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「むくみ」の放置は厳禁! 病気が原因の可能性も!?

眞鍋憲正

むくみの原因と症状・対処法とは?

むくみが起こる原因は、大きく分けて4つあります。原因別にその対処法について眞鍋先生にお聞きしました。

(1)体液循環の滞留によるもの

下記のような状態にあると、血液の全身へのめぐりが悪くなってしまっています。

立ちっぱなしや座りっぱなしなど、長時間同じ姿勢でいる

健康な方でも「日中は大丈夫だけど、夕方くらいになると足がむくんでいる」という方は、これが原因のことが多いです。長い時間同じ姿勢でいるため、重力によって体の中で一番下にある足の部分に血液がとどまり、むくみが生じてしまうのです。この場合、定期的に足踏みをするなどむくんだ部分の筋肉を動かすことが大切です。筋肉を動かすことでポンプの作用として働き、とどまった血液が体の中心へと返っていき循環が改善されます。

アルコールの多量摂取などにより、水分コントロールが不良になる

基本的にアルコールが抜ければ徐々にむくみは解消していきます。このとき、むくみを治そうと無理に汗をかいて水分を出したり、利尿作用のある食事をとったりするのは危険です。なぜなら、アルコール自体の利尿作用とむくみのせいで体の血管の中は脱水状態にあるため、上記のようなことをすると、さらに脱水が進んでしまうからです。むくんでいても、適度な水分はきちんととるようにしましょう。また、まずはアルコールを飲みすぎないことが大事です。

心臓の機能が低下する

通常むくみだけではなく、少し動いただけでも息が苦しかったり、胸が痛くなったりすることがあります。治療が必要なので医療機関への受診をしましょう。

(2)血液中のたんぱく質濃度の低下によるもの

体が低栄養になったり、肝臓・腎臓の機能が悪くなったりすると、「アルブミン」というたんぱく質を体の中に保つことができなくなり、血液中のアルブミンの濃度が下がってしまいます。すると、このアルブミンのおかげで保てていた血液中の水分が保てなくなってしまい、水分が血管の外へ漏れてしまうのです。これは、体のいろいろなところで起こるので、全身にむくみが生じてしまいます。低栄養、肝臓・腎臓の機能の低下や病気は、病院での治療が必要なので医療機関への受診をオススメします。

(3)炎症・アレルギー反応によるもの

けがをしたり、虫に刺されたり、じんましんがでたりして腫れる(むくむ)のは炎症やアレルギー反応によるものです。これらが起こると、血管の壁が水分を通しやすくなってしまいます。すると血管の外に水分が漏れ出てしまい、むくみが生じてしまうのです。

局所の炎症による腫れ(むくみ)の場合は、応急処置として患部を冷やす、患部を心臓より高い位置にあげる、患部を強く圧迫する(ただし10分以内に限る)、患部の使用を控える、というのがあります。アレルギー反応などによる腫れ(むくみ)の場合、その原因ごとにアレルギーを抑えるような対処が必要となります。

(4)リンパ液の滞留によるもの

甲状腺の病気や手術でリンパ節をとったときなどは、リンパ管の流れが悪くなり、リンパ液が貯留してしまうことから、むくみが生じてしまいます。ともに、自身での対応は難しいので病院での治療や相談が必要です。

次ページ:それ以外の原因によるむくみ

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