産婦人科医に聞く! 生理用品は、1日に何回付け替えるべき?
正直なところ、生理中のナプキン交換を面倒だと思っている女性は多いはず。仕事に集中したい日や、デートで頻繁にトイレに行きたくないという日は、まったく交換をせずに1日を過ごしてしまった、なんて経験がある人もいるのでは? では、生理用品は1日に何回付け替えるのが正解なのでしょうか。産婦人科医の高橋怜奈先生に聞きました。
生理用品は、血が出ていなくてもこまめな交換を!
Q1.ナプキンを交換すべき目安を教えてください。
個人差はあると思いますが、最低でも2時間に1回は変えてもらいたいですね。これは、たとえ血がついていなくても同じです。また、血の量が少なくなったからといって、付け替える頻度が少なくなってもいいというわけではありません。
夏は特に汗で蒸れているので、ナプキンが吸収した血の量を見るのではなく、蒸れ具合をチェックしたほうがいいですね。蒸れたまま替えずにいると、「外陰炎」と言って、腟ではなく外側がかぶれる原因になってしまいます。
面倒くさいから、多い日用のナプキンをずっとつけているという人もいらっしゃいますが、それもやめたほうがいいです。仕事の環境でトイレに行けない人もいると思うので一概には言えませんが、トイレに行ける環境であるならば、こまめに変えたほうが清潔だし蒸れにくいと思います。寝る前も、寝る直前に交換して起きたらすぐ変えてください。
Q2. タンポンの場合は、1日に何回付け替えたほうがいいのでしょうか?
タンポンの場合は、トイレに行くタイミングを目安に交換するといいと思います。トイレに行くと、タンポンの紐に尿がかかってしまうので、それを使用し続けるのは不潔です。ちなみにタンポンは雑菌が繁殖しやすく、腟炎になりやすいので、婦人科医としてはあまり普段使いすることをオススメできません。本来は外に出る血を止めているわけですし、温かい環境は一番菌が繁殖しやすいのです。したがって、そこで菌を育ててしまうことになってしまいます。
中には、何週間もタンポンを取り忘れて、腟から異臭が漂ってしまったり、繁殖した菌が体中に回ってしまい、全身ショック状態になってしまったりした患者さんもいらっしゃいました。ですから、取り忘れは絶対に禁物です。
そうはいっても、職業柄トイレに行けないとか、白いパンツを履くとき、海に行くときなど、場合によってはどうしても必要な方もいると思います。そういうときは、可能な時間帯は極力ナプキンを使うなど、タンポンとナプキンを使い分けるのがいいですね。
まとめ
生理用品には「○時間まで」というように最大使用時間が記載されていますが、その時間まで使うのではなく、2時間を目安に小まめに交換したほうがいいようです。面倒くさいからと言って、多い日用のものを普段使いするなどの横着はやめましょうね!
(取材協力:高橋怜奈、文:石部千晶/六識)
※画像はイメージです
※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.26)
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取材協力/高橋怜奈
東邦大学医療センター大橋病院・産婦人科在籍。趣味はベリーダンス、ボクシング、バックパッカーの旅。2016年6月にボクシングのプロテストに合格をし、世界初の女医ボクサーとして活躍中。ダイエットや食事療法、運動療法のアドバイスも行う。
※この記事は2016年09月29日に公開されたものです