玉の輿に乗った女性が「唯一後悔していること」 #専業主婦になりたい
女性が社会に進出して、「共働きは当たり前」「仕事を続けたい」という人は増えた。その一方で、仕事から逃げたいという安易な考えで結婚を試みる女性も少なくない。今の時代、「男性にすべてを支えてもらおう」という考え方は許されるのか。これは、金持ち旦那の専業主婦になりたい女代表・編集部のさちこがいろいろな人に話を聞く企画です。
前回は、バツイチの超絶ハイスペック男性に専業主婦のリスクについて教えてもらいました。しかし、それはひとつの夫婦の話にすぎなくて、私には関係のない話。私ならもっとうまくやれるし、離婚なんてさせない。そもそも離婚した人に話を聞いたのがまちがいだった。
ということで今回話を聞くのは、ハイスペック男性と結婚した専業主婦のRさん。
<Rさん>
・34歳
・結婚歴4年
・高学歴
・専業主婦
・お嬢さま
<Rさんの夫>
・38歳
・アメリカ育ち
・高学歴
・外資系金融勤務
<さちこMEMO>
かわいさと美しさの両方を兼ね備える美女。そしてキング・オブ・玉の輿。「セレブ妻」という言葉がこれほど似合う人はそうそういない。憧れる。
Rさんのご自宅にお邪魔しています。ここは選ばれし者だけが住める超超超高級タワーマンション。場所は都内の一等地。もちろん住民専用のラウンジを完備。マンションは大きすぎて、部屋からエントランスまで5分はかかるって何? 金持ちの暇つぶし?
さちこ:はじめまして。専業主婦を死ぬほど希望している編集部のさちこです。いきなりですけど、このマンションどうしたんですか? エントランス、警備員多すぎません?? ドナルド・トランプ住んでんの?
Rさん:ドナルド・トランプはいないけど、芸能人とか政財界の人もちらほら住んでるみたいだから、普通じゃない?
さちこ:私のアパートには管理人すら常駐してないけど……。部屋の数はいち、にー、さん……え、旦那さんと2人暮らしなんだから、こんなに部屋いらなくない? しかもいちいち部屋が広い。旅館かよ。ああ、さちこ、今莫大な富を見せつけられてる。あと部屋からの景色が絶景すぎて、高所恐怖症の私の情緒が安定しないわ。
Rさん:部屋は多いに越したことないからね。大は小を兼ねるっていうし!
さちこ:さちこ調べによると、家賃は推定80万円。いや100万円かも……?
Rさん:でもこのマンションは仮住まいなの! もう少ししたら、夫の会社があるアメリカに住むよ。
さちこ:仮住まいって、わりと質素なマンションとかじゃないの? ほら、レ○パレスとか。家具家電つきだしちょうどよくないですか?
Rさん:夫の会社は家賃補助が出るんだよね。だからここの家賃もほとんどそれで相殺してる。
さちこ:家賃補助の額がさちこのボーナスよりありそう。そういえば、旦那さんとはどこでどう出会ったんですか?
Rさん:私が30歳で彼が34歳のときに、共通の友人に紹介してもらったの。
さちこ:出た! 共通の友人! そもそも友人がいない私には無理なルート。
Rさん:私も死ぬほど婚活がんばったよ(笑)! 年収は最低でも1,000万円。親のおかげで裕福な生活をさせてもらってたから、生活水準は絶対に落としたくなくて。あとちゃんとした家柄の人がよかったの。でもなかなかそんな人いないよね。
さちこ:さちこは家庭環境気にしない。お金稼ぐ力さえあれば問題なし。むしろ成り上がり大歓迎。
Rさん:家庭環境は似てるほうがいいよ。価値観も大きく変わらないだろうし。たとえば、自分が小学校から私立だと、子どもにも私立を受けさせたいと思うじゃない。結婚ってやっぱり一緒に生活するわけだから、バックボーンが近ければ近いほど衝突のリスクは減ると思うんだよね。
さちこ:じゃあ今の旦那さんは、家庭環境も年収も合格だったんですね。
Rさん:そうだね。あと一緒にいて波長が合うの。年収とか家柄を取っ払っても好き。彼を選んで正解だったって、結婚4年目の今でも心の底から思うよ。しかも、1回も働いたことがない私を受け入れてくれたし。
さちこ:待って。さらっと話してましたけど、今まで働いたことないんですか?
