お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

後悔しないために。年の差結婚のメリット・デメリット

仁科友里

こんにちは、ライターの仁科友里です。

45歳年下の女性と結婚した元ドリフターズ・加藤茶さんや、23歳年上の先輩オンナ芸人と結婚したMr.シャチホコさん、39歳年上のインドネシア大統領と結婚したデヴィ夫人など、年の差婚が話題になることが多くなってきました。そこで今回は「年の差婚」について考えてみたいと思います。

年の差結婚って何歳から?

世の中のことはたいていそうですが、人はみな自分の感覚で物をいいます。上述したカップルのように、明らかに孫や親子ほど年が離れていれば年の差婚といわれるでしょうが、それ以外は個人の感覚です。たとえば、同級生と結婚している人から見れば、5歳年上の人と結婚している人も「けっこう年が離れている」と思うかもしれません。すべては個人の感覚にすぎません。

日本における年の差結婚の実態

2017年2月23日にニッセイ基礎研究所の天野馨南子氏による「年の差婚の希望と現実」からデータをお借りすると、「この40年で、夫が年上の伝統的なパターンは8割から6割へと大きく減少している」「2015年には4組にひと組のカップルで、女性が年上」とのこと。妻の年齢は「1歳年上」がもっとも多く、次点が「4歳以上年上」だそうですから、加藤茶さんレベルの年の差婚というのは、一般人には多くないようです。

ここからは私の推測ですが「男性が年上」というパターンが崩れつつあるのは、「男性だからといって稼げるとは、限らない」時代の証明だからではないでしょうか。家庭生活にはお金が必要ですが、男性だからといって家族を養えるほどのお給料がもらえるとは限らなくなっており、女性にも働いてもらわないといけません。となると、それなりの収入のある女性、つまり自分より年上の人を選ぶ男性も増えてきたということでしょう。

年の差結婚のメリットとは

みなさんはご自分が何歳まで生きるかわかりますか? きっとわからないですよね。減らず口をたたいて申し訳ありませんが、「夫が年上」VS「夫が年下」は、寿命がわからない限り、比較ができないと思うのです。

これは私の友人の話ですが、3歳年下の男性と結婚したものの、その男性が結婚1年で病気で亡くなってしまいました。このように、若くても寿命を迎えることもありますし、年上でも長生きする場合もあります。

また、現代は「男性だから、収入が高い」といえる時代ではありません。妻が国家資格保持者や正社員で、夫が非正規というケースもあるので、カップルによってメリットは異なります。

そこで、夫が平均寿命まで生きて、かつ夫が正社員で、年齢が高いほうが収入が高いと仮定した上で考えてみましょう。

夫が年上の場合

(1)収入が高い

勤務先にもよりますが、若い人より年齢が高い人のほうが、年収は高いでしょう。

(2)知識が豊富

人にもよりますが、社会経験が豊富なわけですから、それだけ知識もあるでしょう。そのあたりに頼もしさを感じる人もいるかもしれません。

(3)若いので、妻の立場が強い

自然の摂理でいけば、年を取っている側が早く死にます。男性が年上の場合、介護をして「もらう」ことになるので、女性を怒らせたくないという意識が働きます。

夫が年下の場合

(1)定年が遅い

若いということは、会社員としてのゴール(定年)までが長いということです。

(2)固定観念が少ない

今の20代は男性でも家事をやることに抵抗がないというデータを新聞で読みましたが、「家事はオンナがやるもの」「オンナは料理上手でなければ」といった固定観念が少ない分、女性側はラクだと思います。

(3)一緒にいる時間が長い

平均寿命まで生きると仮定した場合、女性のほうが長生きですから、年下の男性と結婚したほうが、ひとりになる可能性は少ないといえるでしょう。

年の差結婚のデメリット

続いて同じ条件でデメリットを考えてみましょう。

夫が年上の場合

(1)定年が早い

年齢が高いということは、会社員人生の残りが少ないということ。定年を考えて人生設計が必要になるでしょう。

(2)介護が早い

早く老いるわけですから、ここは避けて通れません。

(3)親の介護も早い

夫が年上ということは、その親はさらに年上なわけですから、こちらの介護も差し迫った問題でしょう。

夫が年下の場合

(1)お金がない

若い人に経済的な余裕がないのは、致し方ありません。

(2)お金を出さない

昭和や平成中期までは、「オンナにカネを出させるのは恥ずかしい」という考え方がありましたが、今の若者は男女平等教育を受けているので、そういう考え方をしません。このへんに物足りなさや苛立ちを感じる女性もいると思います。

(3)浮気の心配がある

実際に浮気をするかは別として、女性側が不安を感じてしまうようです。私の友人は40歳直前に20代の男性と結婚しましたが、浮気を心配して、仕事以外は常に夫と行動をともにしています。心配性な人はあまりむかない気がします。

年の差結婚で幸せになるための秘訣とは?

結婚にはお金の問題が絡んできますが、その観点から見ると、年の差婚の問題は、

・年上夫がいなくなると生活できない
・年下夫が若いので収入が少なく、生活ができない

になると思います。つまり、甲斐性がある夫が早く死んでしまったら、妻は生活に困ってしまいますし、お肌ぴちぴちのヤングマンと結婚したはいいけれど、甲斐性がなくて生活ができないのも困りもの。

ですから、年の差婚は、

①人生設計(定年まで、あと何年など)をシュミレーションすること
②自分が仕事をやめないこと
③いざというときのために、給料以外の収入(たとえば、マンションを買っておく)を確保できるようにしておくこと

を心がけるといいのではないでしょうか。

年の差婚の問題点は、年齢差より収入差!

自分が強ければ、どんな結婚をしても大丈夫です。そして、年の差婚のポイントは、年齢差より年収差だといえます。そのあたりをしっかりと認識して、年の差婚に踏み切るのかどうか考えてみてください。

(仁科友里)

※画像はイメージです。

※この記事は2019年04月04日に公開されたものです

仁科友里 (コラムニスト)

1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。OL生活を綴ったブログが注目を集め、2006年に『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。『サイゾーウーマン』『週刊女性』『週刊ポスト』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む女性たちの相談にも答えている。
Twitterアカウント @_nishinayuri

この著者の記事一覧 

SHARE