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悪い男はナチュラルに「下心」をトークに乗せる #悪い男の恋愛ブラックファイル

浅田悠介(浅田さん@令和の魔法使い)

幸せな恋愛をするためには「悪い男に捕まらないこと」が一番大事。この連載では、恋愛を語る奇術師・浅田さんが、悪い男たちの恋愛手口を紹介します。

お嬢さん。

幸せな恋愛をゲットするための、たったひとつの冴えたやり方をご存じでしょうか?

それは「悪い男に捕まらない」こと。

いいですか?

この世には、貴女の心と身体を奪おうとする獣や悪魔がたくさんいます──いま、この画面を見ながら想像したよりもずっと。この連載では、そんな「悪い男」の手口を紹介していきます。

それをどうか心の中にファイルしてください。危ない色のファイルですが、いつか役に立つときがくるはずですから。

参考記事はこちら▼

気になる彼の「下心度」を診断でこっそりチェックしてみましょう。

本日の恋愛ブラックファイル

「最近、男となんかあった?」
「恋人いないからって、何もないわけじゃないでしょ?」
「キスしたくなる雰囲気あるよね」
「今日帰りたくないって言ったら怒る?」

わかりますか。

このナチュラルに下ネタトークがはじまりそうな感じ。さらっと「大人の会話」の雰囲気で、そういう夜の話題に突入しそうな感じ。お酒でも入っていれば話もはずみそうですよね。

思わず、

「なんかドキドキしてきた」
「今夜くらいハメをはずしても……」

なんて考えてしまうかもしれません。

そんなときに限って、相手の男性も(ふわっとイケメン感があって、気がきいて、話がおもしろかったりするとさらに)艶っぽく見えたりして。ますますドキドキがふくらみます。

「つか、めっちゃ髪キレイだね。触っていい?」
「女の子の肌ってすべすべだよね」
「めっちゃ手ちっちゃいじゃん。比べてみようよ」

さらに、さりげないボディタッチを繰り出されもします。いつのまにか席も近くなって、距離感も絶妙です。甘いささやきが耳の奥に聞こえます。

ぼうっと体温も急上昇。じんわり汗をかいて、うちわみたいに手で顔をぱたぱた扇ぎたくもなるでしょう。そんなときに限って、終電の時間も近くなっているわけです。

熱の浮くような調子で、ほろ酔いのままなんだか楽しいし、もしかしたら真剣な交際に発展するかもだし、最近誰とも何もなかったし今日くらいどうなってもいい気がして──。

ダウト!

お嬢さん。それが悪い男のブラック恋愛術なのですよ。

よろしいですか。悪い男ほど、ナチュラルに「下心」をトークに乗せてくるのです。居酒屋やバーで、当たり前のように、そういう話題を入れこんでくるのです。

彼の目的は言うまでもありませんよね?

この手口を使う悪い男のタイプ

ズバリ「下心リード系男子」です。

このタイプは、最短で、己の欲望を叶える方法を知っています。本能か、計算かはわかりません。しかしまちがいなく恋愛のエキスパートだといえます。

何かとコミュニケーションをリードするのが上手なタイプでしょう。

楽しい話題や冗談をぽんぽん投げたり、デートの行き先もパッと提案できたりします。ついつい女心が乗せられてしまうのです。もちろん、それは「女慣れしている」という意味です。

彼がこの手口を使うということは、それで今まで成功してきたということです。かなりレベルの高い、したたかな悪い男だと考えましょう。

この手口を使う効果と男性心理

その悪い男が、デート中に「下心トーク」を入れこんでくる理由はシンプルです。

あなたを「その気」にさせられるから。

なんとなくピンとくるかもしれません。すごく大事な話なので、心理学を使って、少しだけくわしく説明してみますね。

そもそも人間には「イメージしたように身体に反応があらわれる」という性質があるのです。

レモンを想像するだけで、口のなかに唾液がひろがりますよね。目の前に本物のレモンがあってもなくても関係ありません。それと同じことです。

想像したら、身体に反応があらわれる。

つまり下心を入れこんだトークをすると、つい想像して、貴女の身体も反応してしまうというわけです。身体がそれを受け入れる準備をはじめるのです。

悪い男は、それをあえて利用します。かなりエキスパートな手口だといえるでしょう。まさに悪い男のブラック恋愛術です。

この手口の見破り方と対処法

どうやってこの手口を見破ればいいのか?

とにかく「下心トーク」に敏感になりまくることです。

どれだけナチュラルに話題がはじまろうが、どれだけ相手が大人の空気感をかもし出そうが、そういう話をして当然だよねという感じだろうが、関係ありません。大事なことなので、もう一度書きます。

どんなシュチュエーションだろうが「それが下心を含んだトークかどうか?」だけに着目してください。

とにかく会話の内容だけです。悪い男ほど、ナチュラルに、違和感なく、楽しく、下心トークを入れこむエキスパートなわけですから。そこで判断するしかありません。

もし、さらりと下心がトークに登場すれば、限りなくブラックに近いグレーでしょう。

その証拠に、彼の口から「下心トーク」がでるのは、決まって勝負をかけるデート終盤のはずです。夜でなくてはならないのです。彼にはしっかりとした目的があるから。

その瞬間、気をひきしめること。

刺激的な会話と、デートが楽しいのはわかります。

しかし、お嬢さん。

ひと晩だけの楽しみは、よくも悪くもひと晩だけのもの。永遠の愛にはなりません。それも人生の味かもしれませんが、少なくとも、相手のペースに乗せられて決断してはいけません。

もし彼と長く付き合う関係でいたいなら、早まらないこと。これは絶対のルールです。それで機嫌を悪くする男は、どのみちどこかに逃げていきますよ。

そのドキドキは作り出されたものではありませんか?

(文:浅田さん@令和の奇術師、イラスト:ますだみく)

※この記事は2019年08月28日に公開されたものです

浅田悠介(浅田さん@令和の魔法使い) (マジシャン・ライター・催眠心理療法士)

マジシャン&ライター&催眠心理療法士

心理、恋愛、コミュニケーション系を得意とする。多数執筆。なかでもDRESSの連載「読むだけでモテる恋愛小説・わたしは愛される実験をはじめた。」が多くのファンを集めている。

Twitterにて恋愛論やテクニックを発信中。
Twitter:@ASD_ELEGANT

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