生理周期が長い理由とは? 長くなる原因と改善する方法
生理周期が長くなる原因
ここでは、39日以上3カ月未満で生理が来る、希発月経の原因について説明します。
希発月経の原因にはストレスやダイエットによる影響のほか、多囊胞性卵巣症候群などの病気が挙げられます。
ストレスやダイエットによる影響
生理が起こるには、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンがきちんと分泌されることが大切です。
排卵はエストロゲンの分泌量がピークになることをきっかけに起こります。排卵とは卵巣にある卵胞(卵子を包む袋)から卵子が排出されることです。排卵後には卵胞は黄体という器官となり、ここからプロゲステロンが分泌されるようになります。
プロゲステロンは排卵からだいたい1週間後くらいに分泌量がピークになりますが、妊娠しなかった場合、排卵からおよそ2週間後までに元の分泌量に戻ります。生理はこのプロゲステロンが減少することをきっかけに起こるとされています。
このように、生理が起こるためには、エストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンがきちんと分泌されている必要がありますが、これら女性ホルモンの分泌を司る脳の視床下部は、実はストレスの影響を受けます。
ストレスを受けると脳は女性ホルモンを分泌する指令を出せなくなってしまうので、そのために生理不順となることがあるのです。
生理周期が長くなる原因(例)
・過度なダイエットや激しい運動によるエネルギー不足
・睡眠不足
・引っ越し、結婚など、環境の変化
・仕事のストレスや受験など
病気の可能性
希発月経の原因が病気である場合もあります。
多囊胞性卵巣症候群(PCOS)
妊娠できる年齢の女性のうち5~8%[*1]という高い割合で起こり、排卵障害の原因の多くを占める病気です。
患者さんの多くは初めての生理時から希発月経などの周期の異常がみられます。超音波検査で卵巣を見ると卵巣が腫れて大きくなり、表面に発育途中の小さな卵胞が多数あって、ネックレスのようにつながっている様子がわかります。
この病気の主な原因は卵巣で男性ホルモンが過剰に生産され、卵胞の正常な発育が妨げられることだといわれています。
また、太っていると血糖値を下げるホルモン・インスリンの働きが悪くなるのですが、そのことも悪化の一因になるといわれています。
その他、視床下部・下垂体ホルモン、甲状腺ホルモンなどの異常
視床下部や下垂体から出るホルモンのバランスが悪く、排卵を邪魔するようなホルモン(プロラクチン)が過剰分泌されている場合や、甲状腺ホルモンに異常がある場合、プロゲステロンの分泌が不足している場合などでも希発月経が引き起こされます。
平均的な生理期間とはどれくらいなのでしょうか? また、生理期間が不順になる理由とは?