、他の表現にする方が無難でもあり、すっきりするでしょう。

例えば、物理的に見下ろす場合には、そもそも「俯瞰する」だけで「全体を見下ろす」という意味が成立します。

また、比喩として使う場合には、「見る」よりも「俯瞰的に考える」などの方が良い場合もあります。

特にビジネスシーンでは、なるべくシンプルに言葉を使う方が洗練された表現になるはずです。

次ページ:「俯瞰」はどんな時に使えるのか?(例文付き)

SHARE