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【ホル活】第9回:健康的に痩せるには? ホルモンバランスを崩さないダイエットのコツ5カ条

松村圭子

今週のホル活レッスン5カ条<ダイエット編>

(1)タンパク質を毎食とる

ダイエットのために肉類を控えて、野菜しか食べないという食生活はNG。タンパク質が不足すると筋肉量が低下して代謝が悪くなり、痩せるどころかかえって脂肪がつきやすくなります。ホルモンの原料が不足するためホルモンバランスも崩れやすくなり、肌や髪の状態も悪くなってしまいます。

タンパク質は一食ごとに片手一杯分とるのが原則。タンパク質は肉や魚、卵、乳製品などに含まれる動物性タンパク質と、大豆や穀物などに含まれる植物性タンパク質の2種類があり、ダイエット中はとくに動物性タンパク質が不足しがちです。美容と健康のためにも、2種類のタンパク質を偏りなくとり入れ、もちろんビタミンやミネラルも忘れずにバランスのいい食事を心がけましょう。

(2)夜食を控えて朝食をしっかりとる

「ダイエットで朝食を抜いている」または「朝起きてもお腹が空いていない」という状態では問題です。また、夜遅い時間の食事や、夜更かしのしすぎもNG。いずれも眠りの質に影響を及ぼし、ホルモンバランスが崩れやすくなります。

朝食は1日の活動を始めるためのエネルギー源。朝食をとることで体内時計がリセットされ、カラダが目覚めて活動モードになります。朝はおしゃれに流行りのスムージーだけ、などとドリンクだけでもダメ。それで痩せるのは、ただのエネルギー不足です。ジュース状にすることで食物繊維やビタミンが壊れる場合もあります。脳の活性化や便通を促すためにも、朝はきちんと咀嚼するものを取り入れましょう。

(3)野菜から食べて血糖値上昇を緩やかに

食事の内容だけでなく、食べる順番もダイエットの助けになります。血糖値が急激に上昇するとインスリンが出てしまい、脂肪を溜め込もうと働きます。つまり、炭水化物や甘いものなど糖質の多いものを一気に食べると、ドカンと一気に吸収されてしまうことに。

まずは野菜から取り入れることで、あとから入ってくる糖質の吸収を緩やかにしてくれます。次に、メインの肉や魚といったタンパク質。そして最後にちょこっと炭水化物、というように懐石料理のような順番で食べるのが理想的です。

(4)運動+食事のエネルギーの収支バランスを

「運動だけで体重を減らす」という考えは現実的ではありません。1kg減らすには、約7,200キロカロリーの消費が必要です。たとえば1時間歩いても約200キロカロリーの消費。すると、1日半も歩かなければいけません! 筋肉を作るという意味では基礎代謝も上がるのでいいのですが、大切なのは運動と食事との組み合わせです。

運動をすることでエネルギーが燃えやすいカラダ、つまり痩せやすいカラダのベース作りをします。そこにバランスのよい食生活が加わることで健康的な体重の減少につながるのです。ダイエットはエネルギーの収支バランスが大事。運動でもエネルギーを消費しますが、食事でも調整していくのが王道です。

(5)たまにはご褒美スイーツもOK

甘いものはいっさい我慢、糖質は絶対にだめ、などとストイックなダイエットに走りすぎては、ストレスになってホルモンバランスを崩しやすくなります。もちろんラーメンにチャーハン、うどんにお稲荷など、ダブル炭水化物はよくありませんが、たまにはピザを食べるのもよし、自分へのご褒美にスイーツを解禁してもいいでしょう。(1)~(4)のベースを作っておけば、多少リズムが崩れたときでもリカバリーが早いものです。

甘いものを食べるなら、ゆっくり噛んで味わって食べましょう。セロトニンやβエンドルフィンが分泌され、ストレス解消にもつながります。オススメは和系スイーツ。小豆には食物繊維やカリウムなどのミネラルが豊富で、便秘やむくみ解消の効果があります。ドライフルーツやバナナも有効なので、うまく取り入れてみましょう。

まとめ

運動だけがんばったとしても、食事のバランスがとれていないと芯から美しく痩せることはできないようです。「カラダは食事でできている」ということを常に意識し、将来の妊娠力を守るためにも長期的に続く健康的なダイエットを心がけたいですね!

(取材協力:松村圭子、文:水野久美)

※次回更新は12月8日(木)です。お楽しみに!

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.26)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2016年11月24日に公開されたものです

松村圭子

日本産科婦人科学会専門医。2010年、自身が院長を務める成城松村クリニック開院。女性の美と健康に関する知見を活かし、さまざまなメディアで活躍。著書に、『40歳からの女性の不調にやさしく効く漢方の本』(日東書院)、『女性ホルモンがつくる、キレイの秘密』(永岡書店)、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)など。

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