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自己嫌悪の意味って? 自分が嫌いな人の心理と克服法

高見綾(心理カウンセラー)

自己嫌悪に陥る心理とは?

続いて、人はなぜ自己嫌悪に陥るのか、その心理を紐解いていきましょう。

(1)理想と現実にギャップがある

前述の通り、もっと良くなりたいという理想があるのに、現実が思うようにいかないと、もどかしさや悔しさなどから心は葛藤します。

「自分はこんなものじゃないのに」「もっとできるのに」という気持ちがぬぐい切れず、向上心が強ければ強いほど現実とのギャップが大きくなり、うまくできない自分を嫌ってしまう循環が生まれるのです。

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理想を追い求めすぎる癖がないか診断でチェックします。

(2)自分に完璧さを求めてしまう

ちゃんとしなければいけないとか、完璧でなければならないという思い込みが強いと、高いハードルを自分に課してしまいます。

人間はどこまでいっても完璧にはなれませんので、自分に完璧さを求めると、必ずその期待は裏切られることになります。

ひとつの粗が気になりはじめると、性格や容姿、仕事や恋愛、生き方など、あらゆることが気になり、どんなにがんばっても完璧になれない自分にひどく嫌悪してしまうのです。

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完璧主義な人の特徴を分析し、対処法を解説します。

(3)他人との比較

自己嫌悪に陥りやすい人には向上心があります。まわりの人と自分を比べてできないことがあると、「こんなに努力してもできないんだ」と劣等感を抱くようになるのです。

「うまくいっている自分は好きだけど、うまくいかない自分は嫌い」というように、偏った側面でしか自分を認めることができないと、自己嫌悪に陥りやすくなります。

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人と比べてしまう原因を解説します。

(4)大切な人を傷つけた痛み

友だちや両親、会社の同僚など、自分にとって大切な人を思うように愛せなかった痛みがこの心理を生むケースもあります。

たとえば、やさしくしたかったのに、ついカッとなってひどい言葉をかけてしまい、そんな行動をした自分が許せないと思う、など。

すると「大切な人を傷つけてしまうような自分は、相手の近くにいてはいけない」と他人から遠ざかってしまう苦しい嫌悪に陥ります。

(5)嫌っていた人物と同じ要素が自分にもある

たとえば子どものころに親を嫌っていたとします。「お母さんは感情的ですぐに怒るし、男の人がいないと生きていけない女々しいところが大嫌い!」と思ったとしましょう。

ところが大人になっていくにつれ、自分もそんな母親と同じような一面があることに気づいてしまったら、自分のことも許せなくなってしまいます。

「なりたくない!」と思っていた人物像に近づいていく自分に嫌悪するのです。

次ページ:どうしたらいい? 自己嫌悪を克服する方法

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