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「家事をしない専業主婦」は浮気されて当たり前らしい #専業主婦になりたい

マイナビウーマン編集部

女性が社会に進出して、「共働きは当たり前」「仕事を続けたい」という人は増えた。その一方で、仕事から逃げたいという安易な考えで結婚を試みる女性も少なくない。今の時代、「男性にすべてを支えてもらおう」という考え方は許されるのか。これは、金持ち旦那の専業主婦になりたい女代表・編集部のさちこがいろいろな人に話を聞く企画です。

これ以上仕事をしたくないのに、編集長から結婚特集「ねぇ、先輩。結婚って幸せですか?」に「専業主婦になりたい」の番外編を出せと言われ、頭が痛いさちこです。しかし、朗報です。前回までは専業主婦に否定的な人たちが出て、さちこの心をへし折っていきましたが、今回はちがいます。話を聞くのは、ハイスペ男性と結婚して、「働きたくない」という理由で専業主婦になった女性。やっと同士に出会えるということで、心が躍ります。

<Mさん>
・33歳
・結婚歴10年
・専業主婦
・8歳と3歳の2人の娘がいる

<Mさんの夫>
・36歳
・大手企業勤務
・イケメン

<さちこMEMO>
Mさんのご自宅にお邪魔するということで、わざわざ駅まで車で迎えに来てもらった。しかも、車は泣く子も黙るポルシェ。恐れ多い。

さちこ:はじめまして。あなたみたいな人をずっと待っていました。やっぱり旦那のお金でグータラ生きるのって最&高ですよね。今日は優雅な専業主婦ライフに一日密着させてもらいます。

Mさん:はい、よろしくね。でもひとつ言っていい? 私、グータラする専業主婦って大嫌いなの。

さちこ:聞いてた話とちがう! またさちこの敵じゃん。

Mさん:もちろん専業主婦を選んだのは、働きたくないからよ。とはいえ、家事と育児を放棄していいわけじゃない。私のモットーは、「二馬力で働いて400万円と600万円を稼ぐより、私が旦那の秘書として最大限バックアップすることで1,000万円稼いでもらう」なの。

さちこ:今すぐ取材を終了したい。

~ AM 4:30 ~

Mさん:さちこ、起きるわよ。

さちこ:えっ、まだ4時半じゃないですか。さちこの専業主婦ライフは11時起床の予定なんですけど……。

Mさん:モタモタしてる時間なんてないから! 朝ごはんの準備したら、子どもたちの勉強と身支度の手伝いをするわよ。終わったら、旦那と子どもにごはんを食べさせて送り出す。

豪華すぎる朝ごはん。もちろん全部手作り。

さちこ:朝からトップギアじゃん。

Mさん:今日の天気チェックしてもらえる?

さちこ:夜から雨みたいです。

Mさん:じゃあ旦那を車で駅まで送らないと。

さちこ:え、傘差して自力で帰ってきてよ……。

Mさん:ダメよ。スーツと靴が濡れちゃうじゃない。

さちこ:どこの貴族だよ。

~ AM 8:00 ~

Mさん:みんなが使った食器を洗ったら、次は1回目の洗濯物を回すからね。

さちこ:1回目ってなに!? 2回目もあるってこと?

Mさん:そうよ。旦那が朝と夜2回お風呂に入るから、バスタオルとかもろもろ洗濯物が出るの。でもカゴの中に放置しておくのイヤだから、すぐに洗っちゃう。で、そのあとは1回目の掃除機をかける。

さちこ:ここでも“1回目”……。1日2回やる必要なんてあるのだろうか。旦那が帰る直前にサッとやればいいじゃん。

Mさん:少しでも汚れてるのが耐えられないの。ほら、洗濯が終わったから干して。私は夕食のメニューを考えて、下ごしらえしておくから。

さちこ:夕食の準備早くない? 前回の専業主婦なんて、夕方に遊びから帰宅してごはんの準備するって。

Mさん:午前中に済ませておけば、午後はメインの料理を作るだけでいいでしょう? このあとは基本的に娘と公園に行って遊ぶんだけど、今日は雨だからスーパーへ買い物に行こうかしら。

さちこ:ねえ、怖い。この時点でまだ10時。もう十分にやり尽くした。一旦仮眠させて。

Mさん:つべこべ言わずに行くわよ!

