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【愛の作法】男が川へ洗濯に行ったっていい。同棲中はお互いが好きな家事をしましょう

川崎貴子

朝井麻由美

せっかくお付き合いをするのなら、短命恋愛ではなく長続きする関係を築きたいものですよね。では、今付き合っている彼との関係をよくしていくには? 女性の裏と表を知り尽くし、これまで1万人以上の女性をフォローしてきた、「女のプロ」の異名をとる川崎貴子さんが、世の女性のお悩みを一刀両断!

恋愛は、はじめるよりも続けるほうが難しいとはよく言ったもの。彼氏ができるまで以上に、彼氏ができてからのほうが悩みは尽きないかもしれません。そこで、彼と付き合っていくうちに出てくるお悩みの中から、多くの女性が経験するテーマをピックアップ。第11回目は、「同棲中の彼が家事をしてくれない! うまく分担するには?」というお悩み。彼と同棲をはじめたはいいものの、家事をしているのは私ばかり。どうすれば上手に分担できる? 婚活アドバイザーとしてあらゆるメディアに引っ張りだこの川崎貴子さんが、ズバッと回答します!

■不公平になってしまうからくり

家事というものはそもそも、どこまでやるべきか、どのタイミングでやるべきかという個人差があり、共に暮す者同士が揉める原因になります。

食器を洗わずに放置されていたり、洗濯物がたまっていたりしても、気にならない人は気にならない。気にならない人にとっては、家事をしたくないのではなく、緊急の課題ではないから、そのままになっていることも多いわけです。結果、気になるほうが率先してやることになります。結婚した共働き男女の1週間の家事労働時間が、男性1時間、女性7時間半とも言われているので、結局のところ共働きなのに、気になりがちな「女性」ばかりが家事をする、というカップルが多くなってしまっているのです。

■2人の家事労働を振り分ける前に

同棲している2人の家なので、まずは自分ルールを押し付けず、お互いの仕事を考慮しながら、どのレベルの家事が最適かを2人で決めましょう。

洗濯は週に2回とか、リビングは毎日片づけるけれど、寝室は週1回とか。お互いに仕事をしているのですから、あまり負担にならないレベルでのすり合わせが必要です。

■家事の相性

次に考えたいのが、家事の中でのそれぞれの相性の良し悪し。家事にも、掃除、洗濯、料理などいろいろあります。その中で、どれが一番好きで、どれが一番苦手でしょうか?

誰しも、家事の中で好き・嫌い、得意・不得意が多少なりともあるはずです。それを彼と話し合ってみましょう。彼も、掃除は苦手だけど、実は洗濯なら結構好き、などがあるはずです。

もし、どうしても2人とも掃除が嫌い、なんてことが発覚したら、家事代行サービスを使うのもひとつの手。ダブルインカムならば払えない額ではないですし、それで2人のストレスが取り除けるなら安いものです。

それ以外にも、ルンバ、全自動洗濯機、食洗器など、現代に生きる共働きカップルとして、物への投資をしないのはもったいない。

■家事労働に潜むジェンダー意識

ところで、家事の罪深いところは、知らず知らずのうちに、ジェンダー役割の刷り込みがされているところです。女だから家事をしなきゃ、とか、女だから料理をがんばらなきゃ、とか無意識に思っていませんか?

この、やらなきゃという思い込みが、女性を苦しくさせていることもあるんですよね。本当はそんなことはなく、『桃太郎』ではおじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きますが、実際は芝刈りが得意な女性もいれば、洗濯が得意な男性もいます。得意な人が得意なことをやればいいのです。

■同棲中の今がすり合わせのチャンス!

同棲というのは、せっかくの結婚前の準備期間。結婚後もなんとなく自分ばかりが家事をし続ける、なんて事態に陥らないためにも、今のうちにお互いの家事のルールを決めておきたいところです。「察してちゃん」になって彼に不満を募らせてるなんて、時間と恋愛機関の無駄です。一刻も早くルールの見直しを。

<「同棲中の彼が家事をしてくれない」女性への愛の作法>

(1) 不公平になってしまうからくり

なぜ、共働きなのに、女性ばかりが家事をしてしまうのか? を考えて。

(2)家事分担を振り分ける前に

2人にとっての「心地よい」家事労働時間はどのレベル?

(3)家事の相性

それぞれの家事の相性の見極めが大切。2人とも苦手だったり負担なら、アウトソーシングや物への投資を検討すること。

(4)家事労働に潜むジェンダー意識

女だから、というのは家事をする理由にはなりません。その考えによって自分で自分の首を絞めることのないようにしましょう。

(5)同棲中にすり合わせを

同棲中は、お互いの家事に対する価値観を共有するチャンス。今やらないと、結婚後もずるずるこのままになってしまいかねません。

監修:川崎貴子(かわさき・たかこ
人材コンサルティング会社 ジョヤンテ代表取締役。婚活アドバイザー。女性誌での連載、執筆多数。自身の離婚、再婚、子育て経験を通した説得力のあるアドバイスに、ファンも多い。『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)ほか著書多数。

(取材・文/朝井麻由美 イラスト/藤本けいこ)

※この記事は2016年06月03日に公開されたものです

川崎貴子

1972年生まれ。埼玉県出身。1997年に働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社(株)ジョヤンテを設立。女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活用コンサルティング事業を展開。女性誌での執筆活動や講演多数。著書に『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)、『私たちが仕事を辞めてはいけない57の理由』(大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(KKベストセラーズ)、『上司の頭はまる見え。』(サンマーク出版)がある。2014年より株式会社ninoya取締役を兼任し、ブログ「酒と泪と女と女」を執筆。婚活結社「魔女のサバト」主宰。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は2万人以上。「女性マネージメントのプロ」「黒魔女」の異名を取る。10歳と3歳の娘を持つワーキングマザーでもある。

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朝井麻由美

ライター・編集者。著書に『「ぼっち」の歩き方』、『ひとりっ子の頭ん中』。
Twitter:@moyomoyomoyo

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