Rさん:恥ずかしながら……。実は私ね、本当は公認会計士を目指してたの。父が経営している会計事務所を継ぎたくて。でも試験に何回も落ちて、自分には無理なんだって諦めちゃった。
さちこ:会計事務所を経営。さちこが好きな日本語が並んでる。
Rさん:だから親からお小づかいをもらいつつ、婚活にいそしんでた(笑)。でも幸いなことに、私にはキレイな顔と由緒正しい家柄、そして高学歴の3点セットがあったから、男性には困らなかったかな。
さちこ:さちこ、そのカード1枚も持ってない。無理じゃん。なんなの。
Rさん:ハイスペック男性が結婚相手として選ぶのは、仕事をがんばってる子とか家柄のいい子が多いよね。あとはやっぱり、トロフィーワイフみたいな隣に連れていて自慢できる子。これは、男性のその選び方がいい・悪いじゃなくて、よくある話ってこと。
さちこ:私は絶世の美女じゃないし、学歴も中途半端だし、中流家庭。そして仕事への意欲もない。まったくもって。……自分で言ってて悲しくなるわ! 気を取り直して、1日のスケジュールを教えてください。
Rさん:友だちとランチとかお茶したり、買い物に行ったりが多いかな。でも夕方には帰宅して、ごはんの準備するよ!
さちこ:主婦してる時間の少なさ! まさに私の理想の生活。そういえば、専業主婦は旦那さんの希望なんですか?
Rさん:ううん。彼はどっちでもよかったみたい。私は社会人経験がないから、専業主婦以外の選択肢はなかったわ。
さちこ:全力でうらやましい。
Rさん:でもさちこさん、仕事はしておくべきだよ。私もそろそろ働こうかなって思ってる。
さちこ:Rさんは専業主婦になりたい女子たちの希望の星なんですよ? そんな切ないこと言わないで。私たちに夢を見させてください。
Rさん:実は、年に数回「働いてないんだから、時間はたくさんあるよね」って彼に言われることがあって……。悪気はないと思うんだけど、やっぱり肩身が狭いなって感じちゃう。
さちこ:最低。許せない。そんなモラハラ発言に負けないで!
Rさん:でも私自身、「このままでいいのかな?」ってふと思う瞬間があるの。強烈な孤独感っていうか。やっぱり社会とつながってないからかな。
さちこ:出た。社会とのつながり。私は一刻も早く絶ちたい。
Rさん:あと、彼が稼げなくなったり、親がいなくなったりしたら、どうやって生きていくんだろうって。外資系金融はほかの企業の倍以上の年収をもらえるけど、そのかわりいつクビになってもおかしくないし、私の父親は自営業だから、安定って言葉からは無縁だよね。
さちこ:旦那さんがクビになって、お父さまの事務所が失敗するなんて呪いとかかけられてない限りあり得ないから。
Rさん:自分の人生を他人に預けちゃってるんだよ。だから預け先の人が失敗したら、共倒れしちゃう。私の人生なのに、私が舵取りできないなんておかしな話じゃない?
さちこ:私は人が舵を取っている横で寝ていたい。
Rさん:自分の力で生きていけないから、もし夫のことを嫌いになっても離婚できないんだよ? そんなの苦行でしょ? このことにもっと早く気がついて、ちゃんと働いていればよかったってちょっと後悔してるの。
さちこ:労働もだいぶ苦行ですよ? しかも毎日8時間くらい仕事してるフリする苦行。それならたとえ嫌いでも、夫に養ってもらう生活を選ぶ。
Rさん:さちこさん、思い出して。外見・学歴・家柄で勝負できるカードがないなら、仕事をがんばらないと。
さちこ:1回も働いたことない人に言われたくないよっ!!
※本連載の参加者の発言は、あくまで個人の見解にもとづくものとなります。
(文:さちこ/マイナビウーマン編集部、イラスト:いいあい)
※この記事は2018年09月24日に公開されたものです