~ PM 12:00 ~

さちこ:帰りたい。普段の会社生活より労働してる。

Mさん:そろそろお昼にしようか。今日はうどんね。

さちこ:急に質素! 朝と雲泥の差じゃん。

Mさん:家にいる身だからね。働かざる者食うべからずって言うじゃない。旦那は日中忙しいからコンビニのごはんで済ませることが多いんだけど、家にいる私が旦那より豪華なごはんを食べるなんておかしいでしょ。

さちこ:おかしくないよ。だってそれが専業主婦の特権だもん!

Mさん:いいからさっさと食べちゃって。洗い物するから。それが終わったら14時まで休もう。

さ:やっっっと休憩! 起きてから8時間ぶっ通しで家事と子育てしてたわ。過労で倒れそう。

~ PM 2:00 ~

Mさん:はい、休憩終わり。16時までに夕食を完成させるわよ。

さちこ:午前中に2つ作ったじゃん! どんだけ作るの?

Mさん:うちは最低でも5つ以上用意するの。旦那が1日30品目摂取できるように。あと旬な食材を出すようにしてる。

夕方ごろ旦那に写真を送って、食欲のウォーミングアップをしてもらうそう。そのため、毎日16時にはすべてが完成している状態。NGが出たら、もちろん作り直し。

さちこ:惣菜買って出しましょうよ。お皿に移し替えればバレませんって。

Mさん:子どもが惣菜だと食べないのよ。あとバレる。旦那なんて、解凍したお肉をこっそり使っただけでも「これおいしくないね」って言うんだから。

さちこ:グルメかよ。でもこれだけ作っても、無駄になることもあるじゃないですか。旦那が急に飲み会が入ったりとか。イラッとしません?

Mさん:するわけないじゃない。次の日のお昼ごはんが豪華になってうれしいって思うわ。

さちこ:健気……。

~ PM 4:00 ~

Mさん:本日2回目の掃除機かけるよ。

さちこ:それは不要だと思います。なぜならまったくゴミが落ちてないから。

Mさん:よく見て? 髪の毛も服のホコリも落ちてる。

さちこ:さちこには見えない。

常にツルツルピカピカ。いい意味で生活感がなく、ホテルみたい。

Mさん:家が常にキレイなほうが旦那も心が休まるでしょう? 掃除を済ませたら、子どもたちの学校の準備と宿題手伝って。あとはごはん食べさせてお風呂に入れさせたら、寝かしつけるから。そしたら私の時間がはじまる。

さちこ:やっとゴロゴロできるーーーっ!

~ PM 7:30 ~

さちこ:子育てからの解放。つかの間の休憩。この時間、永遠に続け。ていうかMさん、何してるんですか?

Mさん:床拭きからのトイレ掃除からの洗濯。

さちこ:動いてないと死ぬの? マグロなの?

Mさん:汚れを翌日に持ち越したくないのよね。子どもたちが寝たから、もう汚されなくて済むし。心置きなく掃除できるの。そういえば、家でお酒を飲まなくなったわ。大好きだけど、飲むと動きたくなくなっちゃうのよね。

さちこ:えっと、イスラム教の人ですか……?

Mさん:あ、旦那から連絡きた。会社まで迎えに来てって。

さちこ:駅じゃなくて会社!?

Mさん:そう。電車が遅延してたり、雨が降ってたり、会食で遅くなったりした日は大体迎えに行く。会社の人と顔合わせる可能性があるときは、服と化粧も完璧に仕上げるからね。旦那の上司を見送るときは、見えなくなるまで90度でお辞儀。

さちこ:キャバ嬢じゃん。これから旦那迎えに行って、ごはん食べさせて、片づけして……。寝るのは何時なの……?

