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【愛の作法】記念日に対する価値観に「絶対的」なものはありません

川崎貴子

朝井麻由美

せっかくお付き合いをするのなら、短命恋愛ではなく長続きする関係を築きたいものですよね。では、今付き合っている彼との関係をよくしていくには? 女性の裏と表を知り尽くし、これまで1万人以上の女性をフォローしてきた、「女のプロ」の異名をとる川崎貴子さんが、世の女性のお悩みを一刀両断!

恋愛は、はじめるよりも続けるほうが難しいとはよく言ったもの。彼氏ができるまで以上に、彼氏ができてからのほうが悩みは尽きないかもしれません。そこで、彼と付き合っていくうちに出てくるお悩みの中から、多くの女性が経験するテーマをピックアップ。第6回目は、「彼が記念日を大事にしてくれない」というお悩み。誕生日にクリスマス、付き合いはじめた日に、1カ月記念、2カ月記念、自分だけが記念日を楽しみにしていて、彼はすっかり忘れているなんてことは少なくありません。彼は私のことなんてもうどうでもいいの……? 婚活アドバイザーとしてあらゆるメディアに引っ張りだこの川崎貴子さんが、ズバッと回答します!

■血中恋愛濃度が低いと記念日を忘れがち

記念日を大切にするかどうかは、人によって温度差があるんですよね。これはハッキリ言って、愛云々とは無関係です。恋愛に対するスタンスの問題、体質のようなものなので、記念日を大事にしないから、イコール愛がないとは言えません。女性でも誕生日とクリスマスだけでいいという人から、何かと理由をつけて記念日を量産したがるタイプまで、さまざま。

これは言うなれば、血中の「恋愛記念日濃度」のちがいです。濃度の濃い恋愛記念日成分が体の中を流れていれば、毎日でも記念日のお祝いをしたいでしょうし、薄ければ記念日を覚えておくこと自体が大仕事になります。生まれつき低体温なのに「冬場にコートなし」はそもそも無理なんですよ。

■苦節6年、夫が誕生日ディナーの予約をできるようになるまで

ただ、ひとつ確実に言えるのは、「記念日好きな男はそうそう存在しない」ということ。

初めて付き合った記念日だの、初めてキスした記念日だの、と嬉々としてやっている男の人を、私は今まで生きてきて見たことがありません。誕生日とクリスマスと結婚記念日くらいは押さえておかないと、程度に思っている男性が圧倒的マジョリティでしょう。

ただ、それすらもできない男の人もまれに存在します。かくいう私の夫もかつてそのタイプだったわけですが、彼は過去に「誕生日やクリスマスくらいはお祝いしたい」と女性に怒られた経験がなかったからなんですよね。やってほしければ教育するしかありません。
私の場合は、クリスマスは子どもたちと一緒に祝うものでしたが、誕生日だけは2人でお祝いしたいと彼に言いました。元来、男性性が強い妻と女性性の強い夫というユニセックスな夫婦なのですが、年に1回くらいはアクセントとして堪能したい。ただ、それを叶えるまでがまあ大変。

初めての誕生日の日、あまりのノープランだったために、私は「来年からは私の誕生日の日だけはエスコートしてほしい。お店を予約してほしい」と具体的に要求しました。ただ、年に1回なので毎年忘れやがったんですよ。「2人だから予約しなくても入れると思って……」とかなんとか言って言い訳も同じで、毎年同じように念を押しました。そして、6年経ったある日の誕生日からできるようになり(笑)、それ以降は毎年幸せな誕生日を過ごさせてもらっています。

うちの夫の場合は、もともとが極端に「エスコート」とか「予約」などが苦手だった点において、特殊な事例かもしれませんが。

■クリスマスへの価値観は差があって当たり前

近年、記念日の中でもクリスマスに対する価値観には、より注意が必要だと思っています。クリスマスって、その時代のムードや経済状況などが絡んでくるため、世代によって価値観が大きく変わるのです。以前、私の会社の若い社員にクリスマスの過ごし方を聞いて、返ってきた答えが「家で彼とケンタッキーを食べます」だったことにそれはそれは驚いたのでした。

私の世代は、恋人と2人きりでフレンチのコースを食べに行くのが当たり前の感覚だったのです。ええ、バブルってやつですよ……。

ですから、私より上の世代の男性と20代や30代の女性が付き合い続けたあと、急に同世代や年下と付き合うと、「え? クリスマスなのになんで居酒屋なわけ?」という衝突が起こりかねない。

そういった世代差だけでなく、「クリスマスは絶対に家族と過ごす」という価値観の家で育った人もいるでしょう。同じ日本人とは思えないくらいのちがいがそこにあります。若いころにはなかった「ハロウィン」に未だなじめない私のように、イベントに対する自分の常識が、彼の常識と同じだと思わないように。

そして、記念日はそんなに数がないから「特別な日」になるのです。

できる限り厳選して、彼と一緒に幸せに祝えるものに致しましょう。

<「記念日を大事にしてくれない彼に悩む」女性への愛の作法>

(1)記念日を大事にするか否かは体質のようなもの

記念日を大事にしてくれない=愛されていない、ではありません。彼が記念日に対して熱心じゃなくても、ショックを受けるなかれ。

(2)クリスマスへの価値観に注意

クリスマスの過ごし方は時代や家庭環境によって変わります。自分の中の常識がすべてと思わないのが、喧嘩を防ぐ秘訣です。

監修:川崎貴子(かわさき・たかこ
人材コンサルティング会社 ジョヤンテ代表取締役。婚活アドバイザー。女性誌での連載、執筆多数。自身の離婚、再婚、子育て経験を通した説得力のあるアドバイスに、ファンも多い。『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)ほか著書多数。

★次回の更新は、5月6日(金)です。お楽しみに!

(取材・文/朝井麻由美 イラスト/藤本けいこ)

※この記事は2016年04月22日に公開されたものです

川崎貴子

1972年生まれ。埼玉県出身。1997年に働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社(株)ジョヤンテを設立。女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活用コンサルティング事業を展開。女性誌での執筆活動や講演多数。著書に『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)、『私たちが仕事を辞めてはいけない57の理由』(大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(KKベストセラーズ)、『上司の頭はまる見え。』(サンマーク出版)がある。2014年より株式会社ninoya取締役を兼任し、ブログ「酒と泪と女と女」を執筆。婚活結社「魔女のサバト」主宰。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は2万人以上。「女性マネージメントのプロ」「黒魔女」の異名を取る。10歳と3歳の娘を持つワーキングマザーでもある。

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朝井麻由美

ライター・編集者。著書に『「ぼっち」の歩き方』、『ひとりっ子の頭ん中』。
Twitter:@moyomoyomoyo

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