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「弱くていいんだよ」。甘く包み込む「クレープ男子」#スイーツ男子

トイアンナ

「きみは優秀だって、前からウワサだったんだ」
「できなくても大丈夫。俺がサポートするよ」
「お前のだらしないところも、弱いところもかわいいよ」

友だちですら聞いてくれない仕事のグチを聞いてくれる先輩がいたら? ちょっとは心が揺らぐよね。バーのカウンターには、名前も知らなかったカクテル。そして終電前に帰らせてくれる彼。甘くクレープのように守られて、中でとろけてしまいそう。でも……こんなに素敵な彼だからきっとモテる。そんな危うい彼を、クレープ男子と呼びましょう。

彼はあなたの心をほどく達人。グチを聞きながら、まるっと弱さを肯定してくれます。

「そりゃあ、君が優秀すぎるからまわりがついてこられないんだ」
「こっそりあの嫌な奴には根回ししておくからね」

最初は警戒していたあなたも、少しずつ心開かれてしまう。彼なら何でも話して大丈夫。そんな甘い理想を抱かせてくれます。しかも彼はときおり「誰か好きな人いるの?」と隙間を埋めるような言葉を放ってくれる。甘くやさしくなめとられて、クレープ男子に包まれたくなる。

でもね、たまには思い出して。生クリームの奥には酸っぱいベリーがあることを。こんないい男に、ほかの女がいないなんてありえます? 「私が偶然彼の好みだっただけ」そんなロマンスを抱かないで。早めに皮から這い出しましょう。食べ尽くされたら、もう逃げられないから。

(文:トイアンナ、イラスト:寺澤ゆりえ、構成:マイナビウーマン編集部)

※この記事は2018年09月20日に公開されたものです

トイアンナ (コラムニスト)

1987年生まれ。慶應義塾大学卒業後、P&Gジャパン、LVMHグループにてマーケティングを担当。2015年にライターとして独立し、その後編集プロダクション「WERITE」を設立。「書く」プロフェッショナルとして、企業サイトの制作、オウンドメディア運用、SNS運用代行などを幅広く手掛ける。ライターとしては5,000人以上の人生相談に携わった経験をもとに「人事採用・婚活・医療」分野で主に執筆。著書に『改訂版 確実内定』(KADOKAWA)、小説『ハピネスエンディング株式会社』(小学館)など。

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