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「彼氏がパワハラを受けているかも」と感じた時の対処法3つ #お仕事ハック

#お仕事ハック

ぱぴこ

仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。

今回は「彼氏がパワハラを受けているかも」という女性のお悩みに、外資系OLコラムニストのぱぴこさんがアドバイス。

彼氏がパワハラを受けているかも

私は社内に付き合っている人がいますが、彼は人が良く、いじられやすい性格のせいで、男性上司や同僚に良いように扱われることが多いです。聞くと、誰もやりたくない仕事を押し付けられたり過度な残業をさせられたりしているようで、パワハラに当たるのでは? と心配です。こういう場合、彼女の私には何ができるのでしょうか。

何ということでしょう。

自分が付き合っている大事な人が、周囲から「人の良さ」につけ込まれて理不尽な扱いを受けている状況は看過できませんね。また、同じ職場ということで、より「働き方」の異様さや違和感を抱きやすい状況かと思います。

私も過去、恋人が「いやそれブラック企業……」的な働き方をしていた時や、身内のノリとはいえ明らかに悪ノリが過ぎるだろ……というお友達との付き合いを見かけた時に、同じようにハラスメントを疑ったり、心配したりした記憶があります。

やれることは3つ。事実確認、利用可能な制度の確認、彼のケア

恋人から見ると「やめてほしい」という付き合いが彼にとっては大事だったり、第三者が介入するとややこしくなったりすることは世の中にあります。

しかし逆に、第三者の強力な介入がないと「おかしい」世界から抜け出せず、つらさを蓄積させてしまうこともあります。

どっち!? と思うでしょうが、いざという時のための準備をしつつ、彼自身がどう考えているのか? を把握することに努めるのが、現時点でできることかなと思います。

今やるべきこと・やれることは表題の通り3つです。

(1)ハラスメントの事実確認とエビデンス集め
(2)社内規定や相談先の確認と、司法・行政制度の確認
(3)彼の気持ちを吐き出させること、気持ちのケア

それぞれの具体的な内容を確認しましょう。

(1)ハラスメントの事実確認とエビデンス集め

相談文を読む限り、現時点では確定的な事柄が少なく見受けられるので、「ハラスメントを受けているのでは?」という疑惑を確信に変える事実確認とエビデンス集めをしましょう。

例えば過度な残業の時間を手帳にメモしていく。これがサービス残業扱いだったらそれこそ労務上もNGです。

「仕事の押し付け」に関しては若干立証が難しそうですが、残業時間の推移の記録があれば、後々の調査で部門の平均残業時間と比較ができます。

その折に業務内容が「彼個人でないとできない業務ではない」のであれば、間接的に「押し付け」の事実を立証できる可能性があります。

(2)社内規定や相談先の確認と、司法・行政制度の確認

同じ会社なので、社内規定を確認しましょう。恐らく人事関連に「コンプライアンス」の通報窓口やハラスメントの規定などについての記述があります。

社内窓口とは別に、社外の第三者窓口への通報などが可能な場合もあるので、社内制度を確認しましょう。

並行して、通報しても会社が動いてくれないなどの最悪の場合を想定して、司法・行政制度の確認もしてみましょう。労働に関しては労働基準監督署が管轄になります。

無料相談会や電話相談なども受け付けていることがあるため、いざという時のために調べておきましょう。

また民事の線で「法テラス」などに問い合わせることもできます。無料相談は、当たり外れが大きい面もありますが、(1)のエビデンス集めと並行して、どんな機関に何を問い合わせることができるのかを調べておくのは重要です。

(3)彼の気持ちを吐き出させること、気持ちのケア

最後に一番重要なのが、彼自身のケアです。

多くの場合、当事者は「自分が被害者とは認めたくない」「心配させたくない」という気持ちから、なかなか自分の状況やつらさを吐露できません。特に男性にはこの傾向が多く、気が付いたらうつ病に……というケースもありえます。

決して彼を責めず、とにかく「聞き出す」ということに専念して、相手が話したくないのであれば無理に聞かずそばにいてあげることは重要です。

当事者ができない「調査」や「準備」を肩代わりするのが現実的

きつい状況にいる人は、日々のことで精一杯になりがちなので、パートナーは細かい調査やチェックなどを裏でやっておくのが最も現実的な「できること」だと思います。

ただし、これらはあくまで「いざという時のため」の手段なので、分かったことを相手に伝えたり、行動を促したりするのは、あくまで彼の状況を見ながら慎重に実施してください。

恋人の状況は心配だと思いますし、相談者さんもつらい状況だと思いますが、なるべく良い形で決着が付くことを祈っています。

POINT.

・過度な残業やハラスメントの事実とエビデンスを集めるべし
・解決手段として何があるかをしっかりと把握するべし
・彼の体調・メンタルや希望に沿うことを前提に、できる準備を進めよう

(文:ぱぴこ、イラスト:黒猫まな子)

※この記事は2020年05月12日に公開されたものです

ぱぴこ (外資系ときどき激務OLコラムニスト)

外資系ときどき激務OLコラムニスト。オシャレとズボラの狭間に生息し、ストレスを課金で潰すことに余念がない。趣味はNetflix、お酒、豚を塩漬けにすること。目標はゆとりのある生活(物理)。
Twitter:@inucococo

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