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人間関係リセット症候群の特徴や心理とは? 治し方・接し方のコツ

小日向るり子

人間関係を突然すべて断ち切る「人間関係リセット症候群」。その原因や心理とは? 今回は、人間関係リセット症候群の特徴や原因について心理カウンセラーが解説。また、自分が人間関係リセット症候群に当てはまるかどうか診断できるチェックリストもあわせて紹介します。

スマホの普及は人と人が24時間つながっていることを可能としました。

LINEやメールなど双方向のコミュニケーションツールだけでなく、SNSの台頭で近年は複数の人間が関わり合うコミュニケーションも可能になっています。

それは確かに便利ですが、常に「つながっている」という状況は気を抜く暇がなく、緊張感が続いている状態ともいえます。

最近は、そうした状況に疲れてある日突然、人間関係をすべてリセットしてしまう人を指す「人間関係リセット症候群」という言葉も出てきました。

今回はこの「人間関係リセット症候群」に陥る人の心理に焦点を当ててみたいと思います。

人間関係リセット症候群とは?

「人間関係リセット症候群」とは、ある日突然連絡先をブロックしたり、メールアドレスや電話番号を変えたりして、すべての人間関係をシャットアウトしてしまう状態のことをさします。

突然会社を辞めて転居し、誰にも行き先を伝えないという大リセットをする人もいます。

ただし、これは病名ではありません。

自分にはもっとふさわしい居場所があるのではないかと自分探しを止められない「青い鳥症候群」や、翌日から始まる仕事のことを考えて日曜の夕方になると憂うつになる「サザエさん症候群」と同じように、人間が陥りがちな心理を表した造語となります。

人間関係リセット症候群の特徴とは?

「もう何もかも嫌!」「周囲の人との縁を断ち切りたい!」そんな気持ちがよぎるなら、あなたも人間関係リセット症候群と言えるかもしれません。

まずは、そんな状態の人に見られる特徴を考えていきましょう。

(1)誰とも会いたくない

今のあなたは休日をどう過ごしているでしょうか。

休日の過ごし方は大きく分けて2つ。友達や恋人と会ってわいわい過ごすか、1人きりでゆっくりとした時間を過ごすか、です。

もしも、後者の選択が多くなっているならば、それは人間関係リセット症候群のサインかもしれません。

たまには1人で過ごしたい日もあるもの。ただし、それがずっと続くようだと、人間関係に嫌気が差し、全てを投げ出したくなっている状況だと読み解けそうです。

参考記事はこちら▼

誰とも会いたくない原因を心理カウンセラーが分析します。

(2)衝動的に電話帳の削除やブロックをする

ふと思い立って、電話帳の内容を全て消したことはありませんか? 冒頭でも紹介した通り、このような衝動に駆られることを俗に人間関係リセット症候群と呼ぶのです。

定期的にLINEで友達や知り合いをブロックし、中身を整理するという人も、この傾向がありそう。

電話帳やLINEの「友だちリスト」を放置しておけず、連絡を取っていない人や嫌いな人の連絡先を残しておきたくないと思うのです。

(3)仲の良い人のことも嫌いになる

仲が良く、心を許し合っていた関係なのに、突然相手のことを認められなくなる……。これも人間関係をリセットしたい衝動に駆られているからかもしれません。

仲が良い人ほど、欠点が見えたり、一緒に過ごしている分揉め事が起こったりするもの。それを受け入れられず、疎遠になってしまうケースです。

参考記事はこちら▼

人間嫌いな人の特徴や心理を分析します。

(4)電話やLINEに応答したくない

友達や知り合いからかかってくる電話、届くLINE。これら全てが鬱陶しく思えて、1日中放置してしまったという経験は、多くの人がしていることでしょう。

特に自分自身に余裕がないと、他人からの連絡が面倒に感じられることもあります。

「他人との関係はどうなってもいいや」と自暴自棄になり、自分の世界へと籠っていくのです。結果として、電話やLINEに応答する余裕がなくなってしまいます。

(5)SNSのフォローを外す・ブロックする

人間関係リセット症候群に陥っている時、他人のSNS投稿にイライラしたり、劣等感や不安を感じたりする場合もあるでしょう。

そのため、フォローを外したり、ブロックしたりする衝動に駆られることもあります。

人と人がつながる手段の1つであるSNS。従って、フォローを外すだけでなく、根本的にそんなSNSから退会する、というリセットの仕方もあるでしょう。

参考記事はこちら▼

SNSをブロックする男女の心理を分析します。

(6)転職願望が大きくなる

人間関係をリセットしたいと思う対象は、何も友達だけではありません。仕事場の人間関係に対して、こうした気持ちを抱くこともあるでしょう。

職場の人間関係を切り捨てたいと思い、頻繁に転職について考えているようなら、これも人間関係リセット症候群かもしれません。

また転職でなくても、部署異動を考えるといったパターンもあるでしょう。とにかく「今の職場を逃げ出したい!」と強く思うなら、リセット願望が高まっているサインでしょう。

参考記事はこちら▼

転職したい心理とどう向き合うべきか、解説します。

(7)恋人と別れたくなる

人間関係リセット症候群かもしれない時、そのリセットしたい対象が恋人である場合も。

「恋人といるのが面倒」という考えが頭の中をよぎり、ちょっとした揉め事などで別れたいと感じるならば、今のあなたはリセットしたい気持ちが強いのかも。

リセットをするなら、身近な人との関係も断ち切るべきだと考えるのです。

参考記事はこちら▼

恋人と別れたくなる心理を解説します。

人間関係リセット症候群に陥る原因とは?

人は、どうして人間関係に嫌気が差すことがあるのでしょうか。1人では生きていけないと分かっていつつも、「1人になりたい」「あの人とは関わりたくない」と思う不思議。

そんな人間関係リセット症候群に陥る原因を考えていきます。

(1)嫌なことがあった

仕事で重大なミスをしたり、他人を深く傷つけてしまったり、失恋したり。嫌なことがあると、人間関係に限らず全てをリセットしたいと思うのは人の性。

リセットすることで、「逃げ出したい」という感情です。

従って、直接相手から何かをされたわけではないのに、一方的に余裕がなくなり、人と関わりたくないと思ってしまうこともあるのです。

(2)人間不信になる出来事があった

裏切られるなど、他人のことを信じられなくなるような出来事に見舞われた場合、他の人たちのことも受け入れられなくなってしまうことが……。

騙されて、傷つけられるくらいなら、関わらない方がマシだという思考に結びついてしまうのです。

従って、誰か1人への不信感が形を変え、全方位への不信感へとなってしまうケースです。

参考記事はこちら▼

人間不信に陥っている人の特徴を解説します。

(3) ドライな考え方をしている

これまで紹介したリセットしたくなる原因の裏にあるのは、大勢の人から認められたい、仲良くしたいという気持ち。そんな願望を持っているものの、期待通りにいかず、反動で人を遠ざけるようになったのです。

しかし、中にはそもそもドライである、という人もいることでしょう。

人間関係の構築にそこまで重要性を感じておらず、環境の変化に合わせて、過去に関わっていた人とのやり取りをばっさり切ってしまうのです。

このように人への執着があまりない場合も、人間関係リセット症候群につながることがありそうです。

参考記事はこちら▼

ドライな人の特徴や性格を解説します。

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