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威圧的な人の特徴とは? 227人に聞いた対処法も紹介!

永瀬なみ(幸せコラムニスト・カウンセラー)

職場の上司や彼氏など、威圧的な態度を取る人に困っていませんか? 実は、威圧的な態度の裏側には意外な心理が隠れているのです。

今回は、威圧的な人に見られる特徴や代表的な3つの心理、対処法を紹介します。威圧的で怖いと感じる相手がいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

「威圧的」の意味とは? 威圧的な人ってどんな人?

まずは「威圧的」の意味や威圧的な人の基本的な傾向を見てみましょう。

「威圧的」の意味は「威力で相手を押さえつけようとする」

「威圧的」と辞書で調べると、以下のように記載されています。

いあつ‐てき〔ヰアツ‐〕【威圧的】
[形動]威力などで相手を押さえつけようとするさま。「―な物言い」
(『デジタル大辞泉』小学館)

辞書の意味通り、「威圧的」とは相手を威力で押さえつけようとしたり、おびえさせようとしたりすること。「高圧的」ともいいます。

威圧的な人は優位な立場を利用し相手を威嚇する

威圧的な人が使う代表的なセリフには、

  • 「俺を誰だと思っているんだ」
  • 「俺の言うことが聞けないのか」
  • 「何が言いたいか分かるよね?」

などがあります。

これらは男性に多い印象ですが、威圧的な態度を取る女性も少なくありません。威圧的な女性のよく使うセリフといえば、「こんなこともできないの?」や「男のクセに情けない」などですね。

いずれの場合も、上司や先輩といった優位な立場にいるからこそ、このような態度を取れるのだと考えられます。

例えば、新入社員が上司に向かって威圧的な態度を取ったとしても、おそらく十分な威圧感は与えられません。

仮に社長やお偉いさんの息子であるといった背景があるなら話は別かもしれませんが、何の権力もない立場にいる人が相手に威圧感を与えることは難しいでしょう。

また、威圧的な人は仕事の相手以外にも

  • 飲食店やコンビニなどの店員さん
  • 年下の相手、子ども
  • 女性

といった相手に対して、威圧的な態度を取りがちです。

これらの場合も、やはり相手よりも自分の方が優位に立っていると思うからこそ、威圧的な態度を取るのだと考えられます。

威圧的な人に遭遇したことはある? 300人に聞いた結果

今回、マイナビウーマンでは、20~39歳の男女300人に対して威圧的な人に関するアンケート調査(※)を実施しました。

そこで「これまで威圧的な人に遭遇したことがありますか」と聞いたところ、「はい」と答えた人が全体の75.7%で多数派でした。

※有効回答数300件

この結果を見ると、威圧的な人は珍しい存在ではないことが分かります。

威圧的な人の特徴

威圧的な人には具体的にどのような特徴があるのでしょうか。

アンケートで「威圧的な人の特徴として当てはまると思うものを教えてください」と聞いたところ、特に多かった回答は「上から目線」「大きな声で怒鳴る」「言葉遣いがきつい」でした。

※有効回答数227件(「これまで威圧的な人に遭遇したことがありますか」の問いに「はい」と答えた人)。複数回答式

では、それぞれの特徴についてアンケートへ寄せられたコメントと共に紹介します。

(1)上から目線

威圧的な人は「自分の方が相手より立場が上」と考えている傾向にあるため、上から目線で話し掛けてくることが多いでしょう。

  • 「相手を下に見たい願望がにじみ出ている人がいた」(35歳/男性/設備工事)
  • 「威圧的な人は何を言うにも上から言ってくる」(23歳/男性/旅行・観光)

(2)大きな声で怒鳴る

大きな声で怒鳴るのも威圧的な人の特徴です。場所に関係なく大きな声を出し、周囲を萎縮させます。

  • 「他社の人だったが、人前でみんなに聞こえるくらい大きい声で怒られた」(36歳/男性/設備工事)
  • 「仕事で威圧的な先輩がいましたが、大きな声を出せば意見が通ると思っているようでした」(31歳/女性/フードビジネス)
  • 「自分の都合が悪くなると、大きな声で威圧して解決しようとする」(38歳/男性/広告・出版・印刷)

(3)言葉遣いがきつい

威圧的な人は、相手を威嚇して従わせるため、きつい言葉で話し掛けてくることがあります。言い方に配慮がなく、そのせいで傷つく人も少なくないでしょう。

  • 「命令口調で話してくる」(38歳/女性/フリーター)
  • 「言い方にトゲが多く、周りを不快にさせている人がいた。本人はそのことに気づいていないようだった」(37歳/男性/ソフトウェア・情報処理)
  • 「仕事の上司で、立場が下の人にだけ言葉使いが厳しい人がいます」(30歳/男性/鉱業・金属製品・鉄鋼)

(4)自分の意見を押し通す

自分の意見を押し通すために、威圧的な態度に出る人もいます。自分の考えに不備がないか見直さず、とにかく我を通そうとするようです。

  • 「何でも自分の意見を押し通す」(31歳/男性/インターネット関連)
  • 「威圧的な人は『自分が一番正しい』という前提なので、なんでも言って良いと思っている」(30歳/女性/専門店)