Mさん:明日の朝食に出すフルーツも切るから、なんだかんだ25時とかかな?

さちこ:そしてまた4時半に起きるの……? さちこ、こんな専業主婦ならなりたくない。サラリーマンより遥かに過酷だもん。会社で働いてるフリしたほうがよっぽどマシ。

Mさん:ちなみに、土日も平日の朝と同じルーティーンよ。私だって、別に家事が好きなわけじゃないけどね。でも夫婦なんて愛情だけじゃやっていけない。お互い人間として尊敬できないと一緒にいられないの。グータラしてる専業主婦なんて、男性からすると不良債権だから。子どもは将来の可能性が無限大だし、老後に面倒も見てもらえるかもしれない。だけど、妻はちがう。老いて死ぬだけなのに、働きもしない。家事もしない。それなのにお金だけはかかる。赤字を垂れ流してるのと同じよ。

さちこ:いいの。結婚してしまえばこっちのもんだから。

Mさん:仲のいいパパ友の妻も専業主婦なんだけど、「死んでほしい」って言ってたわ。パパ友が先に起きて子どもにごはんを作って食べさせるんだって。自分は残りのごはんを食べるの。でも妻は2,000円のランチを食べながら旦那の愚痴をこぼしてる。だからパパ友は浮気してるって。若くてかわいい会社の女の子と。

さちこ:最低じゃないですか、そいつ。

Mさん:会社には若くてかわいい子、いっぱいいるじゃない。そんなの毎日見てたら、男性にとってそれが当たり前になるのよ。でもこっちは若くないし、産後だから体形も崩れてる。それなのに家はぐちゃぐちゃ。だから外に癒しを求めて浮気しても仕方ないよね。自業自得。

さちこ:専業主婦は浮気されるのがデフォルトなの?

Mさん:若い子と同じフィールドで勝負しなければいいのよ。身なりをキレイにするのはもちろん、旦那の好みに合わせる。そして家事を完璧にこなして、居心地のいい家を作り上げるの。でもそれだけじゃ、ダスキンやベビーシッターを雇えばいいだけの話になっちゃう。だから、自分に付加価値を見出すの。私の場合は、30品目の食材を使ったり、すぐに車で迎えに行ったり。専業主婦の代わりなんていくらでもいるからね。

さちこ:そんなに努力しないとダメなの? そしたらダスキンで働いたほうがいい。

Mさん:ちょっと打算的な話もしたけど、やっぱり私は旦那を尊敬してるのよ。去年半年間だけ1日2時間のパートに出たんだけど、専業主婦っていかに甘ったれてるかわかったわ。旦那は雨だろうが強風だろうが大雪だろうが、当然のように出社しないといけない。私はひっくり返っても旦那と同じ年収を稼ぐことはできないもの。

さちこ:旦那の顔色を伺わないといけない感じ、本当にイヤ。さちこは「お願いだから俺の戸籍に入ってくれ」って懇願されないと結婚しない。

Mさん:どっちかひとりが支配したら、夫婦関係は破綻するわよ。うちはね、旦那も私のことを尊敬してるの。専業主婦ってパワーバランスが偏りがちだけど、うちは同等。その証拠に、お金の管理は私がしてる。生活費の中なら、何を買ってもいいし。いい夫婦っていうのは、側面で主導権が変わるものだと思うのよね。

さちこ:旦那に浮気されない専業主婦でいるなら、労働並みの苦労を強いられるってことですか。わかった。さちこ、専業主婦諦める。会社で働くフリする!

Mさん社会人もそんな甘くないわっ!

(文:さちこ/マイナビウーマン編集部、イラスト:いいあい)

※この記事は2018年09月29日に公開されたものです

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