モ-ド系ファッションとは。特徴と着こなし方を解説
「モード」「モード系ファッション」という言葉、聞いたことあるのではないでしょうか。モードとは何か、モード系ファッションとはどういうスタイルを指すのか。ファッションライターの弓削さんに教えてもらいました。
「モード」とは、いったいどんなファッションなのか。よく耳にするし、なんとなくイメージはあるけれど、実際どんな意味や定義があるのか把握していない人も多いのでは?
今回はモードファッションの基礎知識を徹底レクチャー。代表ブランドから、最新のおすすめコーデまでたっぷりお届けします。
モ-ド系ファッションとは
まずは、モード系のファッションの基本的なところをまとめました! 日本におけるモードファッションのヒストリーも一覧にしたので、ぜひチェックしてみて。
モ-ドとは。モード系ファッションの意味
モードとは、フランス語で「流行」や「ファッション」という意味。ファッションや髪形のコレクションにおいては、「最新のもの」というニュアンスを持ちます。
また「非凡なおしゃれ」という意味合もあり、「モテるためのファッション」というより、「(服や髪形自体を)自分が楽しむためのファッション」ともいえます。
モ-ド系ファッションの定義
モード系ファッションは毎年移り変わるものなので、去年流行っていたものが、今年はがらりと変わることもしばしば。
また最近では、ハイブランドでまとめたものを指すこともあります。
そういったことから、「モード系」という言葉があいまいになってきている傾向があり、モノトーンな色使い、無機質な柄やデザイン、洗練されているファッションを総じて「モード系」と呼ぶ場合もあります。
ちなみにモードの反対のファッションには、トラッド、コンサバ、ストリートなどが挙げられます。
日本のモ-ドファッションの歴史
1969年 ファッションデザイナーの高田賢三がパリで「ジャングル・ジャップ」というブティックをスタート。
川久保玲が「コム・デ・ギャルソン」を立ち上げ
1970年 高田賢三の「KENZO」がパリコレクションに参加。1970年代のファッションをイヴ・サンローランとともに牽引する
1971年 三宅一生がニューヨークで「イッセイ ミヤケ」のコレクションを発表
1972年 山本耀司が「ワイズ」を設立
1973年 川久保玲がコム・デ・ギャルソン社を設立
1981年 パリコレクションで、「コム・デ・ギャルソン」と「ヨウジヤマモト」がそれまでタブーとされていた「黒」を衣装に使い、話題に。これを「黒の衝撃」と呼ぶ。以降、日本で「カラス族」と呼ばれる、全身真っ黒の服装の人たちが街に出現。
「コム・デ・ギャルソン」、「ヨウジヤマモト」、「イッセイミヤケ」は80年代のDCブランドブームを盛り上げる
1984年 渡辺淳弥がコム・デ・ギャルソン社に入社
1988年 「イッセイミヤケ」の「プリーツ」が発表され、以降、毎年進化をとげる
1992年 渡辺淳弥が「ジュンヤ・ワタナベ・コム・デ・ギャルソン」を立ち上げる
1999年 山本耀司の娘である山本里美が「リミ フゥ」を立ち上げる
2002年 山本耀司がアディダスとの共同ブランド「Y-3」のクリエイティブディレクターに就任
【レディース】モ-ド系ファッション代表ブランド
COMME des GARCONS(コム・デ・ギャルソン)
川久保玲が1969年に立ち上げたブランド。ブランド名はフランス語で「少年のように」という意味。
ギャルソンの服は、社会に流されることのない自立した女性像をデザインに落としこみ、従来のような女性らしさのない孤高の女性像を描いたものが多い。
Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)
山本耀司が設立したファッションブランド。1981年パリコレクションで、当時タブーとされていた黒を押し出したショーを発表。アシンメトリーなデザインや体と服の間に空気をはらむようなシルエットが新鮮に映り、話題に。
「マルタンマルジェラ」や「ドリス ヴァン ノッテン」などに影響を与える。
Maison Margiela(メゾン マルジェラ)
ベルギー出身のデザイナー、マルタン・マルジェラが1988年パリで「Maison Martin Margiela(メゾン マルタン マルジェラ)」を設立。シルエットの細いジャケットやボトムを提案し、ボディフィットするシルエットのブームを作り出したといわれている。
服のラベルには空白のままか〇で囲まれた数字が書いてあるのみで本人の名前やブランド名は記載されていないのが特徴。
2014年にデザイナーのジョン・ガリアーノをクリエイティブディレクターに迎え、翌2015年に「メゾン マルジェラ」に改名。
Acne Studios(アクネ ストゥディオズ)
1996年にスタートしたストックホルムのブランド。ユニセックスなジーンズ制作を行い、これがブランドの基盤となる。
1998年にジョニー・ヨハンソンがクリエイティブディレクターとなり、ジーンズのコレクションをスタート。その後アパレル全般、シューズや下着まで展開する。
2012年アジア初の路面店を東京・青山にオープン。
LIMI feu(リミ フゥ)
山本耀司を父に持つ山本里美が立ち上げたブランド。1999年新ブランド「Y?s bis LIMI(ワイズビスリミ)」のデザイナーに就任。2002年より自身の名前を入れた「リミ フゥ」に改名。
黒を基調にしている点などヨウジヤマモトの影響を感じるが、よりフェミニンで若者的なイメージの洋服が多い。
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