【愛の作法】彼に浮気されたとき“考えるべきこと”をお教えします
せっかくお付き合いをするのなら、短命恋愛ではなく長続きする関係を築きたいものですよね。では、今付き合っている彼との関係をよくしていくには? 女性の裏と表を知り尽くし、これまで1万人以上の女性をフォローしてきた、「女のプロ」の異名をとる川崎貴子さんが、世の女性のお悩みを一刀両断!
恋愛は、はじめるよりも続けるほうが難しいとはよく言ったもの。彼氏ができるまで以上に、彼氏ができてからのほうが悩みは尽きないかもしれません。そこで、彼と付き合っていくうちに出てくるお悩みの中から、ひとつのテーマをピックアップ。第10回目は、「彼に浮気された! 別れたくないから、今回は許そうと思っているけど、問い詰めてもいいの?」というお悩み。悲しいあまり、彼に詰め寄ってしまいたくなりますが、別れたくないならば我慢したほうがいいものなのでしょうか……? 婚活アドバイザーとしてあらゆるメディアに引っ張りだこの川崎貴子さんが、ズバッと回答します!
■本当に別れたくないと思っていますか?
彼氏の浮気の事実を知ってしまった。さぞ悲しかったことでしょうね。今も、悲しみと不安の中で感情の整理ができていないと思いますが、まずは落ち着いて。そして、問題を分解して考えてみましょうね。「問い詰めるべきか否か」というのはその後のお話です。彼との関係性の前に、ご自身がどちらの方向に舵を切りたいか、をもう一度考えてみましょうか。
「別れたくないから」、問い詰めることで別れることになってしまわないかが不安なんですよね、きっと。
ですが、本当に「別れなくてもいい」と思っていますか?
本当に「許せる」と思っていますか?
1回の浮気なら、と思うかもしれませんが、1回許してしまうことで、2回目、3回目がある可能性だってあります。まずはこの部分をもう一度考えてみましょう。これが冒頭で言った、「どちらの方向に舵を切りたいか」というお話です。
彼の浮気を、ガツンと釘を刺すも、その後はキレイさっぱり忘れる努力をして別れない方向に舵を切りたいか、それとも、自分の中の悲しい感情に蓋をして付き合い続けるか、本当は許せないという自分に気づいて別れるという選択肢だって大いにあるわけです。
■女の執念を侮ることなかれ
少し前になりますが、71歳の妻が、介護している79歳の夫を殴り殺すという事件がありました。その動機は、36年前の夫の浮気。介護で疲れていたのかもしれないし、急に込み上げてきた激情であったとしても、彼女の心の中にはずっと「浮気した夫を許せない」というどす黒い怒りがあったのではないでしょうか?
36年間パートナーを不審に思い続けた上に、最後は殺人者になってしまうなんて、別れるという選択肢があったならよかったのに、と思わずにはいられない事件でした。
■許すとは?
許すということは、「忘れられる」ということです。何カ月、何年、と経ったあとに、「あのとき浮気したじゃん」と思い出さないこと。そして、ネガティブな気持ちを引きずらず、どす黒い感情を抱えないこと。何もかもを完全に水に流せること。忘れることが苦痛ではないと本当に思えるかどうか、是非もう一度だけ冷静に考えてみて下さい。これはなかなかの苦行ですよ。
彼を失うことの不安や虚無は先ず横に置いておいて、ご自身がどういう人生を生きたいのか? 本当はどのようなパートナーと生きていきたいのかを今一度考えてほしいのです。
■どちらを選ぶ?
それでも彼と生きていくことを選ぶ、というのであれば、「浮気の事実を知っていること」と、「それを知ってしまった自分の悲しみ」をちゃんと伝えましょう。そして、彼がしっかりと反省しているようだったら、今度は「2人のこと」として、それを乗り越えられるかどうかを冷静に話し合いましょう。許すという選択をしたのですから、その後もケンカの度にこの「浮気事件」を持ち出すようなことはしてはダメです。
浮気事件を持ち出す、ということをしないためにも、お互いにルールを作ったり、更に歩み寄ったりして、2人のパートナーシップを強固にして。彼の浮気は2人の仲をより深めていくための「きっかけ」であったと、双方思えるようにいたしましょう。
<「彼に浮気された」女性への愛の作法>
(1)別れたくないかどうかを落ち着いて考える
彼を問い詰めるか、問い詰めないか、の前に、今一度別れたくないかどうかを考えてみましょう。それによって、取るべき方法が変わってきます。
(2)本当に許せますか?
許してきれいさっぱり忘れるのは、大変な作業です。これができそうになければ、別れたほうが結果的に幸せになれるケースが多いということは、お忘れなく。
(3)どちらに舵を切る?
別れたくない方向に舵を切るならば、ちゃんと伝えて。そして、2人がこれからうまくいくように彼と話し合いましょう。
監修:川崎貴子(かわさき・たかこ)
人材コンサルティング会社 ジョヤンテ代表取締役。婚活アドバイザー。女性誌での連載、執筆多数。自身の離婚、再婚、子育て経験を通した説得力のあるアドバイスに、ファンも多い。『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)ほか著書多数。
★BACKNUMBER★
第9回:結婚に「近づく同棲」と「遠ざかる同棲」のちがいとは
第8回:彼女の予定を守らない彼に、“イイ女”ぶる必要はありません
第7回:待ってるだけはNG! ドキドキは、努力で作り上げるもの
第6回:記念日に対する価値観に「絶対的」なものはありません
第5回:交際前後で、彼の「愛情表現」に差があると悩むあなたへ
第4回:連絡の頻度は千差万別。自分の普通と相手の普通はちがいます
第3回:恋人だってひとりの人間。遠距離を“免罪符”に責めるのはNG
第2回:彼と些細なことでケンカをしてしまう“本当の理由”とは
第1回:元カノは、“嫉妬の対象”ではなく“お礼を言うべき存在”です
(取材・文/朝井麻由美 イラスト/藤本けいこ)
※この記事は2016年05月27日に公開されたものです