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生理になるとだるいのはなぜ? 原因と対策

松峯美貴(産婦人科医・医学博士)

生理中やその前後で何もしたくないと思うようなだるさを感じることってありますよね。そのだるさの原因とは一体何なのでしょう。また、だるさを軽減させることはできるのでしょうか? 産婦人科医・医学博士の松峯美貴先生にお話を伺ってみました。

生理(月経)中に「眠い」「やる気が起きない」「疲れる」など、いわゆる“だるさ”を感じる人は多いようです。

心と体の調子やパフォーマンスが悪くても仕方がない……そんな風に諦めていませんか? 生理中のだるさの原因と、コンディションを取り戻す対策についてまとめます。

※この記事では月経について、一般的な表現である「生理」という言葉を使ってお伝えします

生理の期間、なぜだるい?

生理中のだるさ(倦怠感:けんたいかん)などつらい症状は多くの女性に共通する悩みですが、症状は同じでも、人によって原因が違う場合があります。

いろいろな「だるい」がある

よく使われる「だるい」という言葉ですが、「体が重い」「眠い」などの肉体的な疲労感を表すときと、「やる気が起きない」「わずらわしい」などの精神的な症状を表す場合があり、またその両方が混ざっていることもあります。

あなたが生理で「だるい」と感じている症状はどんなことでしょうか? 自分の症状をピックアップしてみましょう。

症状の程度や症状が出るタイミング、つらさ、感じ方も人それぞれです。だるくて生理の期間を快適に過ごせないなら、我慢したり、人と比べたりしないで、改善するためにもぜひ婦人科に相談を。

つらい症状は本当に生理の影響か、ほかに原因となる病気がないかも調べられます。診察していると婦人科とは関係ない別の病気が原因で「だるさ」が起きていることもあるのです。原因に応じた治療や生活改善をしていきましょう。(松峯先生)

一概には言えませんが、生理に関連してだるくなる原因として代表的なものは、次に紹介する「月経前症候群(PMS)※」や「生理の異常」「月経困難症」などです。

精神的な症状が強いものをPMDD(月経前不快気分障害)といい精神科や心療内科での治療を勧められることもあります。

月経前症候群(PMS)によるだるさ

生理の前3〜10日間(黄体期)に心身にさまざまな不快な症状が出る病気が「月経前症候群(PMS)」。だるさもPMSのよくある症状の1つです。

PMSの特徴は、多くの場合「生理が始まると症状が軽くなる(もしくは症状が消える)」こと。自分のだるさはいつ始まり、いつ楽になったか、生理の時期と絡めてチェックしておきましょう。

PMSに悩む女性は少なくない

症状が軽い場合も含めると、生理のある日本人女性の95%[*1]もの人がPMSを経験していて、2〜10%の人がPMSの症状により普段通りの生活ができなくなっていると報告されています[*2]。

婦人科でホルモンの検査や体質、ライフスタイルなど複合的に診察して、人それぞれの原因に合った治療法が選択できます。

生理の異常や月経困難症の可能性も

だるさが生理の異常によって起こる貧血や月経困難症によって引き起こされているケースもあります。

生理の異常(過多月経・過長月経)

出血量が異常に多い(経血の量が140ml以上)「過多月経」や、出血している期間が8日以上続く「過長月経」では貧血が引き起こされ、だるさを感じることがあります。

経血の量はもともと個人差が大きく、量の判断が難しいもの。生理用ナプキンが1時間ももたずに度々交換しなければいけないなどがあれば、過多月経の可能性があります。婦人科を受診しましょう。

月経困難症

生理の直前や生理が始まるとともに症状が現れるのが「月経困難症」[*4]。下腹部痛、腰痛、吐き気につながるようなむかつき、頭痛、疲労感、気分の落ち込みなどが強く出て、普段通りの生活ができなくなってしまう病気です。

月経困難症には子宮内膜症や筋腫など原因となる病気がある場合(器質性)と、ない場合(機能性)があり、それぞれに合わせた治療がなされます。

月経困難症の特徴は「生理終了前あるいは終了とともに症状がなくなる」こと(器質性の場合は症状が持続する場合も)。いつ症状があるか、変化の様子をチェックして、主治医に伝えましょう。

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