(5)周りの意見を聞かない

周りの意見を聞かないのも、威圧的な人の特徴です。とにかく自分の主張を通すことが大事なので、他の人の意見は邪魔に感じるのでしょう。

  • 「威圧的な人は自分基準でしか物事を考えていない」(38歳/男性/ソフトウェア・情報処理)
  • 「以前、威圧的だなと感じる上司がいました。『自分が正しい』と思っている様子で、周りの意見には耳を傾けず自分の意見を押し通そうとするので、一緒に働くのが嫌で嫌で仕方なかったです」(33歳/女性/教育)

(6)自分が一番偉いと思っている

「自分が一番偉い」と思っているせいで威圧的な態度に出る人もいます。この「自分が一番偉い」という感覚には根拠がない場合も。

  • 「偉くないのに偉そうにしている」(35歳/男性/流通・チェーンストア)
  • 「自分を偉いと思い込んで威圧的に意見を押しつけてくる人」(39歳/男性/ガラス・化学・石油)
  • 「威圧的な人は何をするにも偉そうに命令口調!」(30歳/女性/流通・チェーンストア)

(7)他人の気持ちを考えない

威圧的な人は、他人の気持ちにあまり興味がありません。そのため、人が傷つくことをしたり言ったりしがちです。

  • 「私が専門用語の読み方を間違えたところ、そのことを他の部署の人にまで『あいつバカだ』的な感じで言いふらしていた」(38歳/女性/建設・土木)
  • 「社長が『怒ってやってる』『注意してやってる』『休日にもかかわらず電話してやってるんだからありがたがれ』とか平気で言うタイプです」(36歳/女性/建設・土木)
  • 「明らかに理不尽なことを言っているのに、相手に反論させないよう強い口調で言ったり怖い顔でにらみつけてきたりする」(39歳/女性/教育)

(8)怒りをストレートにぶつける

威圧的な人の特徴として、「怒りをストレートにぶつける」ということも挙げられます。気に入らないことがあると、場の空気や相手を選ばず、すぐ怒り出す人もいるようです。

  • 「上司に確認の依頼をしたら、理不尽に怒られた」(31歳/男性/不動産)
  • 「立場を利用して自分の好き嫌いで人を選び、自分の気分で勝手にキレるので対処に困っています」(23歳/女性/学生)
  • 「少しでも気に入らないことがあると当たり散らすので、周りがとても不愉快な気分になる」(39歳/男性/ソフトウェア・情報処理)

(9)相手を否定する

威圧的な人は、相手を否定しがちです。中には相手の人格を否定して攻撃しようとする人も。また、人と話していても否定から入ることが多いでしょう。

  • 「私のダメなところを言われたり否定されたりした。『あなたはできない』という前提で話を進められる」(25歳/女性/医療・福祉・介護サービス)
  • 「全てに対して否定から入ってくる」(27歳/女性/医療・福祉・介護サービス)

(10)自分に非があっても謝らない

自分に非があるのに謝らないのも、威圧的な人の特徴。この背景には「自分が相手より偉いから正しい」「間違いを認めたくない」という気持ちがあると考えられます。

  • 「自分に非があるにもかかわらず、あたかもそれが当然であるかのように主張する人がいた」(32歳/男性/官公庁)
  • 「自分の間違いを注意されても、聞かずに怒鳴っている人がいました」(33歳/男性/フリーター)
  • 「一度自分が出した意見はたとえ間違えていても絶対に撤回しない」(24歳/女性/無職)

威圧的な人の心理3つ

威圧的な人が自分より立場の弱い相手に対して高圧的な態度を取るのは、一体なぜなのでしょうか。その背景には、意外な心理があります。

(1)自信がない

本来なら、その態度から自信があるように見えますよね。しかし、実は自信がないからこそ威圧的な態度を取ったり虚勢を張ったりするのです。

虚勢を張るとは、表面上だけで威張り散らすこと。威圧的な人の多くは、虚勢を張ることで「偉い人」や「力のある人」だと周りに思い込ませようとします。

反対に、本当に偉力がある人は、わざわざ自分の力をひけらかそうとはしないものです。

(2)劣等感がある

威圧的な人がいつまでも自分に自信を持てないのは、何かしらの劣等感を抱いているからだと考えられます。劣等感とは、自分が他人に劣っていると思う感情のことです。

なぜ劣等感があるのかは人によるため、カウンセラーである私にも分かりません。

しかし、劣等感を抱える人の多くは、自分が劣等感を抱いていることに本人すら気付いていない、もしくは気付いているからこそ隠そうと必死である可能性が高いものです。

威圧的な人の中には、そんな劣等感から逃れるためにこれまで必死に頑張ってきた、という人もいることでしょう。そんな背景があるからこそ、自分の立場が上になればなるほど余計に自分の力を誇示して威張りたくなるのです。

もっといえば、威張ることで自分の立ち位置を確認しているともいえます。

(3)素直になれない

素直になれないというのも、威圧的な人が抱える心理の一つです。

素直になれない理由にもいろいろありますが、やはりその根底には劣等感が隠れていると考えられます。自分の気持ちを素直に表現することで威厳がなくなってしまうような気がして、素直になれないのです。

そして、素直になれない人ほど怒りやすい傾向にあります。

というのも、人が怒るときというのは、必ずといっていいほど別の感情が隠れているものだからです。「困った」や「悲しい」といった感情を上手に表現できない人は、その感情から逃れるために怒って見せます。

▶次のページでは、威圧的な人への対処法を紹介します。

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